英語リスニング教材の選び方:目的別・レベル別おすすめ完全ガイド

英語のリスニング力を上げたいけれど、どんな教材を選べばいいか迷っていませんか?目的やレベルに合わない教材を選ぶと、学習の効率も下がってしまいます。この記事では、自分にぴったりのリスニング教材の選び方と、おすすめの教材をジャンル別に紹介。さらに、学習効果を最大化するための使い方のコツもあわせてお伝えします。

なぜ教材選びが重要?まずここから知ろう

英語リスニング力を効率よく伸ばすためには、「何を聞くか=教材選び」が非常に重要です。多くの人が「とりあえず人気の教材を選ぶ」「SNSで紹介されていたから使ってみる」といった理由で教材を選びがちですが、それでは継続しづらく、思ったような成果が出ないこともあります。

リスニング学習は、習慣化と段階的なレベルアップがカギ。だからこそ、自分のレベル・目的・学習スタイルに合った教材を選ぶことが、英語力を効率よく伸ばすための第一歩なのです。

レベル・学習スタイルを一致させる重要性

リスニング教材は、自分のレベルに合っていないと「聞き取れない」「つまらない」となりがちです。たとえば、初心者がネイティブ向けのポッドキャストに挑戦しても、単語や構文がわからずに挫折してしまうことがよくあります。

また、文字で学ぶのが得意な人と、耳で学ぶのが得意な人とでは、向いている教材の形式も異なります。CD付き書籍、アプリ、YouTubeなど、学習スタイルに合った形式を選ぶことで、学習のストレスを減らし、定着率を高めることができます。

目的別に異なる教材タイプの強み

TOEIC対策、ビジネス英語、日常会話など、目的によって必要なリスニングスキルは異なります。たとえば、TOEICリスニングでは「音の情報処理スピード」や「設問パターンへの慣れ」が求められますが、ビジネス英語では「会議での発言の意図を読み取る力」や「電話対応の聞き取り力」が重要です。

目的に合った教材を使うことで、必要なスキルをピンポイントで鍛えることができ、最短ルートでの上達に繋がります。逆に、目的と教材がズレていると、効率が悪くなるだけでなく、やる気の低下にもつながってしまいます。

目的・レベル別おすすめ教材

リスニング教材は、学習者の英語レベルや目的によって効果的なものが異なります。初心者がいきなり難易度の高い教材に取り組んでも挫折しやすく、逆に上級者が簡単すぎる教材を使っても効果が薄くなってしまいます。

ここでは、「初心者〜中級者」「中級〜上級者」「ビジネスや試験対策」など、それぞれのニーズに合わせたおすすめ教材を紹介します。自分の現在地と目的を照らし合わせながら、最適な一冊・一アプリを見つけてください。

初心者〜中級者に最適な教材

絶対「英語の耳」になる!

ネイティブ発音に多い「音声変化」を50のルールで体系化。合わせて付属音声1,000以上収録で、リアルな例文を聴きながら発音変化に敏感になれる構成。発音トレーニングとリスニング力強化に最適な一冊です。

英会話や英単語を聞き流し – 英語リスニング

毎日配信される英語ニュースやコラムを、「英語音声+日英字幕」でスキマ時間に聞き流す学習アプリ。リピート、速度調整、オフライン再生など便利機能が揃い、初心者~TOEIC・ビジネス英語学習者にも使いやすい設計です。

中級〜上級者向け教材

1000時間ヒアリングマラソン

1982年から約40年・120万人が実践した「1000時間ヒアリングマラソン」が、アルクの学習アプリとして復活。毎週更新される多ジャンル(発音、ビジネス、ニュース、ドラマなど)教材で、音声変化や自然な会話に慣れるトレーニングが可能。シャドーイング・ディクテーション・TOEIC形式テスト(HEMHET)も備え、学習時間やランキングでモチベーション維持しながら1000時間達成を目指せます。

究極の英語リスニング Vol.1

アルク独自の語彙レベル「SVL12000」の最初の1000語レベルに対応したリスニング教材。3つのモード(ヒントなし/語彙ヒント/和訳)で段階的に学べ、英文の長さ・スピードも徐々にレベルアップ。多彩な内容で、基礎からリスニング力を伸ばせます。

The Moth

一般の人々や著名人が、自身の実体験を語るライブストーリーイベント。原稿なしの一発語りで、ネイティブの自然な話し方・イントネーション・感情表現を学べる。中級〜上級者がリスニング力やストーリーテリング力を高めるのに最適。

Luke’s English Podcast

イギリス人英語教師ルークによる人気ポッドキャスト。日常表現・文化・発音・英語学習法など幅広いテーマを、ユーモアを交えて丁寧に解説。ブリティッシュアクセントに慣れたい中級〜上級者に最適で、スクリプトや補足教材も一部提供。

ビジネス/試験対策用教材

究極のビジネス英語リスニング Vol.3

アルクのSVL12000レベル1〜9(約9000語)に基づき、多国籍の発音に対応した実戦形式の40エピソードを収録。3モード(ヒントなし/語彙ヒント/和訳)で段階的に聞き取りを強化し、会議や交渉、電話対応など実践的ビジネス英語を効率的に習得できます。

TOEIC公式問題集

TOEIC対策としてリスニング力を高めたい方には、ETSが発行する公式問題集の活用がおすすめです。実際の試験と同じナレーター・スピードで構成されており、本番に近い環境でリスニング練習ができます。書籍版はもちろん、複数の巻が公式学習アプリにも収録されているため、スマホで手軽に本番形式の演習を行うことも可能です。

教材選びのチェックポイント

数ある英語リスニング教材の中から、自分に合ったものを選ぶにはいくつかの視点が重要です。ここでは、学習効果を最大限に引き出すためのチェックポイントを3つに分けて解説します。

学習目的・到達レベルとのマッチング

教材の難易度は、理解できる割合が「約5〜7割」程度が理想とされています。難しすぎると挫折しやすく、簡単すぎると伸びを実感しづらくなります。例えばTOEIC対策なのに日常会話中心の教材を使っても効果は限定的です。自分の目的や現在のレベルを見極め、「ちょっと背伸びできる教材」を選ぶことが、継続と成長のカギになります。

メディア形式の違い

教材の形も、学習スタイルに合わせて選びましょう。

  • アプリ:スマホでいつでも学べるため、通勤・通学中やスキマ時間の習慣化に最適。
  • 参考書+CD/MP3:テキストで文構造や語彙を確認しながら、精聴トレーニングができる。机に向かってじっくり学習したい人向き。
  • ポッドキャスト・動画:実際の英語のスピードやイントネーションに触れられ、話題も豊富で飽きにくい。時事情報を取り入れたい人にも◎。

自分の生活リズムに合った媒体を選ぶことで、学習が無理なく日常に溶け込むようになります。

継続のしやすさ=興味のあるジャンルか

興味を持てる内容かどうかは、継続できるかどうかに大きく関わります。英語学習=苦行ではなく、「楽しみながら学べる」ことが理想。たとえばドラマが好きなら海外ドラマのスクリプト付き視聴、ニュースに関心があるならTEDやBBCなど、自分が自然に手を伸ばせるジャンルを選ぶことで、学習が習慣になります。

ジャンル別おすすめ教材10選

ジャンルごとに選べるリスニング教材は、紙の参考書からアプリ、動画、ポッドキャストまで多種多様。それぞれに特長があり、ライフスタイルや学習スタイルに応じて使い分けることで、より効果的にリスニング力を伸ばすことができます。

ここでは、「本・参考書」「アプリ」「動画・ポッドキャスト」の3ジャンルに分けて、それぞれの代表的な教材を紹介します。スキマ時間に使えるもの、音声変化に強くなれるもの、英語の“シャワー”を浴びるような聞き流し系まで、自分に合ったスタイルを見つけてみましょう。

本・参考書

英語耳(発音強化)

発音指導の権威・松澤喜好氏によるロングセラー教材。連結・消失・弱化といった英語の音声変化を5パターンに分類し、録音された「変化前→途中→変化後」の音声を繰り返し聴く練習で、発音とリスニング力を同時に向上。20年以上も支持され、Amazon英語学習法部門で上位常連です。

「究極の英語リスニング」シリーズ

アルクの語彙基準「SVL12000」に基づいた構成で、Vol.1〜Vol.4まで段階的にレベルアップできるリスニング教材シリーズ。3つのモード(ヒントなし/語彙ヒントあり/和訳あり)と、多彩なスピード・シチュエーションの英文により、実践的な英語耳を養成。初心者から上級者まで、自分に合った巻を選んでステップアップできるのが特長です。

10秒リスニング(スピード対応)

小西麻亜耶氏による、1本約10秒×全60ユニットのトレーニングで、2か月間継続学習しやすいディクテーション教材。ビジネス向け60テーマを採用し、文法・語彙・発音力を総合的に強化。音声データは無料ダウンロード対応(CDなし)で、毎日スマホで学べる構成です。

アプリ

ヒアリングマラソン(リスニング特化・中〜上級向け)

学習者のレベルや関心に応じて、ニュース・会話・ビジネス・ドラマなど多彩な音声コンテンツを毎週更新。TOEICや英会話試験にも対応した実践形式のトレーニングを用意。1000時間の学習記録やAI診断、ランキング機能で中〜上級者の継続学習を強力にサポート。

シャドテン(シャドーイング特化)

シャドテンは、PROGRIT(プログリット)が提供するシャドーイングに特化した英語学習アプリ。毎日提出した音声に対して、ビジネス英語のプロが24時間以内に「Good Point/Development Point」で添削。TED Talksなど有名スピーチも教材に加わり、実践的かつモチベーション維持しやすい学習体制です。

レシピー(AI音声判定付き)

POLYGLOTS提供の英語オールインワン学習アプリ。AIが「Myレシピ」として個別の学習カリキュラムを生成し、最新ニュースの音声でリスニング練習。さらに、AIによる発音スコア付け機能を備え、弱点部分を赤字で表示。リーディング・スピーキング・ライティング・単語・文法も網羅し、学習とレッスンをバランス良く続けられます。

SpeakBuddy(AI英会話アプリ・初心者〜中級向け)

AIとの音声対話で英語を話しながら、自然な聞き取り力も強化できる人気アプリ。場面別スキットで発話練習+聞き取りができ、会話力の基礎を身につけたい人に最適。音声認識・発音評価・学習履歴管理機能付き。累計200万DL超。

動画・ポッドキャスト

TED Talks(スクリプト付き)

世界中の専門家による英語プレゼン動画を無料視聴可能。内容は幅広く、語彙・表現・発音が実践的。英語字幕やトランスクリプト機能で学習しやすく、特に中級〜上級者のリスニング訓練に最適。

BBC Learning English

BBCが提供する無料英語学習サイト&YouTubeチャンネル。ニュース、文法、発音、会話など多様なジャンルを6分〜10分前後で学べ、スクリプト・字幕付き。ブリティッシュ英語で学びたい人におすすめ。

Bilingual News(日本語+英語で理解促進)

日本語と英語を交互に使って時事ニュースを語る人気ポッドキャスト。難しい話題も日本語で補足されるため、リスニングに自信がない人でも内容を理解しやすい。自然なスピードと表現に触れたい初中級者におすすめ。

教材を最大限活用する学習法

リスニング教材は、ただ「聞くだけ」では効果が限定的になりがちです。せっかく良い教材を使っていても、学習方法が適切でなければ、思うような成果が出ないこともあります。ここでは、教材の効果を最大限に引き出すための学習法を3つの観点から紹介します。忙しい人でも継続できる工夫や、レベルアップの目安もあわせて解説します。

ながら聞き×精聴の併用

リスニング学習を日常に取り入れるには、「ながら聞き」で触れる時間を増やすことが効果的です。通勤中や家事の合間に英語を流すことで、音に慣れ、耳を鍛える下地ができます。ただし、理解度を高めたい部分や重要な表現は「スクリプトを見ながらの精聴」が不可欠。聞き流しで全体像をつかみ、ピンポイントで集中して聞き込むことで、学習効率が一気に上がります。

スクリプト併用と復習サイクル

リスニング力を定着させるには「聴く→確認→再聴」のサイクルが効果的です。まずはスクリプトを活用して、知らない単語をリスト化し、文脈で意味を推測します。その後、音声変化(リエゾンや消失)に注目しながら再び聴き直すことで、実際の会話スピードにも対応できる耳が育ちます。単語帳やアプリと併用して語彙も強化すると、より効果的です。

レベルアップの判断目安

教材を「難しすぎる状態」で続けても、聞き取れないまま挫折するリスクがあります。判断の目安として、「知らない単語が1分あたり3語以上出てくる場合」は、少しレベルを下げた教材に切り替えるのが賢明です。一方で、全てが聞き取れる教材では成長が止まりがち。7割程度理解できる教材を選び、少し背伸びしながら進めることが、リスニング力アップの近道です。

よくある質問に答えます(Q\&A)

Q:ニュースだけでリスニング力は上がる?
A:ニュース音声は発音が明瞭で、語彙も豊富なので学習素材として優れていますが、ただ流して聞いているだけでは十分な効果は期待できません。知らない単語や構文をスクリプトで確認しながら、意味を理解してから繰り返し聴く「精聴」を取り入れることで、語彙力・文法理解・音声認識力を総合的に伸ばすことができます。

Q:洋画やドラマは効果ある?
A:実際の会話に近いスピードや口語表現が多く含まれているため、リスニング力を高めるうえで非常に有効です。ただし、登場人物の話し方が早口だったり、スラングが多用されることもあるため、初心者にはハードルが高い場合も。英語字幕やスクリプトを併用することで理解が深まり、学習効果も格段に上がります。

Q:全部聞き取れないと意味ない?
A:リスニング学習は「完璧に聞き取ること」がゴールではありません。会話や文章の中で重要なキーワードや要点が取れていれば、それだけで十分な成果といえます。むしろ、分からない部分を気にしすぎると、集中力が切れてしまうことも。聞き取れる範囲を少しずつ広げていく姿勢が、継続的な成長につながります。

まとめ&次のステップ

教材選びは、英語リスニング学習のスタート地点です。目的・レベル・継続しやすさの3つを意識することで、挫折しにくく、自分に合った学び方が見えてきます。教材の質も大切ですが、それ以上に「毎日続けられるかどうか」が上達のカギになります

大切なのは、完璧を求めるより「ちょっとわかる」「なんとなく聞き取れた」を積み重ねること。まずは、少しでも興味を持てる教材をひとつ選んで、今日から気軽に始めてみましょう。継続があなたのリスニング力を確実に変えていきます。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

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