ディクテーションの効果とは?TOEIC対策になるやり方4ステップを解説

TOEICのリスニングスコアが伸び悩んでいる場合、対策としてディクテーションをおすすめします。
「ディクテーションって効果あるの?」「いまいちやり方が分からない…」
このように思っている人も多いでしょう。
そこで本記事では、ディクテーションの効果や具体的なやり方について解説していきます。

この記事を読むことで、正しいディクテーションのやり方を押さえて効率的にスコアアップを目指せますよ。

リスニングが苦手であれば、「Santaアルク」の利用も検討してみてください。

基本機能に加えてアメリカ発音、イギリス発音、オーストラリア発音など本番さながらの音声でリスニング学習ができます。

ディクテーションの4つの効果

ディクテーションとは、聞こえてきた英語を書きとる勉強方法です。

ディクテーションの主な効果は、以下の4つです。

  • 英語を聞き取れるようになる
  • 集中して聞く力が上達する
  • 発音の知識が深まる
  • 英文を推測する力がつく

効果①英語を聞き取れるようになる

ディクテーションを行うと英語を正しく聞き取れるようになるため、リスニングのスコアアップを狙えます。

ディクテーションでは、聞き取った音声をすべて書き出すため、聞き取れない箇所が明確になります。なぜ聞き取れなかったのか理由を分析することで、リスニング力の改善につながるのです。

たとえば、単語を知らないことで聞き取れなかったのであれば、その単語を覚え直したり、語彙力を伸ばすために単語学習も並行して進めればスコアアップにつながるでしょう。

ディクテーションは、普段は分かったふりをして聞き流していた文章も曖昧にできないため、着実にリスニング力が向上していくのです。

効果②集中して聞く力が上達する

ディクテーションでは、聞いた英語を一言一句聞き取る必要があるため、集中して聞く力が身につきます。

ディクテーション中はネイティブの会話のスピードについていきながら、同時に英文をきちんと理解しなければなりません。

集中して英語を聞くトレーニングになるため、1回しか聞けないTOEICのリスニングでも役立てられるでしょう。

効果③発音の知識が深まる

ディクテーションでは、英語の発音知識をつけることもできます。

英語を聞き取れなかった箇所があった場合、その理由が「違う発音で覚えていた」のであれば、正しい発音を覚え直す機会になります。

たとえば、vehicleは「ベヒクル」ではなく「ヴィーイクル(víːikl)」のように発音される単語です。これを知らないと、仮に単語自体を知っていても、音を聞いただけでは理解できません。

ディクテーションに取り組むと、正しい発音を改めて理解することで、発音の知識を強化していけるのです。正しい発音が分かれば、リスニングが聞き取れるようになるほか、スピーキング力が上がって英会話も上達するでしょう。

効果④英文を推測する力がつく

ディクテーションを行うことで、聞き取れなかった箇所を推測する力がつきます。

たとえば、以下の英文で「looking 〜 to」の間の単語が聞き取れなかったとします。

Grandma is looking 〜 to the new baby. 

この場合、よく使われるフレーズと後ろの文章から「looking forward to」という文章が推測できます。

このようにディクテーションによって、聞こえない箇所を補う文法力が鍛えられます。

ディクテーションとシャドーイングの違い

ディクテーションとシャドーイングは、どちらもリスニング力を鍛えるための勉強法ですが、以下のような違いがあります。

ディクテーション聞こえた英語を「書き出す」
シャドーイング聞こえた英語を少し遅れて「発話する」

ディクテーションは、聞き取れた音と聞き取れなかった音が、視覚的に文字として明確になる勉強法です。一方シャドーイングは、聞こえてきた音に速くついていく必要があるため、発話するスピードも同時に鍛えられる勉強法です。

リスニング力を鍛えながら語彙力もアップしたいなら「ディクテーション」、発音矯正もしたいのであれば「シャドーイング」がおすすめですよ。

ディクテーションの効果的なやり方4ステップ

ディクテーションをする場合、以下のような正しい手順を踏むことで効果的な学習につながります。

  1. ディクテーション用の音源を聞く
  2. 一文ずつ音声を再生して書き出す
  3. 書き出した文章とスクリプトで答えあわせをする
  4. 聞き取れなかった箇所の理由を分析する

上記の4ステップに分けて、ディクテーションのやり方を解説します。

ディクテーション用の音源を聞く

まずはディクテーションで使う音源を用意し、全体を通して音声を聞きます。1回で内容がつかめなければ、2〜3回聞いてみましょう。

また、ディクテーションをするのが初めての人は、ディクテーションする文をあらかじめ読んでおくのもおすすめです。

一文ずつ音声を再生して書き出す

次に、音声を一文だけ再生して止め、聞き取った英文を書き出していきます。聞き取れた部分から書き出していき、数回繰り返し聞き直しながら、分からなかった部分も埋めていきます。

3〜5回聞いても分からなければ、その部分は「分からない単語」とし、後できちんと復習すればOKです。

書き出した文章とスクリプトで答えあわせをする

書き出した文章と、スクリプト(文字起こし)で答えあわせをします。聞き取れなかった単語や、間違っていた箇所をチェックしましょう。

聞き取れなかった箇所の理由を分析する

ディクテーションで聞き取れなかった箇所・間違っていた箇所の理由を分析していきます。

なぜ分からなかったのかを解明していくと、聞き取れるようになるための対策ができるため必ず行いましょう。

英語が聞き取れない主な理由は、以下の通りです。

  • 単語やフレーズを知らなかった
  • 文法を知らなかった
  • 正しい発音を知らなかった

単語やフレーズを知らなかった場合は和をチェックし、覚えるべき単語としてメモしておきましょう。

文法を知らなかった場合は、インターネットで検索して例文をチェックし、何度も読むことでその構文をインプットしていきます。

正しい発音を知らなかった場合は、正しい発音を何度も繰り返し聞いたり声に出して発音することで覚えましょう。

文法をきちんと学習したい場合は、勉強方法について具体的に解説している以下の記事も参考にしてくださいね。

おすすめのディクテーション教材

以下では、おすすめのディクテーション教材を4つご紹介していきます。

  • 究極の英語ディクテーション Vol.1
  • TOEIC公式問題集
  • ゼロからスタート英語を聞きとるトレーニングBOOK
  • 英語は書いて身につける

究極の英語ディクテーション Vol.1

発音と文法の両面で聞き間違いの原因を探り、基本知識や注意点を解説している教材です。

初級レベルの単語と中学英文法を使用しているため、TOEIC初心者レベルの人がディクテーションのやり方を理解するのにぴったりな参考書となっています。細部まで丁寧に解説されており、出身国別なまり・早口の英語など、普段はなかなか聞く機会のない音声も収録されています。

TOEIC公式問題集 Listening & Reading 問題集 10

本番の音声と同じ人が吹き込んでいる公式問題集です。

TOEICのリスニングパートをディクテーションすることで、TOEICで出る表現を学習できます。付属CDだけでなく、リーディングセクションの一部の音声をダウンロードすることもできます。スマホでも音源を聞けるため、出先の学習にも活用できますよ。

ゼロからスタート英語を聞きとるトレーニングBOOK

ディクテーションを通して、英語を聞いて書きとるトレーニング教材です。

英語音声に関する基本を学び、トレーニングで知識を定着させる構成になっています。1日10分の学習量でレッスンが分けられているため、計画的な学習ができますよ。

短文や会話、ニュース、アナウンスまで、さまざまな素材で練習や発音がマスターできる1冊です。

英語は書いて身につける

ディクテーションが初めての人やリスニングに自信がない人にぴったりなディクテーション教材です。英文の内容と表現を学習した後にディクテーションに取り組み、最後に音読をする構成になっています。

ポイントを理解しながら英語を聞き、話すための口と耳を鍛えられるでしょう。

ディクテーションに取り組むときの注意点

ディクテーションを行うときには、以下3つの注意点に気をつけて取り組んでみてください。

  • TOEIC600点未満なら他の対策をする
  • 一度にたくさん行わない
  • スペルは気にしない

TOEIC600点未満なら他の対策をする

TOEICのスコアが600点未満の人には、ディクテーションはおすすめしません。

600点未満の場合、ディクテーションを行っても聞き取れない単語が多いからです。まずは単語の学習から行いましょう。

単語学習はアプリを利用するのがおすすめです。アプリであればスマホひとつでいつでも学習できるため、移動中や待ち時間などのスキマ時間を有効に使えます。

「Santaアルク」はTOEICに特化した英単語を収録しており、AIがあなたのレベルに合った単語を自動で提示してくれるため効率よく英単語を覚えられます。単語以外にもリーディングやリスニングなど、TOEICに必要な学習要素が詰まっているので、これひとつで対策が可能です。

一度にたくさん行わない

ディクテーションは、集中力がいる作業のため、一度にたくさん行わないようにしましょう。長時間行うと集中力が切れて、かえって学習効率が悪くなる可能性があるからです。

1〜3分程度の音源をディクテーションしたら、記憶が新しいうちに答えあわせと復習をし、トータルで30分程度やったら終わりにしましょう。1日で一気に行うのではなく、短時間を毎日繰り返すことで効果を発揮しやすくなりますよ。

スペルは気にしない

TOEIC対策としてディクテーションをするのであれば、単語のスペルは気にする必要はありません。TOEICはマークシート式の試験なので、スペルが問われることはないからです。スペルが分からない箇所があった場合は、カタカナを部分的に使ってもいいでしょう。

ディクテーションに取り組む際は、英語の聞き取りに集中するのがおすすめです。

正しくディクテーションを行ってリスニングパートのスコアアップを目指そう

ディクテーションを行うことで、リスニングだけでなく、発音や文法のスキルアップも期待できます。

ただし、現状のTOEICスコアが600点未満の人には効果を発揮しにくいことや、一度にたくさん行わないといった注意点に気をつけて正しく取り組むことが重要です。

記事でご紹介した教材も活用しながら、ディクテーションを行い、リスニングパートのスコアアップを目指してみてくださいね。

600点未満の人であれば、まずは単語学習をしましょう。「Santaアルク」は、単語を活用した例文や、AI生成画像による視覚を使った学習など、単語を覚えやすくするための機能がたくさん用意されています。最短でディクテーションを行うレベルまで到達したい人は、ぜひ検討してみてください。

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