
ひと通り英語を勉強したはずなのに、なぜ「海外ドラマや映画が全然聞き取れない」「外国人の社員や取引相手と話そうとすると言葉が出てこない」といったことが起こるのでしょうか? 今回は、多くの社会人を悩ませている「知っている英語」を「使える英語」にする方法を探っていきたいと思います。
目次
学校で勉強したのに、いざというときに英語が使えないのはなぜか?
学習時間が圧倒的に不足しているから

1つ目の理由は、「費やした時間が足りないから」です。
一般的に、私たちは5~6歳までに母語を習得します。すでにこの時点で、約3万時間を学習に費やしており、その後も教育や社会的な交流を通して言語学習が続いていきます。
では、外国語を学ぶ場合はどうでしょうか? アメリカ国務省のデータによると、英語を母語とする外交官が日本語を習得するのにかかる時間は2200時間とされています。必要な学習時間は、その言語が母語とどのくらい似ているかによって変わりますが、英語と日本語のギャップはとても大きく、日本人が英語を身に付けようとするときにも、同様に2200時間程度が必要になると考えられます。
私たちは、高校を卒業するまでの間に、1200時間ほど英語を学んでいます。そのため、少なくとも残りの1000時間を、大学もしくは社会に出た後に埋める必要があるのです。
英語を1000時間学習しようとすると、1日1時間で約3年、1日3時間でも丸1年かかる計算になります。このように考えると、「そんなに時間が必要なのか!」と驚かれる方も多いのではないでしょうか。
学習した分野が偏っているから
2つ目の理由は、「学習分野が偏っているから」です。
高校までに、ご自身がどんな英語学習をしてきたか思い出してみてください。授業や自主学習は、文法や長文読解、語彙を伸ばす練習が中心ではなかったでしょうか。それもそのはず、いまだにほとんどの大学入試ではリスニングやスピーキングの試験がなく、英語を聞いて話す能力を試す機会は、共通テストや英検を受験するときくらいしかありません。入試で使う分野を優先した結果、卒業後に「コミュニケーションに必要な英語力がない」と気付くことはよくあります。
日本で TOEIC Program を実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の調査「英語のスピーキングに関する実態と意識 (2020)」によると、20~50代のビジネスパーソンが「4技能(聞く、話す、読む、書く)の中で一番難しいと思うもの」は「スピーキング (55.8%)」、次いで「リスニング (27.6%)」であったとされています。

この表を見ると、ライティングとリーディングは2技能合わせてもわずか16.6%となっているため、「話す・聞く」分野で悩みを抱える社会人が非常に多いことが分かります。
学習した分野の偏りが、「本当に使いたいときに英語が使えない」要因の一つになっているのです。
「使える英語」にするために
「使える英語」を習得するためには、1000時間という学習時間を確保する必要があります。そして、この時間の学習は、高校までの1200時間では学べなかったことに重点を置くべきです。
特に、ビジネスシーンでの会話や聞き取り、英語の実践力などに不安を感じている方は、やはり「話す・聞く」を核に学習を展開していくことがおすすめです。
ただのリスニングアプリではない! 1000時間ヒアリングマラソン
では、どのようにこの能力を伸ばしていけばよいのでしょうか? 1000時間の学習を彩る一つの教材として、アルクの「ヒアリングマラソン」をご紹介します。
ヒアリングマラソンは、英語学習アプリ「booco(ブーコ)」で利用できるデジタル教材です。リスニングとスピーキングに特化しており、1000時間みっちり耳と口を使って実践力を磨くことを目指しています。
豊富でリアルな教材

コンテンツは全部で15種類。実用的な聞き取りのコツと、生の英語を学べるところが魅力です。
リスニングでつまずく理由は、文法や音声変化、リズム、速度など多岐にわたり、対策は一筋縄ではいきません。この聞き取りの難しさ・奥深さを、バラエティに富んだ素材で楽しく知ることができるのが、ヒアリングマラソンです。「なぜ聞き取れないのか」という問題に対し、各教材がさまざまな角度からアプローチしているので、ぜひご自身の状況に合わせてご活用ください。これまでになかった聞き取りの引き出しが増えて、より精度の高いリスニングができるようになります。
ヒアリングマラソンは、「生きた英語」や「使える英語」を使うことにもこだわっています。特に、ラジオやドラマ、フリートークなどのコンテンツは、言い直しやなまり、ノンネイティブの発言など「ありのままの英語」を素材として使用しています。学校英語とまるで違う、生の英語を体験したい方は、 こちらもご覧ください。
➤コンテンツについて具体的に知りたい方はこちら!
発話が多いトレーニング
ヒアリングマラソンには、聞き取った音声を声に出してアウトプットする練習が多く含まれています。
トレーニング例 | 方法 |
---|---|
シャドーイング | 音声を聞いて、その2~3語後ろを影のように追いかけて発音する |
リピーティング | 直前に聞こえた音声を、ポーズの部分で繰り返す |
オーバーラッピング | 音声と同じタイミングで読む |
同時通訳 | 直前に読まれた英文を、ポーズの位置で翻訳する |
ロールプレイ | 会話文で一人の登場人物になりきってセリフを読む |
発音練習 | 重要な単語やフレーズを読み上げる |
実は、現在公開中のコンテンツの約36%が、これらのスピーキング練習になっています。アプリ内で話した英語は録音され、AI の発音判定を受けることもできるので、再現できなかった部分を振り返ることが可能です。
実際の会話を意識した学習ステップ
市販のリスニング教材の多くは、音声を聞いた後すぐにスクリプトを読み、内容を把握する構成になっています。しかし、ヒアリングマラソンは、読まれた英文の詳細を確認するステップをあえて後半に置くことで、現実のコミュニケーションに近い形で聞き取る構造になっています。

これは、あるシリーズの学習の一例です。ステップは、Round 1・Round 2 と分かれていますが、英文や日本語訳を確認できるのは学習の中盤以降になってからです。実際に英語を使って会話するとき、聞き取った英語は映画の字幕のように文字で認識することはできません。相手が話した言葉を、文字ではなく音声として理解できるように、学習ステップが組まれています。
各設問は、階段を上るように少しずつレベルアップし、聞き取った断片的な情報が徐々につながっていくように作られています。最初は聞き取りが難しかった英文も、ステップを終える頃には深く理解できるようになるので、視点を変えながら音声を繰り返し聞いて、一問一問乗り越えていきましょう。
まとめ
「使える英語」を身に付けるのに、「これさえやれば!」という特効薬はありません。しかし、現在の生活の中で最大限可能な学習時間を確保し、その中で実際のコミュニケーションにとって本当に必要な学びを得ることができれば、誰でも英語を使いこなせるようになります。1000時間の英語学習をより濃く、有意義なものにして、現場で使える英語力を身に付けましょう。
ヒアリングマラソンは、アプリ「booco(ブーコ)」のサブスクリプションサービス「booco Plus」でご利用いただけます。まずはダウンロードして、3日間の無料トライアルをお試しください。
【booco 搭載】新・ヒアリングマラソン
あの大人気通信講座が、アプリで復活!
1982年に通信講座が開講されて以来、約120万人が利用したヒアリングマラソン。
「外国人と自由に話せるようになりたい」「仕事で困ることなく英語を使いたい」「資格を取って留学したい」など、これまで受講生のさまざまな夢を支えてきました。
デジタル版の新しいヒアリングマラソンは、アルクの総合英語学習アプリ「booco」に搭載され、さらにパワーアップして復活しました。
「本物の英語力」を目指す人に贈る、最強のリスニング練習
・聞いて、話せる英語脳を作る
デジタル化に伴い、AI によるスピーキング評価機能が新たに搭載されました。質の高い英語を耳から大量にインプットし、声に出してアウトプットすることで、現地に行っても困らないリスニング力・スピーキング力が身に付きます。
・学校では習わない生きた英語
実際にネイティブスピーカーと話す時や海外映画を見る時に、教科書の英語と「生の英語」のギャップに驚いた経験はありませんか。ヒアリングマラソンには、オリジナルドラマやラジオ番組、各国の英語話者のリアルな会話など、学校では触れる機会の少ない本場の英語を届けるコーナーが多数用意されています。
・あらゆる角度から耳を鍛える豊富なコンテンツ
なぜ聞き取れないのか? には理由があります。全9種類のシリーズは、文法や音の規則、ニュース英語など、それぞれ異なるテーマでリスニング力強化にアプローチしており、自分の弱点を知るきっかけになります。月に一度、TOEIC 形式のリスニング問題を解いたり、書き取りのコンテストに参加したりすることもできるため、成長を定期的に確認することも可能です。
デジタル版ヒアリングマラソンは、現在7日間の無料トライアルをご利用いただけます。さあ、あなたも一緒にランナーになりませんか?