毎日音読しているのに、発音は一向に上達しないし、流暢に話せるようにもならない。その原因は、お手本と自分の発音を比較・確認せずに、自己流で音読を続けているからです。解決するには、お手本を真似しながら、発音を客観的にチェックできる方法で練習することです。この記事では、一人でも正しく音読練習できるアプリを5つ厳選して紹介します。
おすすめ英語音読アプリ5選
おすすめの英語音読アプリは、以下の5つです。
- booco
- Readit
- VoiceTube
- TEDICT
- Talkful
booco
booco は、アルクの教材をスマホで学べる英語音読アプリです。電子書籍と音声プレイヤーが一体化しているため、紙のテキストと音声ファイルを別々に用意する手間がありません。
文章を画面で見ながら同時に音声再生もできるので、オーバーラッピングやシャドーイングなど、さまざまな音読トレーニングに対応しています。
自分の発音を録音して、客観的に確認することも可能です。何度も録音しながらお手本と聞き比べることで、正しい発音に近づけます。
さらに英語スピーキング評価AIを搭載しており、繰り返し練習しながら発音を正しく修正することもできます。
基本機能はFreeプランでも使えますが、有料プランならアルクの教材100冊以上が使い放題です。TOEIC対策や英会話、大学受験など、目的やレベルに合わせて書籍を提案してくれるので、教材選びに迷うこともありません。
7日間の無料体験があるので、まずは試してみてください。
boocoを活用した音読練習の方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
###Readit
Readitは、英語の記事やウェブページを自然な音声で読み上げてくれるアプリです。通勤中や家事をしながらでも、英語の長文を耳で聞いて音読練習の教材として活用できます。
このアプリの最大の魅力は、24種類の男女の声から好みのものを選べる点にあります。たとえば、イギリス英語を学びたい人は英国アクセントの音声を、アメリカ英語を習得したい人は米国アクセントを選択できます。
再生速度を自由に調整可能なので、自分のレベルに合わせて音読が可能です。テキストハイライト機能もあるので、どこを読んでいるか一目でわかり、繰り返し練習したい箇所から再生できて便利です。
VoiceTube
VoiceTubeは、10万本以上の動画コンテンツで英語の音読練習ができるアプリです。
映画やTED、ニュースなど多彩なジャンルから選べて、英語と日本語の字幕を切り替えながら繰り返し練習できます。
最大の特徴は、AI機能による発音の即時採点と訂正です。AIが一つひとつの音を分析して、どこが違うのかを教えてくれるので、独学でもネイティブに近い正しい発音を身につけられます。
TEDICT
TEDICTは、世界的に有名なプレゼンテーション「TED」を教材にした英語音読アプリです。
もともとはディクテーション(聞き取った英語を書き取る学習法)向けに作られていますが、音読トレーニングにも便利な機能が充実しています。
Repeat Player機能を使えば、1文ずつ音声を再生しながら発音を確認できます。たとえば、難しいフレーズが出てきたら、何度でも聞き直して、ネイティブスピーカーのイントネーションを真似してみましょう。
さらに、録音機能で自分の声を保存できるため、お手本と聞き比べながら発音の改善点を見つけられます。
Talkful
Talkfulは、AIチューターと実践的な会話練習ができる英語音読アプリです。英会話に特化したアプリですが、音読トレーニングにも十分活用できる機能が備わっています。
最大の魅力は、ロールプレイ機能を使った実践的な音読練習ができる点です。たとえば、カフェでの注文シーンや面接の場面など、実際に使える会話シナリオを声に出して練習できます。
台本を読み上げながらAIと対話を重ねれば、自然な発音やイントネーションが身につきやすくなります。
音読が効果的な理由
英語の音読が効果的な理由は、以下のとおりです。
- 英語の語順で理解する癖がつく
- 正しい発音が身につく
- 読むスピードが自然と速くなる
英語の語順で理解する癖がつく
音読を続けると、英語を英語の語順のまま、前から理解する癖が自然と身につきます。
音読では声に出しながら読むため、文頭から順番に意味を理解していく必要があるからです。日本語に訳そうとして文の途中で立ち止まったり、後ろに戻ったりする余裕がありません。この練習を繰り返すうちに、英語の語順のまま理解する力が鍛えられます。
英語の語順で理解できるようになれば、英語を処理するスピードが上がり、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能すべてが底上げされます。
正しい発音が身につく
お手本の音声を使って音読をすると、正確な発音が身につきます。
ネイティブの発音を真似して繰り返し声に出すことで、単語のアクセントや文のリズム、イントネーションが自然と習得できるからです。
お手本の音声なしでは自分の発音が正しいか確認できないため、必ず音声を使って練習しましょう。
読むスピードが自然と速くなる
音読を続けると、英文を読むスピードが自然と速くなります。
黙読では目が自由に動くため、つい後ろから前に戻って日本語に訳す癖がついてしまいがちです。返り読みをしながらきれいな日本語に直そうとすると、英文を理解するのに時間がかかってしまいます。
一方、音読は声に出すため、前へ前へと読み進めるしかありません。読みながら同時に意味を理解する練習を繰り返すうちに、1回読むだけで内容を把握できるようになります。
音読をする際に気をつけたいポイント
音読をする際に気をつけたいポイントは、以下のとおりです。
- ただ読むだけにならないよう意識する
- 区切る場所(スラッシュ)を意識する
- お手本音声の発音・リズム・抑揚を意識する
ただ読むだけにならないよう意識する
音読では、文章や単語をしっかり理解しながら読むよう意識しましょう。
意味がわからないまま声に出しても、頭のなかで内容を処理できません。音読を始める前に、わからない単語や文法があれば必ず調べて理解しておく必要があります。
単語と文法が理解できていれば、音読しながら意味を把握できるようになります。
区切る場所(スラッシュ)を意識する
音読では、意味のかたまりごとに区切る場所を意識しましょう。返り読みせずに前から理解するには、文章を意味のかたまりで区切って読む必要があるからです。
多くの日本人は英語を読む際、後ろから前に視線を動かす「返り読み」をしてしまいがちです。スラッシュリーディングを取り入れれば、この癖を矯正し、英語を頭から順番に理解することが可能です。
たとえば「She bought a book / at the store / yesterday.」のように、前置詞の前でスラッシュを入れて区切ります。
「彼女は本を買った / お店で / 昨日」と前から順番に理解できるようになります。
スラッシュを入れる場所に厳密な正解はなく、自分が理解しやすい場所で区切って構いません。
スラッシュリーディングのやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。
お手本音声の発音・リズム・抑揚を意識する
音読では、お手本の音声の発音やリズム、抑揚を正確に真似するよう意識しましょう。
英語には単語と単語がつながったり、音が弱くなったり消えたりするさまざまな音の変化があり、お手本を真似ないと正しい発音が身につかないからです。
最初は音源を一文ずつ止めて練習してください。流暢さやスピードよりも、音の強弱やイントネーションを意識して真似することが大切です。
正確な発音が身につけば、相手に伝わる英語を話せるだけでなく、リスニング力も自然と向上します。
まとめ
英語の音読効果を最大限に高めるには、事前準備が重要です。知らない単語や文法は必ず調べてから取り組みましょう。そのうえで、お手本音声の発音・リズム・抑揚を丁寧に真似することがポイントです。アプリのなかには、自分の発音を録音して客観的に確認できるものや、AI添削機能を搭載したものもあります。こうした添削機能を活用すれば、正しい発音への改善がより効果的に。音読学習を始める際は、ぜひ今回紹介したアプリも参考にしてみてください。





