天体観測といえば冬というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、夏の夜空にも星たちは輝いています。今回は知っていると夏の夜空をより楽しめる、星座にまつわる英語をご紹介します。
目次
星座は全部でいくつある?
天体観測といえば冬というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、夏の夜空にも星たちは輝いています。また朝のニュース番組といえば星座占いがお馴染みですが、星座で人の性格を診断するのは万国共通でポピュラーなようです。雑談にも使える身近なトピックとして、星座に関する英語を知っておくと便利かもしれません。
ところで、みなさんは星座は全部でいくつあると思いますか?現在、公式に認められている星座は88あります。
この88の星座が決められたのは、今からちょうど100年前の1922年に開かれた、国際天文学連合(IAU)の第一回総会です。現在使われている星座は、約5000年前の古代メソポタミアの人々が星の並びをいろいろなものに見立てたことが始まりと言われています。そう考えると、88星座が決められたのはとても最近のことのように感じますね!
今回は知っていると夏の夜空をより楽しめる、星座にまつわる英語をご紹介します。
夏の大三角を英語で?
眺めているだけで暑さを癒してくれる夏の夜空。夏の夜空を彩る星座として、まず夏の大三角を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ですが、実は夏の大三角は星座ではないんです!知っていましたか?
The Summer Triangle is an asterism that includes three bright stars in the night sky: Vega, Deneb, and Altair.
「夏の大三角は、夜空に輝くベガ、デネブ、アルタイルの3つの星を含むアステリズムです」
( The Summer Triangle)
英文にもある通り、夏の大三角は星座ではなく、「アステリズム(星群)」と呼ばれる星の集まりです。アステリズムは、夏の大三角のように複数の星座にまたがることもあれば、おおぐま座の北斗七星やこのあと紹介するはくちょう座の北十字のように、1つの星座の一部を指すこともあります。
夏の大三角の3つの星は、それぞれ別の星座の一番明るい星です。なかでもこと座のベガは全天の星の中で5番目に明るい星なので、実際に夏の大三角を探すときには、このベガを目印にすると見つけやすそうです。
七夕伝説の星座を英語で見てみよう
夏の大三角を構成している3つの星は、七夕伝説に登場する星でもあります。ここでは、そんな3つの星が属する星座をみていきます。
こと座:Lyra
七夕の織姫としても知られるVega(ベガ)はこと座の中で一番明るい星です。こと座の説明を英語で読んでみましょう!
Considered a summer pattern, the small constellation of Lyra the Lyre is actually visible for most of the year. Immediately below Vega is a parallelogram of stars that represents the main body of the lyre, a harp-like musical instrument.
夏の星座だと思われがちな「琴座」ですが、実は1年のほとんどの時期で見ることができます。ベガのすぐ下には、ハープに似た楽器である「竪琴」の本体を表す平行四辺形の星々があります。
( How do I see Lyra the Lyre? )
「星座」は英語でconstellationといいます。英文中に出てきたrepresentには「代表する」のほかにも「象徴する」、「表現する」という意味もあります。
わし座:Aquila
Aquila is a constellation visible in the northern hemisphere during late summer months and into early autumn. Altair is also part of the asterism known as the Summer Triangle, making Aquila a good constellation to help you star hop to this summer star pattern.
わし座は、北半球では夏の終わりから秋の初めにかけて見える星座です。アルタイルは「夏の大三角」と呼ばれるアスタリズムの一部でもあります。「わし座」は夏の天体観測に適した星座といえるでしょう。
( A guide to the constellation Aquila )
彦星としても有名なAltair(アルタイル)は、わし座の中で一番明るい星です。織姫であるベガとは天の川を挟んで反対側にあります。
はくちょう座:Cygnus
Cygnus is the 16th largest constellation and is easily recognisable for its distinctive cross pattern that resembles a swan in diving flight.
白鳥座は16番目に大きな星座で、池に飛び込む白鳥のような独特の十字模様で簡単に判別できます。
( How can I see the Cygnus constellation? )
英文にも登場した、白鳥座の星が十字に並んでいる部分。これは南半球で見ることのできる「南十字」に対して「北十字」と呼ばれています。南十字は88星座の中で一番小さい星座としても有名なみなみじゅうじ座のこと。みなみじゅうじ座は一つの星座ですが、対する北十字ははくちょう座の中にあるアステリズムです。
星座占いの星座を英語にすると?
星座占いに使われる、あの12の星座はどのような基準で決められているかご存知でしょうか?実は、「黄道十二星座(zodiacal constellation)」という太陽の見かけ上の通り道(黄道:zodiacal)上にある星座が選ばれています。ここでは、そんな黄道十二星座の中から、夏に見ることのできる3つの星座をご紹介します。
てんびん座:Libra
Take a look at the modest constellation of Libra, the Scales. It isn’t particularly outstanding in terms of bright stars, but it does have a few of the best star names in the entire starry realm.
てんびん座という地味な星座を見てみましょう。明るい星の多さという点では特に目立つ星座ではありませんが、全星域の中で最も名高い星々から成っています。
( A guide to star Zubenelgenubi )
さそり座:Scorpius
Scorpius more typically appears as a few bright stars in a well known but rarely pointed out zodiacal constellation.
さそり座は、いくつかの明るい星から成る一般的によく知られた星座でありながら、あまり注目されることがありません。
( Astronomy Picture of the Day )
さそり座はS字を描いている星座で、日本から見ると南の低い空に輝きます。さそり座で一番明るいアンタレスは、ちょうどさそりの体の中央にあるので、「さそりの心臓」とも呼ばれています。
いて座:Sagittarius
Sagittarius is a wonderful constellation. Not only does it contain the well-known Teapot asterism, it also shares its patch of the sky with the band of the Milky Way, making it a good marker for those trying to see the Milky Way in the night sky.
いて座は素晴らしい星座だと言えます。射手座のティーポットがよく知られているだけでなく、天の川と重なる部分もあるので、夜空に天の川を見ようとする人の良い目印になります。
( 6 deep-sky objects to see in Sagittarius )
英文に出てくる「ティーポット」とは、いて座の上部を結んだアステリズムです。いて座の中にはこのほかにも、北斗七星に似た形の「南斗六星」もあります。
マイナーな星座を英語で紹介!
や座:Sagitta
The constellation Sagitta is a relatively faint yet distinct star pattern visible in the northern hemisphere during the later summer months. It can be found near Vulpecula between Cygnus and Aquila, and these latter two mighty constellations will provide you with a good starting point for star-hopping to Sagitta.
や座は、北半球の夏の終わり頃に見える、比較的淡いながらもはっきりとした星模様の星座です。はくちょう座とわし座の間にあるこぎつね座の近くにあり、この2つの星座を起点にや座を見つけることができます。
( A guide to the constellation Sagitta )
や座は夏の大三角の中にあります。暗い星でつくられているので街中では見つけにくいですが、わかりやすい形なので、星がきれいに見える場所では見つけやすい星座です。
いるか座:Delphinus
Delphinus is a small but very identifiable constellation representing the head and neck of a bottlenose dolphin. Delphinus resembles a diamond shape with a tail.
いるか座は小さいながらに、バンドウイルカの頭と首を表現しており、とても見つけやすい星座です。尾のある菱形に似ています。
( How to see the constellation Delphinus )
いるか座はわし座の東側、夏の大三角のすぐ近くにある星座です。小さな星座ですが、その歴史は古く、2世紀の天文学者であるプトレマイオスが作った48星座にも含まれています。
まだまだ暑い日が続いていますが、夏の夜空を眺めて癒されてみるのもいかがですか?
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