感謝の気持ちや残念な気持ちを表現できる簡単な英語フレーズを、デイビッド・セインさんが紹介します。ロールプレイで実際の使い方やニュアンスをつかみましょう!
目次
気持ちを伝えるコツ
コミュニケーションでは、やはり自分の気持ちを伝えることがとても大切です。英語で正しく言える自信がないからと言いたいことを伝えないままでいると、そこでコミュニケーションは止まってしまいます。大切なのは相手を知り、相手に自分の気持ちを伝えることなので、このことは常に心掛けておきましょう。
英語ネイティブと実際に会話したことがある方ならご存じだと思いますが、ネイティブのナチュラルスピードはとっても速いです。でもそこで焦って相手に合わせる必要はありません。ゆっくり話すことで相手もペースダウンしてくれるはずなので、まずは「ゆっくり落ち着いて」話すことを心掛けてください。
また、日本人にありがちなのが「自信がないため、声が小さい」ということです。英語自体は合っているのに、声が小さくて伝わらないことが多いです。そこで通じないと「まぁいいや」と諦めてしまいがちですが、いつもより少し大きい声で、前に音を飛ばすイメージで話してみてください。そうするだけでも、通じる度合いはグッとアップすると思います。
オープンマインドを心掛けて
あまり自分の意見を言わないと、「自分に心を開いてくれていないのかな?」と思われてしまい、相手も無意識に距離を取ってしまうかもしれません。ちょっとしたひと言でもいいので、気持ちを伝えてみましょう。
また、会話に自信がない場合は、「ボディランゲージ」をうまく利用するといいでしょう。リアクションは大きめな方が、相手にもダイレクトに伝わります。例えば、
- 感心したとき→大きく頷く
- ちょっと理解できないとき→肩をすくめる
- 嬉しいとき→大きな笑顔
これだけでも自分の意図が通じやすくなります。ちょっと心掛けてみてください。
拙著の『10年ぶりの英語なのに話せた! あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』(アスコム刊)では、誰でもすぐに使えるようなシンプルな言い出しフレーズを場面ごとに紹介しています。
連載第5回の今回はその中から、「気持ちを伝える」ときに使える出だしフレーズを紹介します。まずは、使えそうなものから使って、ぜひ自分の気持ちを伝えてみてください。気になるフレーズがあったら、自分が使いそうな単語に入れ替えて声に出してみるのもいいと思います。
thanks for ~で感謝の気持ちを表す
thanks for ~は、「~に対してありがとう」という意味で、相手に感謝の気持ちを具体的に伝える際によく使われます。for の後に何に対するお礼なのか、名詞もしくは動名詞を入れるだけ。Thanks.はThank you.をカジュアルにした言い方で、親しみを込めて使います。
Thanks for the advice!
(アドバイスをありがとうね!)回答例)
You’re welcome! I hope it helps.
(どういたしまして。役立つといいけど)
It was my pleasure! Good luck!
(お役に立ててよかった。頑張って!)
No problem! Glad I could be of help.
(気にしないで!助けられてよかった)
また、Thanks for all your help.は「いろいろありがとうございました」と、たくさんお世話になったときの定番表現です。
Thanks to you, the event was a great success.(あなたのおかげでイベントは大成功でした)のように、thanks to ~(〜のおかげで)も一緒に覚えておきましょう。
I wish I could.で残念な気持ちを込める
wishは「強く願う」という意味なので、「〜だったらいいな」と願望を表す単語です。現実には難しい、叶わない願望や希望を伝えるときには、I wish I could travel around the world.(世界旅行に行けたらいいな)のように、I wish の後に過去形を続けます。
会話ではI wish I could.(あいにく無理なんです)と、相手の誘いを断るときにもよく使います。
例)
Let’s go to the beach this weekend!
(今週末はビーチに行こうよ!)
Why don’t you come over and have dinner with us?
(一緒に夕飯でもどう?)
Are you going to the concert next week?
(来週のライブは行くの?)回答例)
I wish I could.
(残念だけど行けません)
I wish I could, but I have to work on Sunday.
(行きたいけど、日曜日仕事だから行けないの)
回答例の2つ目のように、理由を述べる場合はI wish I couldにbutを続けて、行けない事情を言います。
feel like ~ingで思い付きの願望を伝える
feel like ~ingは、「〜したい気分だなあ」と自分の思い付きの願望を表す表現です。「絶対」ではなく、「どちらかというと」というニュアンスなので、やんわり自分の希望を伝えるときに便利です。特に食事や娯楽関連の話題でよく使われるフレーズです。
I feel like eating pizza tonight.
(今夜はピザが食べたいかな)回答例)
Sounds good!
(いいね!)
That’s a great idea.
(いい考えだね)
I had pizza yesterday, so something different would be nice.
(昨日もピザだったから違うものがいいな)
また、feel like+名詞で「〜が欲しい」という意味になります。I feel like a beer!(ビールの気分!)のように、飲食物に対して「飲みたい気分」「食べたい気分」を表すのに使います。
ロールプレイで使い方を確認!
最後に、これまでに紹介した鉄板フレーズを使った会話例を紹介します。会話の中でどう使われているかを見て、フレーズの使い方やニュアンスをつかみましょう!
A: Thanks for the other day!(この間はありがとう!)
B: You’re welcome! (どういたしまして)
A: Thanks to the weather, the barbecue was a lot of fun.(天気のおかげで楽しいバーベキューになったね)
B: It sure was. We really enjoyed it!(その通りね。とても楽しかったわ)
A: I feel like drinking beer.(ビールでも飲みたいな〜)
B: I know, today is too humid.(わかるよ、蒸し蒸しするもんね)
A: Want to go for a drink after work?(仕事の後、飲みに行かない?)
B: I wish I could, but I have to finish my report. Maybe next time.(そうしたいけど、報告書仕上げないと。また今度)
A: Oh, that’s too bad! Next time, then!(それは残念!また今度ね!)
このように、自分の気持ちをぽんぽん伝えられると、お互い気持ちよくコミュニケーションが取れますよね。思ったことをとっさに言えるように、簡単な言い回しから覚えていきましょう。
鉄板フレーズを覚えて、自分の思っていることをどんどん伝えていってください!
3ステップで鉄板フレーズを習得できる
デイビッド・セインさんの新刊『10年ぶりの英語なのに話せた!あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』では、①フレーズを覚える ②ドリルで練習 ③ロールプレイで実践 の3ステップで、スムーズに会話を始められる英語表現を習得できます。「初対面での会話」「お願いする」「ものを尋ねる」などの場面ごとに、ニュアンスの違いも含めてしっかり解説します。
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