TOEICは転職時に有利になる?TOEICが活かせる職種やスコアを紹介

「TOEICでハイスコアをとれば転職時に有利になるの?」と疑問に思っていませんか?
転職にTOEICは意味がないといわれがちですが、一定以上のTOEICスコアを応募要件にしている企業は多いです。ハイスコアを取得しておけば、転職時に有利になると言えるでしょう。
この記事では、TOEICが転職時に有利になる理由について解説します。
TOEICが有利になる職種や企業も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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【結論】TOEICはスコアによって転職に有利になる

TOEICはスコアによって転職に有利になります。

TOEICを運営しているIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)がおこなった「英語活用実態調査2019」では、英語を使用する部署の中途採用時にTOEICを要件・参考にしている企業は53.8%にものぼります。

引用:英語活用実態調査2019

要件・参考とするTOEICスコアは、英語を使用する部署の中途採用時では620点です。

このことから、TOEICスコアが620点以上なら転職時に有利になると言えるでしょう。

他のスキルや評価が同等なら、TOEICのスコアが高い人が採用される可能性が高いです。

職種によっても必要なTOEICスコアが違うため、希望の企業についてTOEICスコアの条件がないか事前に調べましょう。

TOEICが転職時に有利になる3つの理由

TOEICが転職時に有利になる理由は以下の通りです。

  • 英語力の客観的な目安になる
  • 努力できる人間であると証明できる
  • 社員に英語スキルを求めている企業が増えている

1.英語力の客観的な目安になる

TOEICは英語力を客観的にみる目安になるため、英語能力を求めている企業に応募する場合には有利になるでしょう。

近年のグローバル化にともない、英語能力を求める企業が増えています。

IIBCがおこなった「英語活用実態調査2019」では、企業が考える「今後のビジネスパーソンにとって重要な知識やスキル」は英語がもっとも多く82.6%でした。

引用:英語活用実態調査2019

英語の読み書きができるほうが仕事の幅が広がり、現場での即戦力にもなります。

2.努力できる人間であると証明できる

TOEICを定期的に受け、スコアを伸ばしていくことは簡単なことではありません。

TOEICのハイスコアをもつことは「コツコツと努力できる人間」であることの証明になります。

企業は地道に努力できる人間を求めていることが多いため、TOEICのハイスコアをもつことはアピールポイントになり、転職時に有利にはたらくでしょう。

3.社員に英語スキルを求めている企業が増えている

最近「〇〇社が〇〇年から社内公用語を英語にする」といったニュースを聞くことが多いのではないでしょうか。

グローバル化にともない、社内公用語を英語にする企業が少しずつ増えてきています。

英語を公用語としている企業の一例は以下のとおりです。

  • 楽天
  • アサヒビール株式会社
  • シャープ株式会社(研究開発部門)
  • 株式会社日立製作所
  • 武田薬品工業株式会社
  • ソフトバンクグループ株式会社
  • ファーストリテイリング(ユニクロやGUを展開する会社)

英語があることでより多くの求人に応募できるため、将来英語を使ってはたらける可能性が広がります。

【年代別】TOEICが転職に有利になる理由

年代別のTOEICが転職に有利になる理由は以下の通りです。

  • 20代|学習を継続できる力をアピールできるから
  • 30代|即戦力としてアピールできるから
  • 40代|転職先の選択肢が大幅に広がるから

20代|学習を継続できる力をアピールできるから

20代でTOEICのスコアが高いと、現時点での高い英語力や目標のために学習を継続できる力が評価され、転職で有利にはたらく可能性が高いです。

20代はスキルや経験が乏しい分、やる気や将来性が重視されることが多いです。TOEICでハイスコアを取得していれば、ポテンシャルが高いと評価されることもあります。

IIBCがおこなった「英語活用実態調査2019」の結果では、新卒採用時は49.1%、英語を使用する部署の中途採用時は53.8%が、TOEICのスコアを要件または参考にしていることがわかります。

引用:英語活用実態調査2019

要件・参考とするTOEICスコアは、新卒・英語を使う中途採用ともに600点以上が望ましいとされています。転職時に求められるスコアに届いていない場合は、いつまでに何点を取得予定で勉強中なのかアピールしましょう。

30代|即戦力としてアピールできるから

30代はある程度の経験やスキルを積んでおり、即戦力としての活躍が期待されます。

IIBCがおこなった「TOEIC L&R 2022 Report on Test Takers Worldwide」によると、30代(31歳〜40歳)のTOEIC受験者の割合は11.8%となっており、20代(21歳〜30歳)の59%に比べると、かなり少ないことがわかります。

引用:TOEIC L&R 2022 Report on Test Takers Worldwide

30代はTOEICを受験している人が少ない分、転職時に十分な英語力を証明できれば、周りの同年代に差をつけられるでしょう。

社会人としてのキャリアに英語力が加われば、企業側にとってはより重宝する人材になります。

また30代は出世の影響が出はじめる時期でもあり、英語を使う企業では、海外出張や海外赴任が出世につながるケースも少なくありません。

IIBCがおこなった「英語活用実態調査2019」の結果では、海外出張者を選ぶ際にTOEIC平均スコア(620点)を要件・参考にする企業は49.4%となっています。また60.2%もの企業が、海外赴任者を選ぶ際にTOEIC平均スコア(635点)を要件・参考にするとしています。

将来海外出張や海外赴任を目指すなら、TOEIC平均スコア以上(700点前後)を目指すと転職時に有利になる可能性が高いです。

将来に英語を使った仕事でマネージャーなどのポディションを目指したいなら、TOEIC 800点を取得しておくとその後のキャリアアップが楽になるでしょう。

40代|転職先の選択肢が大幅に広がるから

40代の転職は求人数も少なく、なかなか厳しい状況です。

しかし40代ではTOEICスコアを取得している人が20代や30代に比べて少ないため、TOEICのハイスコアを提示できれば有利になります。

IIBCがおこなった「TOEIC L&R 2022 Report on Test Takers Worldwide」によると、40代(41歳〜50歳)の受験者の割合はわずか8.6%です。

引用:TOEIC L&R 2022 Report on Test Takers Worldwide

20代(21歳〜30歳)の59%、30代の11.8%と比べても、40代でTOEICスコアを取得している人は少ないことがわかります。

そのため、40代では英語力を身につけることで同世代に差をつけられます。

また40代は、TOEICのスコアが昇進や昇格につながるケースも少なくありません。

IIBCがおこなった「英語活用実態調査2019」の結果では、係長・主任への昇進を要件・参考にする、またはその可能性がある企業は38%です。

また課長の場合は43.4%、部長の場合は34.2%、役員の場合は32.2%となっています。

引用:英語活用実態調査2019

40代はさまざまな経験とキャリアを積んでいるため、そこに英語力が加われば同世代にも若者にも負けない貴重な人材になり得るでしょう。

【スコア別】TOEICが転職に有利になる職種・企業

TOEICが転職に有利になる職種や企業をスコア別に紹介します。

  • 600点|日系メーカーやIT企業、日系のグループ企業で有利になる
  • 700点|商社や旅行・観光業界で有利になる
  • 800点|外事業部のある企業や海外製品を扱う企業で有利になる
  • 900点|あらゆる業界の外資系企業で有利になる

600点|日系メーカーやIT企業、日系のグループ企業で有利になる

【レベル】

  • 簡単な英語なら聞き取れるが、複雑な英文の理解は難しい
  • 基本的な英会話は成り立つ
  • 英語を使った簡単なメールのやり取りができる

【有利になる職種】

  • 客室乗務員
  • 航空管制官
  • 海外旅行添乗員
  • ランドオペレーター
  • 英文事務
  • 貿易事務(通関士)
  • 児童英語講師
  • 特許技術者
  • 特許事務員

【有利になる企業】

600点以上だと、日系メーカーやIT企業、日系のグループ企業から評価してもらえます。

600点以上で応募できる企業は以下の通りです。

企業名応募条件
日産自動車(システム開発職)600点は応募の歓迎条件
日産車体コンピュータサービス600点/英検2級相当以上を優遇
日立ソリューションズ(営業職)600点は応募の歓迎条件
NTTデータグローバルソリューションズ(経理・財務・経営企画職)TOEIC600点は応募の歓迎条件
日本航空(JAL)の客室業務職600点以上必須
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Quality Assurance職)600点以上必須
日本自動車工業会600点以上必須
パークハイアット東京の宿泊部600点以上必須
トヨテック(営業職)600点以上必須

700点|商社や旅行・観光業界で有利になる

【レベル】

  • やや複雑な会話ができるレベル
  • 英語で意見を述べたり相手に質問したりできる
  • 読み書きはほとんど不自由しない
  • 英語を使った事務作業を高い精度でおこなえ、海外の取引先とのやりとりも可能

【有利になる職種】

  • ITエンジニア
  • パイロット
  • 英語教材の企画営業/編集
  • 外資系企業
  • 商社の総合職
  • 仕入れバイヤー/マーチャンダイザー
  • 弁理士
  • バイリンガルセクレタリー

【有利になる企業】

700点以上だと、商社や行・観光業界から評価してもらえます。

700点以上で応募できる企業は以下の通りです。

企業名応募条件
武田薬品工業の研究職・研究技術職700点以上必須
ジョンソン・エンド・ジョンソン(サプライチェーン職)700点以上必須
伊藤忠アビエーション株式会社(総合職・事務職)700点以上必須
理想科学工業(海外営業職)700点以上必須
ベッセルの一般職(事務職)700点以上必須
ティッセンクルップ・ニューセラ(営業職)700点以上必須
P&Gジャパン(研究開発職)700点以上必須
日本出版貿易700点程度の英語力歓迎
旭化成アドバンス(営業職)700点が応募の優遇条件

800点|海外事業部のある企業や海外製品を扱う企業で有利になる

【レベル】

  • 英文の細かい部分まで理解でき、ビジネスシーンでもほとんど困らない
  • 海外赴任も任されるレベル

【有利になる職種】

  • 英文速記者
  • ファンドマネージャー
  • 米国公認会計士(USCPA)
  • 中学校や高校の英語教師
  • 社会人対象の英会話スクール講師
  • 全国通訳案内士

【有利になる企業】

800点だと、海外事業部のある企業や海外製品を扱う企業から評価してもらえます。

800点以上で応募できる企業は以下の通りです。

企業名応募条件
イリソ電子工業(海外営業・海外事務)800点以上必須
ひかり味噌(海外営業職)800点以上必須
楽天入社までに800点取得が必要※TOEICスコアが選考に影響することはない
楽天グループ (正社員)800点以上必須 ※社内英語公用語化にともない、正社員の必須条件に
ファーストリテイリングポジションによっては800点が応募条件
クラレポジションによっては800点が応募・歓迎条件

900点|あらゆる業界の外資系企業で有利になる

【レベル】

  • 複雑な会話もスムーズにでき、英語において困ることはほとんどない
  • 的確に意見を伝えたり要望に応えたりできる
  • 英語に深く関わる業務でも即戦力として活躍できる

【有利になる職種】

  • 通訳
  • 翻訳
  • インハウス通訳/翻訳
  • 公認会計士(国際部門)
  • 語学系大学
  • 専門学校英語教員
  • 各種コンサルタント
  • 英文速記者

【有利になる企業】

900点だと、あらゆる業界の外資系企業から評価してもらえます。

900点以上で応募できる企業は以下の通りです。

企業名応募条件
PwC Japan職種によっては900点が必須
デロイト トーマツ コーポレート ソリューション職種によっては900点が必須
三菱UFJ銀行一部職種の応募の歓迎条件
ソニー一部職種の応募において900点や英語プレゼンテーションスキルが歓迎条件

転職までにTOEICスコアを上げるためのTOEIC勉強法3ステップ

転職までにTOEICスコアを上げるためのTOEIC勉強法3ステップは以下の通りです。

  • 自分の英語レベルを知る
  • TOEICに特化した単語や英文法を覚える
  • 模擬試験を解きTOEICの問題形式に慣れる

1.自分の英語レベルを知る

TOEICの勉強をはじめる際に、まずは自分の英語レベルをチェックしましょう。

英語レベルを知っておく必要がある理由は以下の3つです。

  • 目標スコアとの差が明確になる
  • 自分のレベルに必要な勉強法や対策がわかる
  • 目標スコアまでの学習計画が立てやすい

自分のレベルや目標スコアに合った勉強をしないと効率が悪いため、まずは現状を把握することが大事です。簡単にレベルチェックをしてみたい人は、Santaアルクを活用してみてください。

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2.TOEICに特化した単語や英文法を覚える

TOEICには頻出単語やフレーズがあります。

やみくもに英単語を覚えたり、英文法を勉強したりしても効率が悪いため、

TOEIC対策用の単語や英文法の本を利用して、スコアアップを目指しましょう。

おすすめの単語帳や文法の勉強法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

3.模擬試験を解きTOEICの問題形式に慣れる

TOEICに特化した単語や英文法を覚えながら、TOEICの模試問題を解いて問題形式に慣れましょう。

何度も同じ形式の問題を解いていくと、各パートの問題パターンや時間配分の感覚がつかめてきます。また、一定期間学習したら定期的にスコア診断を受け、現在の自分のスコアを確認しながらスコアアップを目指しましょう。

TOEICの問題形について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

TOEICスコアを活かせる転職先の探し方

TOEICのハイスコアを取得している人は、英語力を活かせる就職先を探すと、能力を活かしやすかったり年収アップにつながったりします。

TOEICスコアを活かしやすい企業の特徴は以下の通りです。

  • 外資系企業
  • 海外支店や営業部がある企業
  • 海外向けの商品やサービスを扱っている企業
  • 海外との取引が多い企業
  • 外国人を雇用している企業

求人を探すときには「英語力を活かせる」「外資系企業」「TOEIC〇点以上」などのキーワードで探したり、英語が必要な求人を多く扱っている転職エージェントを利用したりすると見つかりやすいです。

転職を有利にするにはTOEIC以外のアピールポイントも必要

TOEICは転職を有利にするひとつの要素ではありますが、TOEICだけでなく他のアピールポイントも必要です。

TOEIC以外にアピールできるポイントの一は以下の通りです。

  • 即戦力としてのスキル
  • 他の資格やスキル
  • 自己PRや志望動機

企業によって求めるスキルや人材は異なりますので、応募する企業が求める人材にあわせたアピールポイントを用意しましょう。

まとめ

転職を目指すなら、TOEICスコアを取得しておくと有利になることがわかりました。

TOEICのハイスコアを取得すれば、希望する企業に応募しやすくなるだけでなく、同年代のライバルに差をつけたり、昇進や昇格に役立つ可能性も高いです。

効率よくスコアアップを目指したいなら、精度95%のAIが学習プランを提供してくれるSantaアルクアプリをぜひ活用してみてください。

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ENGLISH JOURNAL編集部
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