【大学受験】英語長文のおすすめ参考書5選

大学受験において、英語長文読解は配点の大部分を占める最重要分野です。共通テストでは全問が長文問題、私大・国公立の二次試験でも長文読解が中心となります。しかし、「単語は覚えたのに長文が読めない」「時間内に解き終わらない」と悩む受験生は少なくありません。
長文読解力を効率的に伸ばすには、自分のレベルと目的に合った参考書選びが不可欠です。この記事では、長文読解に必要な能力を整理したうえで、参考書の選び方とおすすめの5冊を紹介します。着実にステップアップして、志望校合格を目指しましょう。

長文読解に求められる能力

長文読解で高得点を取るには、複数の能力を総合的に身につける必要があります。

基礎的な単語・文法の知識

長文読解の土台となるのが語彙力と文法力です。単語が分からなければ文の意味は取れませんし、文法構造が理解できなければ正確な読解は不可能です。特に大学受験レベルでは、基本的な単語帳1冊(約1500〜2000語)と高校英文法の全範囲を習得していることが前提となります。

長文演習を始める前に、まずは単語帳と文法問題集で基礎を固めましょう。目安としては、単語帳を8割以上覚え、文法問題で7割以上正解できるレベルが必要です。この基礎がなければ、どんなに優れた参考書を使っても効果は半減してしまいます。

情報処理能力

限られた試験時間内で長文を読み、正確に解答するには、高度な情報処理能力が求められます。具体的には、文章の構成を素早く把握すること、回答に必要な部分を見極めること、速読の3つが重要です。

文章の構成を素早く把握する

長文読解に取り組む際は文章の構造を把握することが重要です。
導入部分で話題を提示し、本論で詳しく展開し、結論でまとめるという基本的な流れを素早く理解する訓練をしましょう。各段落の第一文(トピックセンテンス)に注目することで、文章全体の骨組みを素早くつかむことができます。

また、ディスコースマーカー(however、therefore、for exampleなど)は、文章の論理展開を示す重要な標識です。これらの語句を見逃さないことで、筆者の主張の流れや意見の対比を正確に把握できます。

回答に必要な部分を見極める

問題に答える上ですべての文を集中して読む必要はありません。設問を先に確認し、何が問われているのかを把握してから本文を読むことで、答えに必要な情報がどこにあるかを効率的に探せます。
具体例や補足説明は飛ばし読みし、主張や結論の部分を重点的に読むといったテクニックを身につけましょう。

速読を鍛える

速読とは「ただ速く目を動かす」ことではなく、英文の構造を素早く把握しながら読み進める能力です。返り読みをせず、英語の語順のまま理解できるようになることも重要です。

速読は一朝一夕には身につきませんが、毎日一定量の英文を読む習慣をつけることで、確実に向上します。最初は短い文章から始め、徐々に長く複雑な文章へとレベルアップしていきましょう。

行間を読む力

「行間を読む力」というのは、文章中の直接的な表現だけでなく、書かれていない意図や心情を読み取る力です。
大学受験においては特に国語の現代文で求められますが、文章の意図を正しく読み取るという点では英語の文章も同じです。長文対策では、以下の2つが重要になります。

1つ目は、わからない単語や表現に出会ったときに、文脈から意味を推測する力です。
実際の入試では、知らない単語が必ず出てきます。そのとき、前後の文の流れや段落全体のテーマ、対比や因果関係といった論理構造を手がかりにして、未知の語句の意味を推定する必要があります。

2つ目は、国語の現代文に近い、内容理解の力です。
難易度の高い入試問題では英文を正確に訳しただけでは解けない設問も多く出題されます。
筆者の立場や態度(賛成なのか反対なのか、客観的なのか主観的なのか)を読み取ったり、書かれている情報から論理的に導き出せる結論を導き出したり、段落間の関係性を把握したりする力が必要です。

長文読解対策の参考書の選び方

参考書選びを間違えると、時間を無駄にするだけでなく、モチベーションの低下にもつながります。以下の3つのポイントを押さえましょう。

自分のレベルにあっているか

難しすぎる参考書を選ぶと挫折しますし、簡単すぎても力は伸びません。目安として、読んでみて7〜8割理解できるものがおすすめです。

たとえ難関大学を目指していても、今の自分の実力に合わない参考書から始めてはいけません。
基礎が固まっていない状態で難しい問題に取り組んでも、理解が曖昧なまま進むことになり、かえって遠回りになります。まずは自分が確実に理解できるレベルの参考書からスタートし、1冊ずつ完璧に仕上げながら段階的にレベルアップしていくのが、結果的には最短ルートになります。

背伸びして難しい参考書を買うよりも、確実にこなせるレベルのものを1冊完璧に仕上げる方が、はるかに効果的です。

志望校の問題形式にあっているか

大学によって出題形式は大きく異なります。選択式が中心の大学もあれば、記述式や要約問題が出る大学もあります。志望校の過去問を確認し、似た形式の問題が収録されている参考書を選ぶと効率的です。

また、文章のテーマにも傾向があります。理系学部なら科学系の文章、文系学部なら社会問題や文化に関する文章が多いなど、志望校の傾向をしっかりリサーチして対策しましょう。
共通テストでは図表問題も出題されるため、そうした形式に慣れておくことも大切です。

解説が丁寧にされているか

効率的な学習をするためには、問題を解いて終わりではなく詳しい解説を読んで理解を深めることが不可欠です。
単に正解が書いてあるだけでなく、なぜその答えになるのか、文章構造はどうなっているのか、重要な語句や構文は何かが丁寧に説明されている参考書を選びましょう。

特に、全文の構文解析(SVOC分析)や、全訳が掲載されているものは、精読の訓練に最適です。

志望校の過去問は実戦演習として絶対に取り組むべきものではありますが、多くの場合、解答例や簡単な解説しか掲載されていません。
なぜその答えになるのか、どこに着目するべきかといった詳しい解説がないため、過去問だけで学習を進めるのはおすすめできません。

まずは解説が充実した教材で基礎を身につけ、それから過去問に取り組むという順序が理想です。

英語長文のおすすめ参考書5選

レベル別・目的別におすすめの英語長文参考書を5冊紹介します。

『1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リーディング』

1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リーディング 』は、大学入学共通テストの英語リーディング対策に特化した問題集です。最新の出題形式を踏まえて構成されており、本番とほぼ同じ形式・レベルの問題で演習できます。

最大の特徴は、「読む型」と「解く型」を組み合わせた学習法です。各大問の特徴に応じて、「どこから読み始めるか」「どこに視線を置くか」「どの順番で情報を拾うか」といった読み方のパターンが具体的に示されており、それに沿って問題を解くことで、時間内に長文を読み解く力を鍛えられます。

1カ月(約3〜4週間)で一通り学習できるように日割りの学習プログラムが用意されているため、「共通テストまで残り時間が少ないけれど、効率よく得点力を上げたい」という受験生にも取り組みやすい構成です。

『やっておきたい英語長文』シリーズ

実際の入試問題から厳選した良問を、語数別(300語・500語・700語・1000語の4冊)に収録したシリーズです。まずは300語レベルから始めて、少しずつ長い文章に慣れていける構成になっています。

解説では、各設問の着眼点や典型的な誤答パターンまで詳しく説明されているため、実戦的な解答力が身につきます。また、文章全体の要旨や構造についての解説もあり、単なる問題演習にとどまらず、総合的な読解力の養成につながります。

『英語長文レベル別問題集』シリーズ

6段階のレベル構成で、レベル1は超基礎、レベル6は難関大学レベルまでカバーしているシリーズです。各レベルには12題の長文が収録されており、無理なく段階的にステップアップできるようになっています。

最大の特徴は、SVOCの構文解析が非常に丁寧な点です。すべての英文に文構造の解説がついているため、英文を「なんとなく」ではなく、正確に読む力が身につきます。さらに、全文音声のCD付きで、音読やシャドーイングにも活用できます。

『英語長文ハイパートレーニング』シリーズ

「精読 → 速読 → 設問演習」という3ステップの学習法が特徴のシリーズです。まず構文を正確に捉える精読から始め、次にスラッシュリーディングによる速読訓練を行い、最後に設問演習で理解を定着させる流れで、読解力を総合的に鍛えます。

特に速読トレーニングのメソッドが充実しており、「時間内に解き終わらない」という悩みを解消したい受験生に効果的です。各長文には速読用の音声が用意されており、音声を聞きながら目で英文を追うことで、返り読みをしない読み方が身につきます。

『The Rules 英語長文問題集』シリーズ

英語長文を読むうえで必要な「ルール」を体系的に学べるシリーズです。ディスコースマーカーの使い方、パラグラフリーディングの手法、設問タイプ別の解き方など、読解のテクニックを明確に言語化して教えてくれます。

各長文に入る前に、その回で意識すべき「ルール」の解説があり、それを踏まえて長文を読み、設問で実践するというサイクルで学習します。単に問題を解くだけでなく、「なぜその読み方になるのか」「どうすれば効率よく正解にたどり着けるのか」といった方法論を学べるのが大きな特長です。

解説も非常に丁寧で、正解の根拠となる箇所の指摘はもちろん、誤答の選択肢がなぜ間違いなのかまでしっかり説明されています。読解のやり方を体系的に身につけたい人に最適で、初見の文章にも対応できる「汎用的な読解力」を養うことができます。「なんとなく」で解くのではなく、明確な根拠を持って答えたい人におすすめの一冊です。

まとめ

英語長文読解力を伸ばすには、単語・文法という基礎力に加えて、情報処理能力を鍛える必要があります。自分のレベルと目的に合った参考書を選び、計画的に学習を進めることが大切です。

長文読解は一朝一夕には身につきませんが、正しい方法で継続すれば必ず成果が出ます。今回紹介した教材を活用して一歩ずつレベルアップしていきましょう。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

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