【スコア換算表あり】TOEICと英検の違いとは?どっちを受けるべきか徹底解説

英語の試験といえば、日本では一般的にTOEICと英検が有名です。しかし、「TOEICと英検は何が違うんだろう?」「自分はどっちを受けると有効活用できるんだろう?」と迷ってしまう人も多いでしょう。
そこで今回は、TOEICと英検の違いについて徹底解説します。スコア換算表も載せているので、すでにどちらかを受験した経験があり、自分の実力がどれくらいなのか知りたい人も参考にしてみてください。

記事を読めば、あなたの目的に合った英語の試験を受けられるようになりますよ。

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TOEICと英検の換算表

外国語の運用能力を測る国際基準「CEFR(セファール)」を利用し、TOEICスコアと英検級を換算して一覧にすると、以下の通りです。

CEFRTOEIC英検
C2--
C1945点〜1級
B2785点〜準1級
B1550点〜2級
A2225点〜準2級
A1120点〜3級〜5級

参考:文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表」

たとえば、英検2級は TOEIC550点、英検準1級はTOEIC785点ほどのスコアレベルとなります。

TOEICと英検の違い

TOEICと英検は同じく英語能力を測るテストですが、試験の目的や試験形式などさまざまな部分が異なります。

以下の項目に沿って、それぞれの違いについて解説していきます。

  • 受験費用の違い
  • 実施頻度の違い
  • 有効期限の違い
  • 目的の違い
  • 試験形式の違い

受験費用の違い

TOEICの受験費用は7,810円(税込)です。

英検の場合は以下の通り、級や会場、団体受験か個人受験かによって受験費用が異なります。

引用:日本英語検定協会「2024年度「英検(従来型)」「英検 S-CBT」「英検 S-Interview」 の検定料一覧」

たとえば英検2級の場合、団体申込で準会場を選択すれば6,900円(税込)ですが、個人申込で本会場での受験になると9,100円(税込)です。

実施頻度の違い

TOEIC L&Rは年間10回以上実施されています。ただし、開催地ごとに実施回数でばらつきがあるため、お住まいの地域での開催日はあらかじめ確認しておきましょう。

英検はTOEICよりも開催頻度が少なく、年3回のみです。受験日程は開催会場ごとに異なります。

有効期限の違い

TOEICスコアに有効期限はありません。ただし、企業によっては現状の英語力を確認するため、2年以内のスコアを求めてくることがあります。定期的に受験し、できるだけ最新の英語力を提示できるようにしておくといいでしょう。

英検も一度合格すれば、半永久的に有効です。ただし、提出される機関によっては取得期間を定めている場合があるため、注意しましょう。

目的の違い

TOEICは、ビジネスシーンを中心とした英語コミュニケーション能力の測定を目的としています。合格・不合格といった区分ではなくスコア判定されるため、現状の英語力を具体的な数字で把握できます。

英検は7つの級を設定し、個人の英語学習レベルにあわせてステップアップを図り、社会で通用する英語力を伸ばすのが目的の試験です。リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4技能の学習を通じて、日常生活におけるコミュニケーション能力を養えます。

試験形式の違い

TOEIC英検
試験時間約2時間1級:2時間15分 2級:1時間50分 3級:1時間15分
問題数200問1級:69問 2級:69問 3級:61問
解答方式マークシートマークシート+記述
試験結果の判定スコア合格または不合格

TOEICは約2時間の試験時間で200問を解く試験です。用意された選択肢から適切な答えを選択するマークシート方式で、結果はスコアで確認できます。

一方、英検は1級から5級に分けて実施される試験です。受験する級によって試験時間や問題数が異なり、ライティング試験では記述式で解答します。試験の結果は、合格もしくは不合格で判定されます。

TOEICと英検のテスト内容の比較

TOEICと英検のテスト内容について、以下の項目ごとに比較して解説していきます。

  • 単語
  • 文法
  • リーディング
  • リスニング
  • スピーキング

単語

TOEICの試験はすべて共通で、単語はビジネスシーンや日常会話で使うものが多く出題されます。

一方、英検は級によって出題される単語のレベルが異なるのが特徴です。傾向としては、2級以上で政治・経済・科学・生物・時事など特定のジャンルに関連する単語が出題されます。2級・準1級・1級では、TOEICよりも難しい英単語を覚える必要があるでしょう。

文法

TOEICは全7パートの問題に分かれており、文法問題はパート5・パート6で出題されます。パート5は短文穴埋め問題、パート6は長文穴埋め問題です。それぞれ動詞の変化形・関係代名詞・仮定法など文法に対する理解力と、適切な単語を選ぶ語彙力が必要です。

文法問題が出題されるTOEICパート5の例題や解き方のコツについては、以下の記事で解説しています。

英検では、穴埋め問題のような文法知識が問われる問題は出題されません。長文読解や英作文における文法の正確性などを問う問題が出題されます。

リーディング

TOEICのリーディングセクションでは、75分間に100問という多くの問題が出題されます。問題数が多いことから、速読

力と情報処理能力を磨く必要があるでしょう。

英検では読み解く文章量がTOEICほどではないですが、精読して細かいところまで丁寧に読まないと、内容が理解できないように作られています。英検ではスピードよりも精読力を鍛えておくことが重要です。

精読力を鍛えるなら、アプリで気軽にリーディング学習ができる「Santaアルク」もご利用ください。長文を解く際に活用できるアンダーライン(下線)が引けるなど、リーディング学習をサポートする機能が用意されています。

リスニング

TOEICのリスニング問題は、約45分間で100問が出題されます。日常やビジネスのワンシーンを想定した問題が多く出題され、短い時間で多くの問題を解くことが求められます。

以下の記事でTOEICのリスニングパートの詳細や対策について解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

英検のリスニングはTOEICに比べて問題の量は少なめですが、出題範囲が広いです。日常的な会話から学術的な内容まで出題されるので、TOEICよりも問題の内容は難しいといえます。

スピーキング

TOEICとして一般的な「TOEIC L&R」では、スピーキング問題は出題されません。TOEICでスピーキング力を測るなら「TOEIC Speaking Test」または「TOEIC Speaking & Writing Tests」を受験することになります。

TOEICスピーキングテストの試験内容や対策方法については、以下の記事をご覧ください。

英検では、3級以上の2次試験でスピーキングテストがあります。面接官との英語の面接で合否が決まるため、スピーキング力を磨き、英会話を数多くこなしておくことが重要です。

TOEICと英検どっちを受けるべき?

英語の試験は、受験する目的によってTOEICを受けるべきか、英検を受けるべきかが決まります。

以下の3つのケースごとに、どっちを受験すべきなのかを見ていきましょう。

  • 高校生の大学受験
  • 大学生の就活
  • 社会人の転職・昇進

高校生の大学受験

大学受験にTOEICや英検などの英語資格を活用する場合、国内の大学に進学するか、海外の大学に進学するかで選択肢が異なります。

国内の大学進学では、TOEICと英検のどちらも活用できます。TOEICと英検どちらが認定されるのか、認定の目安となるTOEICスコアや英検の級はどの程度なのかは、大学ごとに基準があるので確認が必要です。英検の場合、準2級が大学受験で評価される最低レベルとして考えておきましょう。

海外への大学進学では、TOEFLやIELTSのスコアで判定されます。残念ながらTOEICは海外では知名度が低く、大学進学ではあまり活用できません。英検も海外では知名度が低いですが、英検を留学生の英語力判定の基準として受け入れる教育機関も増えています。

TOEFLとTOEICの違いについては、以下の記事で解説しています。

大学生の就活

IIBCの「英語実態調査」によると、約50%の企業が新卒採用でTOEICスコアを参考にしています。

引用:英語活用実態調査「企業・団体/ビジネスパーソン2019」

英語力を就活でアピールするなら、TOEICの方が有効といえるでしょう。とはいえ、英検がまったく考慮されないわけではありません。英検2級以上なら履歴書に記載して英語力をアピールできます。

以下の記事では、TOEICが就活で有利になるのかについて詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。

社会人の転職・昇進

転職や昇進でも、TOEICスコアが基準となる傾向にあります。IIBCの英語活用実態調査によると、53.8%の企業が「英語を使用する部署での中途採用」に、33.4%の企業が「昇進・昇格の基準」にTOEICスコアを参考にしています。

引用:英語活用実態調査「企業・団体/ビジネスパーソン2019」

英検のレベルをアピールすることも可能ですが、ビジネスで活用できる実践的な英語力を評価するために、TOEICスコアを参考にする企業が多いのでしょう。

転職で有利になるTOEICのスコアやTOEICのハイスコアが有利に働く職種については、以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。

TOEICや英検でスコアアップするコツ

TOEICや英検では以下のコツを押さえて学習すると、スコアアップにつながりやすいでしょう。

  • 現状の英語レベルを知る
  • 中学英語で基礎を固める
  • 過去問で問題形式に慣れる

現状の英語レベルを知る

英語学習を始める前に、まずは自分の現状の英語レベルを確認しておきましょう。英語レベルを知っておくことで、自分のレベルに必要な対策や、目標スコアまでの学習計画が立てやすくなります。結果的に効率的な英語学習ができるようになりますよ。

「Santaアルク」を活用すると、簡単に現状のレベルチェックができます。AIによる精度95%のスコア診断によって、TOEICの予想スコアを算出してくれます。英検を受けたい人は、冒頭でご紹介した換算表を使って、現状の英検級を把握してみてくださいね。

中学英語で基礎を固める

中学英語の文法テキストで、英語の基礎力を身につけましょう。中学英語で学ぶ内容には、単語や文法など英語の基礎が詰まっています。

基礎部分の知識がないと、レベルの高い内容を新しく学んでも応用が効きにくいため、とくに初めて受験する人にはおすすめの方法です。

過去問で問題形式に慣れる

過去問を解くことで、TOEICや英検独自の問題形式に慣れておくのがおすすめです。いくら単語やリスニングなどパートごとの対策はできていても、いきなり本番を迎えると思うように実力を発揮できないことがあります。時間配分まで掴んでおけば、着実にスコアアップにつながるでしょう。

TOEICには過去問がないため、公問題集をはじめとする実践的な問題集を活用してみてください。

英検では、公式サイトで公開されている過去問を使って、演習をしましょう。

語彙力や内容の理解度、時間内に解き終えるかなどをチェックして対策しておくと、点数を取りやすくなりますよ。

TOEICと英検は目的にあわせてどっちを受験すべきか判断しよう

TOEICと英検の違いをまとめると、以下の通りです。

TOEIC英検
受験費用7,810円(税込)級や受験方法による
実施頻度年10回以上年3回
有効期限原則なし原則なし
目的ビジネスシーンで役立つ英語コミュニケーション能力を養う社会に通用する英語力を伸ばす
試験時間約2時間級による
問題数200問級による
解答方式マークシートマークシート+記述
試験結果の判定スコア合格または不合格

TOEICと英検はテスト内容が異なるため、どんな目的で英語の試験を受けたいかを考慮してどっちを受けるか判断しましょう。一般的に国内の大学受験では英検も活用できますが、就活や転職・昇進ではTOEICの方が基準となる傾向が多いです。

TOEIC対策をするなら、ぜひ「Santaアルク」をご検討ください。単語、リーディング、リスニングの対策に対応しており、本アプリひとつで一通りのTOEIC学習が可能です。AIでパーソナライズされた学習コンテンツが用意されるため、効率的にスコアアップを目指せますよ。

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