「残暑」って英語でなんて言う?

夏の終わりの暑さを意味する「残暑」。夏の力強さが少しずつ引いていく中で、まだ暑さが残るこの季節。日本人にとってはお馴染みの風物詩ですが、英語でこの概念を外国人にどうやって説明すればよいのか、解説します!

「残暑」を英語で説明できる?

立秋後の暑さのことを指す日本語の「残暑」。涼しさが増す秋の日々を待ちわびるこの季節を、英語で外国人に説明する際にはどのような表現を用いればよいのでしょうか?英語で“What is zansho”?と聞かれた際に、どう答えるべきか、考えてみました。

The concept of '残暑' in Japan refers to the lingering summer heat that occurs from mid-August onwards. During this period, even after the official end of summer, the weather remains quite hot and humid. This phenomenon lasts from around mid-August until late September, bridging the gap between summer and autumn."

日本語で言う「残暑」は、8月中旬以降の夏の暑さを指します。この期間中、日本では、夏の終わりを迎えても、天候はかなり暑く湿度も高い状態が続きます。おおよそ8月中旬から9月下旬まで続き、夏と秋の間の隔たりをつなぐ役割を果たしています。

「残暑」を英語にすると?

日本語の「残暑」を既存の英語に置き換えるとどんな表現になるのでしょうか?フレーズと共に紹介します。

Lingering Summer Heat

「残存する」「後に残る」「いつまでも残る」「長引く」「なかなか消えない」などの意味をもつ”linger”を使ったこの表現は、「残暑」のイメージを伝えるのにぴったりです。夏の熱さがなかなか去らずに残っている様子を示しています。

Even though September has arrived, the lingering summer heat still makes it feel like the peak of summer.
9月になっても、なおも残る夏の暑さが、夏のピークのような気温を感じさせます。

Late Summer Swelter

Late summer swelterも、「残暑」の状況を的確に捉えた表現です。 swelterという単語は、暑い日の不快な感じや蒸し暑さを強調する際によく使用されます。この例文は、夏が徐々に終わりに近づいているにもかかわらず、まだ暑さが厳しいことを示しています。

"The afternoons in August are characterized by the late summer swelter, making it a challenge to stay cool even in the shade."
8月の午後は遅い夏の蒸し暑さが特徴で、日陰でも涼しさを保つのは一苦労です。

Late-Summer Sultriness

”sultriness”という単語は聞き馴染みのない方も少なくないと思いますが、「蒸し暑さ」を意味する単語で、暑さと湿度が組み合わさっているときの感覚や状況を表現する際に使用されます。なのでLate-summer sultrinessという表現は、夏の終わりに近づく中でも感じられる暑さやじめじめとした湿度を効果的に伝えています。

"The late-summer sultriness enveloped the streets, prompting people to seek shelter indoors and escape the stifling heat."
遅い夏の蒸し暑さが街を包み込み、人々は室内に避難し、息苦しい熱から逃れようとしました。

End-of-Summer Heat

End-of-summer heatは、「残暑」が夏の終わりに訪れることを強調しています。夏の暑さの余韻がまだ残っている状態を示すこのフレーズは、季節の変わり目における暑さの移り変わりをとらえています。

The pools are still bustling with activity despite the calendar marking September, as people try to soak up the last warmth of the end-of-summer heat.
9月に入っているにもかかわらず、プールはまだにぎやかで、人々は夏の終わりの暑さを浴びようとしています。

これらの表現を用いることで、「残暑」の状況を英語で的確に表現することができます。それぞれの表現が、夏から秋への移り変わりや気温の変動を的確に伝え、この季節の特徴を捉えています。

こちらも覚えたい!英語独特の表現

Indian Summer

アメリカやカナダでは、秋が近づくにつれて再び暑くなる期間をIndian summerと呼びます。夏の終わりに暑さが戻ることを指し、特に秋になっても気温が高くなることを表現しています。Indian Summerは、美しい秋の季節と夏の残り香が交差する時期という意味では「残暑」に近いですが、日本語で言う「小春日和」ともほぼ同じような意味合いを持っています。

秋の到来とともにやってくる特別な季節であり、晴れた日々と高温が続くことから、まるで夏が少し戻ってきたような感覚をもたらします。そのため、人々はこれを楽しんでアウトドア活動を行ったり、自然の美しさを堪能したりすることがあります。一方で、夜間の冷え込みも感じられるため、服装や生活のリズムの調整が求められることもあります。

おまけのクイズ

問題

「綿あめ」を英語でcotton candyとも言いますが、もう一つの名前は何でしょうか?

A. Sugar Fluff
B. Sweet Wool
C. Candy Floss
D. Fluffy Sugar

答え

クイズの答えはこちらの記事でご確認ください!

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!英文校正:Peter Branscombe

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