TOEICスピーキングテストとは?目指すべき点数や対策方法について徹底解説

TOEICでは英会話力を測るTOEIC® Speaking Test(以下TOEICスピーキングテスト)が実施されており、海外赴任の選考や一部の新卒採用などに活用されています。
しかし、そもそもスピーキングテストがどんな内容で、どんな対策をすべきかわからないという人も多いでしょう。
そこで本記事では、TOEICスピーキングテストの概要から対策方法まで徹底解説します。最後におすすめの参考書もご紹介しているので、ぜひ読んでみてくださいね。

本記事を読むことで、TOEICスピーキングテストでハイスコアを狙うための具体的な方法を知り、スムーズに学習できるようになりますよ。

TOEICスピーキングテストでは、語彙力も重要です。単語や文法を理解していないとスムーズに英語を話せないため、単語学習ができる「Santaアルク」もご活用ください。

レベルにあった単語を覚えられて、スピーキングに必要な発音やアクセントも学習できます。

TOEICスピーキングテストとは?

TOEICスピーキングテストは、日常生活やビジネスの場面において、英語でのコミュニケーション力を測るテストです。

以下3つの項目に沿って、TOEICスピーキングテストについて解説します。

  • 試験内容
  • 例題
  • 受験料と申込方法

試験内容

TOEICスピーキングテストの問題数は11問、テスト時間は20分です。問題構成は以下のように5つにわかれており、問題が進むにつれて徐々に難しくなります。

内容問題数詳細
音読問題2問アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読する
写真描写問題2問写真を見て内容を説明する
応答問題3問身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答えるまたは、電話での会話で設問に答える
提示された情報に基づく応答問題3問提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて、設問に答える
意見を述べる問題1問あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる

参考:IIBC「テストの形式と構成」

また、「TOEIC® Speaking & Writing Tests」という書く能力も一緒に測定するテストがありますが、問題内容はTOEICスピーキングテストと同じです。

例題

TOEICスピーキングテストの例題は、以下のIIBCのウェブサイトで公開されています。

参考:TOEICスピーキングテストの例題

オレンジ色のSpeaking Testをクリックすると、スピーキングテストの例題に挑戦できます。最後に解答例も用意されているので、どう話すべきだったのかの復習も簡単にできるようになっています。

また、TOEICスピーキングテストを受けた人の受験の様子や、受けてみた感想について紹介している動画もあるので、イメージをつかみたい人はぜひご覧ください。

動画でわかるTOEIC® Speaking & Writing Tests

受験料と申込方法

TOEICスピーキングテストの受験料と申込方法は以下の通りです。

受験料6,930円(税込)
申込方法インターネットから申込

参考:IIBC「TOEIC® Speaking Test 申込方法・受験料」

テストの申込には「TOEIC申込サイト」の会員登録が必要であり、申込方法はインターネットのみです。受験料はクレジットカードもしくはコンビニエンスストア(セブンイレブン・ローソン・ミニストップ・ファミリーマート・セイコーマート)で支払えます。

また、試験日や会場の変更には変更手数料1,815円(税込)、キャンセルには手数料3,150円が発生するので注意しましょう。

TOEICスピーキングテストの目安となる点数

TOEICスピーキングテストでは、目指すべきスコアは何点ぐらいなのでしょうか?TOEICの公式データ及びIIBCが実施した英語実態調査に基づき、以下の3項目に沿って解説していきます。

  • TOEICスピーキングテストの平均点は130点
  • 海外赴任や海外出張に役立つ目安の点数は最低120点
  • 就活に役立つ目安の点数は110点

TOEICスピーキングテストの平均点は130点

参考:IIBC「TOEIC® Speaking & Writing Tests 公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧」

TOEIC公式サイトのIIBCによると、2022年度のTOEICスピーキングテストの平均点は130.3点です。満点の200点に対して、65%程度の正答率となっています。

海外赴任や海外出張に役立つ目安の点数は最低120点

参考:IIBC「海外出張や赴任の基準」

海外部門の社員に期待するTOEICスピーキングテストの点数は上記の表の通り、120点〜160点です。

最低でも、日常のコミュニケーションレベルである120点が目安の点数となります。海外赴任で定常的に英語を使う場合は、170点以上の海外赴任レベルのスコアがあると望ましいでしょう。

就活に役立つ目安の点数は110点

参考:IIBC「就職活動の支援」

新入社員の採用時には、半数以上の企業がTOEICスコアを活用しており、スピーキングテストで期待するスコアは110点です。

参考:IIBC「就職活動の支援」

ただし、就活で有利になると答えている大学は、「TOEIC® Listening & Reading Test」(以下TOEIC L&R)の場合で77.5%、スピーキングテストの場合だと41.9%です。

就活においては、一般的にTOEIC L&Rの方が重要視される傾向があると覚えておきましょう。

TOEIC L&Rの勉強法については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

問題形式別|TOEICスピーキングテストの対策方法

TOEICスピーキングテストの対策方法を問題形式ごとに解説していきます。

  • 音読問題の対策|発音を覚える
  • 写真描写問題の対策|表現力を身につける
  • 応答問題の対策|英会話に慣れる
  • 提示された情報に基づく応答問題の対策|英会話力と速読力を身につける
  • 意見を述べる問題の対策|意見を話す表現を覚える

音読問題の対策|発音を覚える

1〜2問目では、アナウンスや広告などの文章を音読するシンプルな問題が出題されます。発音やイントネーションが評価されるため、正しい発音を覚えることが重要な対策になります。

具体な対策ポイントは、以下の3つです。

  • 意味のまとまりごとに、正しく区切って読む
  • 意味上、重要な語(名詞や動詞など)を強く読む
  • 文の終わりは、上げ調子と下げ調子を使い分ける

覚え方としては、単語アプリなどを使って音声を聞いて覚えます。可能であれば英会話の講師など、第三者にアウトプットして正しい発音になっているか確認してもらうといいでしょう。

単語の正しい発音を覚えるなら「Santaアルク」をご利用ください。TOEICに特化した単語を、音声再生によって聴覚から学習することもできるアプリです。

写真描写問題の対策|表現力を身につける

3〜4問目では、日常生活を表す1枚の写真が表示され、その写真を英語で説明する問題が出題されます。写真が表示された後に45秒の準備時間があり、その後30秒で解答していきます。

適切な語彙や語句を使って写真の特徴を詳しく描写できるか、適切な構文を使ってわかりやすく説明できるかを評価されるため、表現力を身につける対策が必要です。

準備時間中と解答中は、それぞれ以下のポイントを押さえて取り組むといいでしょう。

準備時間中描写する順番を考える、描写に使える「主語+動詞」の組み合わせを3つ以上考える
解答中難しい語句や表現はできるだけ使わない、できるだけ多くのことを話す

適切な単語で、会話相手がきちんと理解できるように表現することが重要です。英語での表現力を身につけるには、日頃から風景や場面を見たときに英語で説明するようにしてみましょう。

自分で撮った写真や、通勤・通学途中に見た風景など、題材はなんでもOKです。積極的に英語に変換する癖をつけておくと、テストの際にもスムーズに話せるでしょう。

応答問題の対策|英会話に慣れる

5〜7問目は、身近な話題についてのインタビューに答える問題です。適切な言葉で正確に答えられるかを評価されるため、英会話に慣れておく必要があります。

考えている時間は3秒のみで、解答時間は1〜2問目が15秒、3問目が30秒です。即座に英語で答えられる瞬発力も求められます。疑問詞(WhaやWhyなど)に注意して、すばやく正確に答えることが解答のコツです。

質問される内容は以下のような内容です。

How often do you watch television?(テレビをどのくらいの頻度で見ますか。)

引用:TOEICスピーキングテストの例題

質問自体は難しくないため、英語でコミュニケーションを取る機会を作って慣れておけば、解答しやすくなるでしょう。

英会話に取り組むなら、アルクオンライン英会話の「スピーキングトレーニングPlus」もご検討ください。今ある英語力で発話練習をし、講師からのフィードバックをもらったうえで再度発話するトレーニングを積んでいきます。「自分・身の回り・社会について話す」「描写する」「理由を述べる」といったスピーキングテストに似たレッスンを受けられるため、着実にスピーキング力を伸ばしていけますよ。

アルクオンライン英会話

提示された情報に基づく応答問題の対策|英会話力と速読力を身につける

8〜10問目は画面に表示された資料について、3つの質問に答える問題が出題されます。資料を読む時間は45秒だけなので、その間に読んで内容を把握する速読力を鍛える必要があります。

意見を述べる問題の対策|意見を話す表現を覚える

11問目では、あるテーマに関連するトピックが読み上げられ、意見を問われます。準備時間の45秒経過後、60秒間で自分の意見と理由を英語で答えます。

解答のコツは、テーマを正しく理解して自分の意見を明らかにし、その理由を具体例や説明を添えながら、論理的にわかりやすく話すことです。問われた内容に対して、「主張→理由・具体例→結論」の順に話せるようにするため、以下の表現を覚えておくといいでしょう。

用途表現
自分の意見を主張するI agree to ~.I disagree to ~.
理由や具体例を述べるI have three reasons. First, ~. Second, ~.Finally ~.For example, ~.
結論としてまとめるIn conclusion ~.So, I agree to ~.

これらの表現を覚えたうえで、英語でディスカッションする機会を作れば、スムーズに話せる実力が身についていきます。

TOEICスピーキングテストの対策におすすめの参考書4選

スピーキングテストでは、前述したように英会話などの対策をすることも重要ですが、問題集で問題に慣れることも重要です。

4つの参考書をご紹介するので、ご自身のレベルや好みにあわせて選んでみてくださいね。

  • 改訂版TOEIC(R)スピーキングテスト究極のゼミ
  • TOEIC Speaking & Writing 公式テストの解説と練習問題
  • TOEICテストスピーキング/ライティング総合対策
  • 頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術

改訂版TOEIC(R)スピーキングテスト究極のゼミ

出典:Amazon.co.jp

スピーキングテストの取り組み方から、各パートごとの攻略ポイントまで徹底的に解説された参考書です。

ゼミ部分では、著者の冨田先生とレベルの異なる3人の生徒との会話方式で話が進んでいくため、スピーキング初心者でも理解しやすい内容になっています。1つの出題パターンに対して、基礎編と発展編の2回のトレーニングが用意されているため、目標スコアごとに学習できるところも特徴です。

3回分の模試もついているので、初めてスピーキングテストを受ける人はまず本書で学習してみるのがおすすめですよ。

TOEIC Speaking & Writing 公式テストの解説と練習問題

出典:Amazon.co.jp

TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会が出版している公式の参考書です。もっとも本番に近い形で5回分の問題を解けることが本書の魅力です。

構成としては、「トライアルテスト」で現時点の実力を確認し、練習問題2つと実践問題2つを解いていきます。

準備時間に何をするべきかという解答のプロセスや、多くの表現が掲載されているため、より質の高いアウトプットができるようになる参考書です。

TOEICテストスピーキング/ライティング総合対策

出典:Amazon.co.jp

スピーキングテストを初めて受験する人向けの参考書です。本格的な学習に入る前にセルフチェックをすることで、現在の英語力やもっとも行うべき対策が明確になるのも他の参考書にあまりない特徴です。

本編の内容は、スピーキングテスト・ライティングテストの解き方を一から学んでいき、模擬テストで問題形式に慣れて、最後に強化トレーニングをしていきます。

TOEIC600点ほどの実はあるものの、スピーキングテストは初めてだから一から学習したいという人におすすめの一冊です。

頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術

出典:Amazon.co.jp

スピーキングテストで満点を目指すための、上級者向けの参考書です。スピーキングテストが150ページ、ライティングテストが70ページ程度と内容もボリュームがあります。

上級者向けとはいえ、問題形式については著者の体験談を交えた説明があったり、具体的な勉強法・解答のコツがあったりなど、丁寧な解説が充実しているのが本書の特徴です。

また、目標レベルごとのアドバイスもまとめられており、目標スコア120点・150点・180点に対してそれぞれおすすめの練習法も提示してくれています。

効率よく対策してTOEICスピーキングテストでハイスコアを目指そう

TOEICスピーキングテストで目指すべき点数は、目的によって異なります。海外赴任や海外出張であれば最低120点、就活であれば110点が目安です。

対策としては、英会話力や意見を伝える際の表現力など、TOEIC L&Rでは求められないスキルも身につける必要があります。スピーキングテスト用の参考書をうまく活用しながら、効よく対策していきましょう。

スピーキングに必要な語彙力や発音は、「Santaアルク」も使いながら学習してみてください。TOEICに特化した単語や文法をアプリで学べるため、スキマ時間にサクッと学びたい人にもぴったりな学習ツールです。

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