何かを依頼したいときや自分の希望を伝えるときに、英語でどう言えばいいか迷ったことはありませんか?本記事では、デイビッド・セインさんが「お願いするときに使える出だしの鉄板フレーズ」を紹介します。
目次
英語はコミュニケーションの道具
よく生徒さんから、「英語が苦手」「英会話をずっと習っているけどなかなか上達しない」というお話を聞きます。でも実際に話してみると英語力は十分にある。そうなると、あとはとにかくたくさん「話す」ことが大切なんです。英語は勉強ではなくて、あくまで人と交流するための道具に過ぎません。英語を使ってどんどん話していくことで英語力はどんどん磨かれていきます。今ではインターネットで全世界とつながれますし、オンライン英会話やSNSなど、アウトプットのチャンスは以前よりも格段に増えています。
前回の記事でも言いましたが、ネイティブは日常のやりとりではとってもシンプルな表現を使っていますので、身構えなくても全然OK!とにかく英語は実践で使いながら覚えていきましょう。
間違ってもネイティブは気にしない
「中学英語ですら文法に自信がなくてなかなか発言できない」とお悩みの方もいらっしゃるのですが、これまた心配ご無用です。例えば、アメリカ出身の私は今でこそ得意になりましたが、来日当初、私の日本語は間違いだらけでした。それでも私は、日本語でコミュニケーションを取るのが好きでしたし、皆さん「日本語お上手ですね」なんて褒めてくれるものだから、堂々と間違って会話をしていました。細かい「てにをは」を間違えたところで「え?」と聞き直す人はいませんでしたし、それでコミュニケーションが全く取れなかったということはありませんでした。
人と話すことでコミュニケーションはどんどん楽しくなって、たくさん交流していく中で日本語をブラッシュアップしていったのです。これと同じで、ちょっとした英語の文法の間違い、複数単数、冠詞などを気にするネイティブはいません。むしろそれらにとわられることなく、その場での会話や雰囲気を楽しんでほしいと思っています。
著書の『10年ぶりの英語なのに話せた!あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』(アスコム)では、文法なども単純で、誰でもすぐに使えるようなごくシンプルなフレーズを紹介しています。
この中から、自分が「使いたいな」と思えるフレーズがあったら、自分の言いたいことに置き換えて会話の中でどんどん使い倒してください。たくさん使っていくうちにそれらが自分の鉄板フレーズとなり、無意識に口から出てくるようになるはずです。
今回の第2回の記事では、「お願いするときに使える出だしの鉄板フレーズ」をご紹介していきます。
Could you ~ ?で丁寧にお願いする
Could you ~ ? は「〜をお願いできますか?」と相手に何かをしてもらうようにお願いをするときに使うフレーズになります。だからといってかしこまりすぎることはなく、仲のいい人にも使う日常的な鉄板表現になります。
例)
Could you call me back later?
(後で電話を掛け直してもらえる?)回答例)
Sure, I will. (もちろんそうします)
Okay. (了解)
Sorry to bother you. (忙しいときにごめん)
Could you please ~ ?にpleaseを足すと、更に切実で丁寧な言い方になります。
また、誰かに「〜しようか?」と提案されて、「そうしてくれる?」とお願いしたいときはCould you?のひと言だけでも返事になります。
例)
You want me to pick you up tomorrow?
(明日、迎えに行こうか?)
Oh, could you?
(わあ、そうしてもらえる?)
Can you ~ ?も同じ依頼表現ですが「やってくれる?」のようにもう少しカジュアルな頼み方になります。
Let me ~ で積極的な申し出をする
Let me ~ は、「私に〜させて」と積極的に何かを申し出る表現です。相手のためにしてあげたいことや、自分の意志でやりたいことをさせてもらう言い方になります。
例)
Let me send you the details.
(詳細を送らせていただきます)回答例)
Sure, I look forward to receiving them.
(かしこまりました、お待ちしております)
上の例文のようにビジネスでも使いますし、カフェなどの接客でもLet me get you a menu / water.(メニュー/水をお持ちします)のように使われます。自分の行動に対して、相手から許可をもらうようなイメージです。
また、Let me see.は相手から何かを聞かれて即答できないときに、「そうですねえ・・・」と時間稼ぎのフレーズとしてもよく使われます。覚えておくと会話で詰まったときに便利ですよ!
I’d like to ~ で自分の希望を伝える
I’d like to ~ はI would like to ~ の略で「〜したいです」と自分のしたいことを伝えるときの言い回しです。toの後に自分のしたいことを具体的に続けて使います。I want to ~ よりも、少し大人の丁寧な頼み方になります。
例)
I’d like to go to the airport.
(空港に行きたいです)回答例)
No problem.(かしこまりました)
Certainly.(もちろんです)
自分の意思や希望を伝える表現で、自分が「〜をしたい」という要望を表します。上はタクシーに乗ったときなどの会話例ですが、I’d like to order / try / get ~ で「〜をお願いします」とレストランでの注文でもよく使います。また、I’d like a cappuccino.のように、I’d likeの後にtoではなく名詞を続けると、「〜が欲しい」という意味になります。
ロールプレイで使い方を確認!
最後に、これまでに紹介した鉄板フレーズを使った会話例をご紹介します。会話の中でどう使わているかを見て、フレーズの使い方やニュアンスをつかみましょう。
A: How many people are in your party?(何名様ですか?)
B: There are two of us. We’d like a table on the terrace. (2名です。テラス席がいいです)
A: Sure, come this way. Is this table okay?(もちろんです、こちらへ。この席でいかがですか?)
B: Perfect! Thanks.(いいですね!ありがとうございます。)
A: Let me get you a menu and water.(水とメニューをお持ちします。)
B: Thanks.(ありがとうございます。)
A: Are you ready to order?(ご注文は?)
B: Yes. I’d like a margherita pizza and two glasses of wine.(はい、マルゲリータピザとグラスワイン二つお願いします。)
A: Sure. Anything else?(かしこまりました。他には?)
B: No, that’s all.(大丈夫です。)
アメリカのレストランではよく見かける風景ですが、とてもシンプルな英語しか使われていませんね。特にレストランなどでは使う英語は限られているので、鉄板フレーズが幾つかあれば十分です!とにかく自信を持って会話を楽しんでください!楽しい気持ちが相手に伝わることで、気持ちのいいコミュニケーションをすることができますよ。
次回は、「ものを尋ねるときの鉄板出だしフレーズ」をご紹介します。
See you soon!
3ステップで鉄板フレーズを習得できる
デイビッド・セインさんの新刊『10年ぶりの英語なのに話せた!あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』では、①フレーズを覚える ②ドリルで練習 ③ロールプレイで実践 の3ステップで、スムーズに会話を始められる英語表現を習得できます。「初対面での会話」「お願いする」「ものを尋ねる」などの場面ごとに、ニュアンスの違いも含めてしっかり解説します。
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