紙製のスマホ専用封筒?どう使う?「デジタル・ウェルビーイング」のススメ【英語多読ニュース】
(C) Google

「英語多読ニュース」第113回をお届けします。今回は、「インターネットなどのデジタルテクノロジーと健全に関わること(デジタル・ウェルビーイング)」について取り上げます。

そして誰も本を読まなくなった?!

四六時中スマホを見ています!いけないと思いつつ、見てしまいます!という方が増えました。それと 同時に 、中毒ともいえるようなテクノロジーとの付き合い方を見直す動きも盛んになってきています。

「テクノロジーと健全に関わろう」

そんな動きを英語でdigital well -being(デジタル・ウェルビーイング)と言います。「デジタル中毒」の元凶ともささやかれる大企業のGoogleやAppleも、そんな世の動きに逆らえなくなっています。

例えば、スマホを使った時間を教えてくる機能や、使用時間を制限する機能などは、ditigal well -beingを意識して追加された機能の一つです。

Googleは昨年10月以降、このdigital well -beingに 取り組む 実験的スマホアプリを発表し続けています。筆者のお気に入りは下の動画で紹介されているPaper Phoneというアプリです。

Paper Phone helps you have a little break away from your digital world by printing a personal booklet of the key information you’ll need that day. ペーパーフォンを使うと、あなたがその日に必要な重要情報を個人用小冊子として印刷することができ、少しの間、デジタル世界から離脱することができる。
experiments.withgoogle.com

要は、住所や予定など必要な情報を1枚の紙に印刷し、小さくたたんで持ち歩く――昔、そんな冊子を作って持ち歩いた記憶がある方もいるのでは。懐かしさ満点、でも、気分は新しいPaper Phoneです。

そして今月、Googleはさらにdigital well -beingのためのアプリを発表しました。

Now, Google has added three more apps to its unique collection with the launch of a Screen Stopwatch for tracking screen time, another that lets you visualize your phone usage as bubbles and a third that lets you put your phone in an envelope… 今回グーグルは、ユニークなコレクションにさらに3種類のアプリを追加した。発表されたのは、スマホ使用時間を記録するスクリーン・ストップウォッチ、もう1つは気泡でスマホ使用時間を可視化してくれるアプリ、3つ目はスマホを封筒に入れるアプリ・・・

3番目のアプリがかなり気になります。スマホを封筒に入れてどうするんでしょうか。動画を見てみましょう。

The team’s new Envelope app helps you to still use your phone for basic functions, like making or receiving calls or using the camera to take photos. But all this is done from inside a paper envelope custom-designed for your phone.チームが作った新しいエンベロープというアプリを使うと、スマホの機能が電話の発信と受信、またはカメラを使って写真を撮るという基本的な機能だけしか使えなくなる。これらすべてを、スマホ用にデザインされた紙の封筒に入れて行うのだ。
techcrunch.com

仕組み はシンプルで、PDFを印刷して作った封筒にスマホを入れて、機能を通話もしくはカメラに限定してしまおうということ。デジタルの大企業のアイデアなのにきわめてアナログ。実用感ゼロですが、ユーザーのdigital well -beingへの意識向上は図れそうです。

残念ながら、このEnvelopeというアプリはPixel 3aというGoogleスマホ専用で、実際に試せる方は多くなさそうです。でも、普通の封筒にスマホを入れて、何分取り出さないでいられるか、なんていうチャレンジであれば、誰にでもできそうですね。

週末に家族と田舎に旅行するなんていう方にお勧め・・・かな?

文:山本高裕(GOTCHA! 編集部)

高校の英語教師を経て、今は編集者として、ときに写真家として活動中。

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