英単語がなかなか覚えられないのは、学習方法が間違っているからかもしれません。
効率よく英単語を覚えるには、何度もその単語に出会うことが大切です。具体的には、人間の記憶の仕組みに合わせて最適なタイミングで復習することです。また、ただ見るだけでなくアウトプット(聞く、書く、話す)を取り入れることも重要になります。
この記事では、最小限の努力で単語を長く覚えておくための「効率的な暗記法」について解説します。
目次
英単語が覚えられない原因
英単語が覚えられない原因は、あなたの記憶力ではなく、多くの場合、学習方法にあります。
英単語が覚えられない原因は、以下の3つです。
- 一気に大量の単語を覚えようとする
- インプットだけの学習になってしまっている
- 復習が十分にできていない
それぞれ解説します。
一気に大量の単語を覚えようとする
英単語が覚えられないのは、一気に詰め込もうとするからです。週末に2~3時間集中して100個や200個覚えようとしても、脳が情報を処理しきれず記憶に残りにくいです。
「今日はたくさん覚えた」という満足感は得られても、翌週にはほとんど忘れてしまいます。英単語の習得には、一気に詰め込むより、少量ずつ着実に積み上げていく方法が効果的です。
インプットだけの学習になってしまっている
英単語が覚えられない原因は、単語帳を読む、あるいは書き写すだけのインプット学習になっているからです。心理学における「テスト効果」の研究から、自分で思い出そうとする行為が記憶の定着を高めるとわかっています。
覚えた単語を使って英文を作ってみる、オンライン英会話で実際に話してみるなど、アウトプットの機会を意識的に作りましょう。脳に「思い出す負荷」をかけるほど、英単語はしっかりと定着していきます。
復習が十分にできていない
英単語が覚えられない原因として、復習のタイミングや頻度が不足しているケースがあげられます。人間の脳は忘れやすい構造になっており、1日経てば学んだ内容の約7割を忘れてしまいます。
一度覚えただけで放置すれば、記憶から消えてしまうのは当然です。一度でマスターしようとせず、繰り返し同じ単語と出会う機会を作ることが重要です。詳しい復習のタイミングや頻度は後述します。
誰でもできる!忘れない英単語学習法
単語の暗記に才能は不要です。正しい方法を実践すれば、最小限の努力で多くの単語を覚えられます。
- 無理のないスケジュールを立てる
- 「読む」だけでなく「聞く」「書く」も一緒に行う
- 適切なタイミングで復習をする
あなたの貴重な学習時間を無駄にしないために、これらの具体的な実践方法を今すぐ確認しましょう。
無理のないスケジュールを立てる
英単語が覚えられないと悩む人がまず実行すべきは、無理のないスケジュールを立てて学習を習慣化することです。過度に詰め込んだ計画は挫折の原因となるため、少し物足りないくらいの分量で計画を立てるのがおすすめです。
たとえば、「平日の朝、通勤電車の中で10個だけ」や「寝る前の5分間で単語アプリを開く」のように、具体的な時間と場所を決めてみてください。単語学習を毎日のルーティンに組み込むと無理なく継続しやすいです。
たとえば、アルクの人気書籍「キクタン」シリーズは、1日8語から無理なく学べるスケジュール設計になっています。
キクタンの効果的な使い方と学習法については、以下の記事で詳しく解説しています。
「読む」だけでなく「聞く」「書く」も一緒に行う
英単語は、読むだけでなく、聞いたり書いたりしながら覚えると記憶に定着しやすいです。
英語能力テストに関する研究によれば、音読や筆写を組み合わせた学習は、黙読のみの場合より語彙の定着に有意な効果があると示されています。
これは、読む・聞く・書くを同時に行うことで、脳のさまざまな領域が刺激され、記憶がより強固になるためです。
参考:英語学習方法の考察:音読,暗唱,筆写|神奈川県立川崎高等学校 教諭 小林 潤子
適切なタイミングで復習をする
英単語が覚えられない主な原因は、復習のタイミングがずれているからです。覚えた単語をそのままにして数週間後や数ヶ月後に覚えなおそうとすると、ほとんど忘れてしまい、また一から覚えなおすことになります。
エビングハウスの忘却曲線(記憶の減少を示した研究)によると、私たちは、学習から1時間後には約56%、1日後には約66%、1週間後には約77%もの情報を忘れてしまいます。この忘れるスピードに対抗するためには、適切なタイミングでの反復学習が欠かせません。
単語を完全に忘れる前に復習の機会を設けることで、二度目に覚えるのにかかる時間を大幅に節約でき、単語を効率よく暗記できます。
とはいえ、「いつ復習すればいいのか」を自分で判断するのは難しいものです。そこで次の章では、エビングハウスの忘却曲線にもとづいて最適な復習タイミングを自動で管理してくれる学習アプリをご紹介します。
効率的な単語学習ならbooco
効率的に英単語を覚えたい人におすすめなのが、アルクの参考書や問題集をスマートフォン一つで学習できるアプリ「 booco 」です。
boocoの特徴は以下のとおりです。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| AI暗記機能 | エビングハウスの忘却曲線とあなたの理解度にもとづき、 忘れかけた単語や苦手な単語を最適なタイミングで再出題します |
| 無理のないスケジュール設定 | 1週間あたりの学習目標時間を設定でき、 1日5分から無理なく学習を始められます |
| 多角的な学習 | 単語リストの例文を音声付きで確認でき、「読む」「聞く」を 組み合わせた記憶に定着しやすい学習が可能です |
booco Plusプランには初回7日間の無料トライアルがあるので、まずはお試しください。
効率的な単語学習のための3つのポイント
効率的な単語学習のための3つのポイントは、以下のとおりです。
- 毎日学習する習慣をつける
- わからない単語があったらすぐに調べる
- 語源や接頭辞・接尾辞を意識する
それぞれ詳しく解説します。
毎日学習する習慣をつける
英単語を効率よく覚えるには、毎日学習することが大事です。週末にまとめて勉強するより、毎日10分でも英単語に触れるほうが記憶の定着率が高くなります。人間の脳は繰り返し接触する情報を重要だと判断し、長期記憶に移行させるからです。
通勤時間や昼休み、寝る前など、スキマ時間を見つけて学習しましょう。アプリを使えば、単語帳を持ち歩く必要がなく、いつでもどこでも手軽に学習できるのでおすすめです。
わからない単語があったらすぐに調べる
わからない単語に出会ったら、その場ですぐに調べる習慣をつけましょう。あとで調べようと後回しにすると、学習のチャンスを逃してしまいます。
アプリを活用すれば、意味や例文、音声を即座に確認できます。目と耳の両方から情報を得られるため、単に見て覚えるより記憶に定着しやすいです。
語源や接頭辞・接尾辞を意識する
英単語が覚えられないと悩んでいる方に、ぜひ実践していただきたいのが語源を意識することです。語源は、以下の3つの要素で構成されています。
- 接頭辞:語根の前にあるパーツで、単語全体の意味に方向性を与える
- 語根:単語の基本的な意味の部分で、単語の土台となる
- 接尾辞:語根の後ろにあるパーツで、品詞を決定したり、意味を補足したりする
これらのパーツを意識して単語を学ぶと、連想ゲームのように単語のレパートリーを増やすことが可能です。
たとえば「uni」という接頭辞は「1つ」という意味を持ちます。
uniformは、uni(1つ)+form(形)なので、一つの型をみんなで着ているから「制服」という意味です。uniqueは、uni(1つ)で、1つしかないという意味から「独特な」という意味になります。
unicycleは、uni(1つ)+cycle(車輪)で、一輪車という意味になります。
語源の知識があれば、初めて目にする単語でも大まかな意味を推測でき、格段に暗記しやすいです。
まとめ
英単語が覚えられないのは、適切なタイミングでの復習ができていないことが主な原因です。一気に詰め込むのではなく、反復学習を通じて記憶の定着にかかる時間を節約しましょう。さらに、単語を実際に使うアウトプットを取り入れると、記憶はより強固になります。
