「TOEICのリーディングパートの点数がなかなか伸びない」と悩んでいる方は多いでしょう。TOEICのリーディングパートでは、単語力や文法力に加え、長文を読んで文章全体を理解する読解力も必要であるため、高い英語力が要求されます。
そこで本記事では、TOEICのリーディングパートの特徴や解き方のコツを詳しく解説しています。また、勉強方法やおすすめの参考書・アプリも紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
本記事を読めば、TOEICのリーディングパートに対する苦手意識を軽減できて、目標スコア到達に一歩近づくでしょう。
目次
リーディング対策で単語力・文法力・長文読解力などを効率的に学習したい方は、TOEICの内容をまとめて学べるアプリの活用がおすすめです。『Santa アルク』なら、AIが最適な学習ルートの提案や、苦手分野の分析などを行えます。効率的な学習のために、ぜひ検討してみてください。
TOEICのリーディングでスコアが伸びない原因
TOEICのリーディングパートでスコアが伸びない方の特徴としては以下の4つが挙げられます。
- 単語力が足りない
- 文法が理解できていない
- 英文の読解に慣れていない
- 時間配分ができていない
自分に当てはまる項目があれば、アプリや単語帳を使って対策してみてください。
単語力が足りない
リーディングパートにおいて、単語力はスコアに大きく関わります。とくに、パート5やパート6では、単語の意味や使い方を問われる問題が多く出題されます。
TOEICでは、ただ単語の意味を覚えるだけではなく、単語がどのような場面で使われるのかも理解する必要があります。
たとえば、charge(料金、負荷)という単語には「in charge of〜(〜の担当者)」という使い方があります。chargeの意味だけ知っていても、文中で何を意味するのか理解できません。
パート5やパート6では、単語の使い方に関する問題も出題されるため、単語の解説で記載されている例文も同時に学習するとよいでしょう。
さらに、単語を覚えるほど、4つの選択肢から3つや2つに回答を絞る消去法が使えるようにもなります。単語帳やアプリを活用して、単語力を身につけましょう。
文法が理解できていない
文法の理解が不十分だと、パート5やパート6の文法問題や、パート7の長文読解の問題の正答率が落ちてしまいます。
たとえば、パート5やパート6では、以下のような文法問題が出題されます。
Rachel was sorry ——— her brother’s opening night performance, but there was no helping it.
- (A) being missed
- (B) missed
- (C) missing
- (D) to have missed
この場合、Dが正解です。sorryという形容詞はto不定詞が必要であるためです。
上記のように、文法を知らなければ解けない問題がTOEICでは多数出題されます。文法力を身につけるには、単語帳の例文を確認したり、アプリで文法を集中的に学習するのがよいでしょう。
文法の勉強法については以下の記事も参考にしてみてください。
英文の読解に慣れていない
英文の読解に慣れていない場合、長文読解のパート7でスコアアップは難しいでしょう。パート7はリーディングパートの中でもっともボリュームがあり、時間を使うパートであるため、TOEICスコアに大きく響きます。
単語や文法を理解していても、長文読解になると苦手な方もいます。長文読解においては、1文だけの意味だけではなく、文章全体からストーリーを読み取る能力が必要であるためです。
長文読解力は、日頃から英文に慣れておくことが重要です。
英語の新聞や書籍を読んだり、パート7の問題を重点的に解いたりして、読解力を鍛えましょう。
時間配分ができていない
TOEICでは、時間配分がスコアに直結します。リーディングパートでは、自分で時間配分を決めなければならないため、配分を間違えると最後まで解ききれません。
とくにパート7は、もっとも時間を使いたいパートです。パート5とパート6では、できるだけ時間をかけずに問題を解く必要があります。
TOEICの時間配分に慣れるためには、普段から解くスピードを意識して学習を行いましょう。過去問を解いて、本番と同様の時間間隔を身につけるのも有効な方法です。
【パート5・6】TOEICのリーディング対策
パート5とPart6は、4つの異なる単語で穴埋めをするタイプの問題です。本章では、Part5とPart6のリーディング対策を解説します。
- 語彙問題の解き方
- 品詞問題の解き方
- 文法問題の解き方
上記3つの問題の解き方について確認して、スコアアップを目指しましょう。
語彙問題の解き方
語彙問題とは、4つの選択肢すべてが異なる意味の単語である問題を指します。たとえば以下のような問題です。
When Tom lost his job suddenly, he was worried that his ——— savings would not support him and his family for long.
- (A) collapsed
- (B) enough
- (C) small
- (D) stable
正答は(C)のsmallです。collapsed(崩壊した)や stable(安定した)では意味を成しません。文脈からhis ——— savings(彼の貯金)は大きな額ではないと判断できるため、enough(十分な)は適していません。
語彙問題は知っている単語の数が多いほどスコアに結びつきます。また、文脈を読み取る必要もあるので、文法力も必要になります。
語彙問題の正答率を上げるために、単語帳やアプリを活用して単語力、文法力を磨きましょう。
『Santa アルク』では、スキマ時間を有効活用して、間違った単語を重点的に学習できるため、効率的に単語力を伸ばせます。パート5やパート6のスコアを効率的に伸ばしたい方は、利用を検討してみてください。
品詞問題の解き方
品詞問題とは、名詞・動詞・副詞・形容詞など、同じ単語で形の違う品詞が出題される問題を指します。
品詞問題は、前後の英単語だけ見れば数秒で答えられることも多いため、コツさえ知っていれば得点しやすいです。
品詞問題では、たとえば以下のような問題が出題されます。
After choosing Michael as team leader, the manager gave him a ——— overview of the project.
- (A) comprehend
- (B) comprehending
- (C) comprehension
- (D) comprehensive
正解は(D)のcomprehensive(総合的な)です。冠詞aと名詞overview(概要、概観)に挟まれているため、空所には形容詞が入ると判断できます。品詞を理解できていると、冠詞aと後ろのoverviewを見ただけで形容詞が必要だとわかり、選択肢がひとつに絞られます。
英単語の品詞には、単語の最後(接尾語)に「sive」がつくと形容詞、「ly」がつくと副詞などのルールがあります。単語の意味がわからなくても、ルールさえ知っていれば答えられる問題があるため、品詞のルールを覚えるのも有効な学習方法です。
また、名詞を覚えるときに副詞や形容詞も学習するといった、目的の単語に加えて他の品詞を一緒に覚えるのも効率的です。
例題のように、品詞問題は空白の前後を確認するだけで答えられる問題が多いため、素早く答えられるように学習しておきましょう。
文法問題の解き方
文法問題は、文章全体を読んで単数や複数形、時間軸などを判断して答える問題のことです。
文法問題は、空白の前後だけでは答えられない問題が出題されるため、文章全体の意味を把握する読解力も必要になります。
たとえば、以下のような問題が出題されます。
As he ——— his report last Friday, Andrew is able to help his colleagues this week.
- (A) already submitted
- (B) had already submitted
- (C) has already been submitting
- (D) has already submitted
正解は(A)のalready submittedです。last Fridayという過去をあらわす言葉があるため、過去形の選択肢に絞られます。現在完了形(CとD)は、過去のある時点から現在までの期間に起こった行為や状態をあらわし、過去完了形(B)は、過去より前に起こった行為や状態を示します。
文法問題は時間がかかり、難易度の高い問題ですが、スコアアップのために対策しておきましょう。
TOEICのPart5について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【パート7】TOEICのリーディング対策
Part7は長文読解の問題です。本章では、パート7の解き方について解説します。
- 設問の特徴を知っておく
- 先に設問を確認しておく
- 目標スコアによっては後半の設問を捨てる
以上3点のポイントを理解して、パート7でスコアアップを目指しましょう。
設問の特徴を知っておく
設問の特徴を知っておくことで、スムーズに問題へ取り掛かれるようになります。パート7で出題される設問には傾向があるため、事前に把握しておきましょう。
パート7では、以下の設問が主に出題される傾向にあります。
設問 | 説明 | 例題 |
---|---|---|
目的・意図を問う問題 | 対象が行われた目的を選択する問題 | What is the purpose of e-mail? |
時期を問う問題 | 時期を選択する問題 | When will the conference(会議) be held? |
NOT問題 | 書かれていないものを選択する問題 | What is NOT required for the manager position? |
同義語問題 | 対象の単語と同じ意味の単語を選択する問題 | The word “provide” in paragraph 1, line 2, is closest in meaning to |
文挿入問題 | 対象の文章が文中の[1]〜[4]のどこに入るのか選択する問題 | In which of the positions marked [1], [2], [3] and [4] does the following sentence best belong? “The product will go on sale next weekend.” |
さらにパート7では、シングルパッセージ(長文が1つ)とマルチプルパッセージ(長文が複数)の問題が出題されます。マルチプルパッセージは、シングルパッセージと比べて文字の量や見るべき場所が増えるため、時間がかかり、難易度も高めです。
ただし、どちらも設問の傾向に変わりはありません。パート7でスコアアップをする第一歩として、設問の特徴を知っておきましょう。
先に設問を確認しておく
パート7では、文章を読む前に設問を確認しておくことがスコアアップのコツです。
どのような設問があるか把握しておくことで、長文を効率的に読めるようになります。
たとえば、以下の設問を先に確認したとします。
What is the purpose of e-mail?(メールの目的は何ですか?)
問われる内容を理解した状態になるため、メールに関わる文章を注意深く読めるようになります。
パート7をスムーズに解くためには必須のテクニックであるため、ぜひ試してみてください。
目標スコアによっては後半の設問を捨てる
目標スコアによっては、パート7の問題を一部捨てるのも有効です。
パート7は終盤になると、文章全体の把握を必要とする問題が出題されます。とくに終盤のマルチプルパッセージは時間がかかるうえ、難易度が高くなります。
そのため、目標スコアが800点や900点など高くない場合は、終盤の問題を捨てる勇気が必要です。比較的難易度が低い問題に注力する方が、スコアアップの確率が高まります。
TOEICは基本的に時間が足りなくなるテストです。スコアアップのために、問題を捨てる戦略も検討してみてください。
TOEICのパート7では、正しい時間配分がスコアアップのコツです。以下の記事でパート7の時間配分について詳しく解説しているため、参考にしてみてください。
TOEICのリーディングでスコアを伸ばすための勉強法
本章では、リーディングパートでスコアを伸ばす効率的な勉強方法について解説します。
- 単語帳やアプリで単語力・文法力を上げる
- 時間配分に慣れる
- 過去問を解いて問題の傾向に慣れる
上記3つの勉強法を実施して、スコアアップを目指しましょう。
単語帳やアプリで単語力・文法力を上げる
リーディングパートでは、単語力や文法力がスコアに直結します。単語力や文法力を伸ばす方法として、単語帳やアプリの活用がおすすめです。
TOEICは、問題形式が決まっていたり、頻出単語があったりするため、単語帳やアプリを選ぶ際はTOEICに特化したものを選びましょう。
効率的な学習にはアプリの活用がおすすめです。アプリによっては、苦手分野の分析や最適な学習ルートの提案が可能です。そのため、アプリを活用すれば、勉強時間を短縮し効率的な学習ができます。
TOEICに特化した単語帳やアプリの選び方については、以下の記事を参考にしてみてください。
時間配分に慣れる
TOEICでスコアアップをするためには、時間配分に慣れることが重要です。スコアアップのためには、パート5とパート6を素早く解いて、スコアに大きく関わるパート7に時間をかけられる状態にする必要があります。
時間配分の目安としては、パート5を1問20秒(計10分)、パート6を1問30秒(計8分)、残りの時間(1問60秒、計57分)をパート7に当てるとよいでしょう。
時間配分に慣れるためには、問題集を何度も解くのがおすすめです。問題集は、アプリや公式が発行している過去問などを選びましょう。
TOEICの時間配分については、以下の記事で詳しく解説しています。
公式問題集を解いて問題の傾向に慣れる
TOEICで出題される問題の傾向は決まっているため、公式問題集を解いて慣れておきましょう。
たとえばパート5やパート6であれば、語彙問題や品詞問題、Part7ではNOT問題や同義語問題などが出題されます。
文章や設問の内容が変わっても、回答までのプロセスは基本的にはあまり変わりません。
問題形式に慣れておくだけで、余裕を持って試験に臨めるようになり、問題を解くスピードが早くなるのです。
公式問題集については以下の記事で詳しく解説しています。
TOEICのリーディング対策でスコアを伸ばそう
TOEICのリーディングパートでは、問題の出題形式に傾向があります。そのため、事前に解答のコツを理解しておくと、スコアアップが期待できます。
また、リーディングパートでは時間配分も非常に重要です。時間配分については、問題を何度も解いて慣れる必要があります。単語帳やアプリを利用して、素早く問題を解けるようになりましょう。
リーディングパートでスコアアップをするためには、単語力・文法力・長文読解力などの英語力を伸ばす必要があります。
リーディングパートに必要な英語力を効率的に学習する方法として、アプリの活用がおすすめです。
アルクが運営する『Santa アルク』では、AIの力を活用して最適な学習ルートの提案や苦手分野の分析が可能です。効率的にリーディングパートのスコアアップを目指すためにぜひ検討してみてください。
【Santaアルク】3分でできる英語力診断
AIが弱点・伸びしろ・TOEICスコアを予測
- Santaアルクを使って学習しているユーザーは世界で800万人以上!
- 20時間の学習で平均165点のスコアアップ実績
- AIがユーザーのTOEICスコア・弱点・伸びしろを診断し、個別最適化されたカリキュラムを提供
SERIES連載
思わず笑っちゃうような英会話フレーズを、気取らず、ぬるく楽しくお届けする連載。講師は藤代あゆみさん。国際唎酒師として日本酒の魅力を広めたり、日本の漫画の海外への翻訳出版に携わったり。シンガポールでの勤務経験もある国際派の藤代さんと学びましょう!
現役の高校英語教師で、書籍『子どもに聞かれて困らない 英文法のキソ』の著者、大竹保幹さんが、「英文法が苦手!」という方を、英語が楽しくてしょうがなくなるパラダイスに案内します。
英語学習を1000時間も続けるのは大変!でも工夫をすれば無理だと思っていたことも楽しみに変わります。そのための秘訣を、「1000時間ヒアリングマラソン」の主任コーチ、松岡昇さんに教えていただきます。