ものを尋ねるときに使える話し始めの英語表現【場面ごとの鉄板言い出しフレーズ】

道に迷ったときやレストランでメニューについて聞きたいとき、英語でどう言えばいいか迷ったことはありませんか?本記事では、デイビッド・セインさんが「ものを尋ねるときに使える出だしの鉄板フレーズ」を紹介します。

質問はコミュニケーションの第一歩

連載3回目は、「ものを尋ねるときの言い出しフレーズ」をご紹介していきたいと思います。生徒さんたちと話していると、「海外旅行で本当はもっとこうしたかった」とか「ビジネスの場面でもっと質問をしておけばよかった」というような話をよく聞きます。

道に迷ったときやレストランでメニューについて詳しく知りたいときなど、聞きたいことがあっても英語での聞き方が分からなかったり、ちょっと自信がなくて我慢してしまったりという経験を多くの方がしているようです。

今の時代、スマホで調べればほとんどのことが分かりますが、せっかく英語を勉強しているのなら、ぜひ質問をきっかけにコミュニケーションをどんどん積極的にしていってもらいたいと思います。

相手に話してもらうのも一つの手 

英語を話すときに、「完璧な英語でたくさん話さなくては!」と力んでしまう方もいらっしゃいますが、会話というのはテニスのラリーのようなもので、どちらか一方だけがずっと話していては、なかなか相手との距離は縮まらないもの。自信のなさから、ついつい会話も受け身になりがちです。でも、会話をする際は、実は聞かれたことに答えるよりも、こちらから聞いて相手にたくさん話してもらう方がハードルがぐっと下がって楽なんです。

まずは自分から話を振って、聞き役に徹して相づちを入れていけば、英会話初心者にとってもストレスなく会話を進めることができるはずです。英会話にまだ自信が持てないという方はまず「質問力」を付けると、気軽に会話を楽しめると思います。また、質問することで相手に「興味を持っている」ことや「助けてほしい」ということが伝わって、相手も積極的に話を続けてくれるはずです。

拙著の『10年ぶりの英語なのに話せた! あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』(アスコム)では、場面ごとのおすすめの出だしフレーズを紹介しています。伝わるかどうかは言い出しがとっても大事!英語初心者の方や、英語を学び直したい方が、まず第一歩を踏み出すための「鉄板出だしフレーズ」を厳選してご紹介しています。

今回は、本書の中の3章「ものをたずねる」から出だしのフレーズを幾つかピックアップして、使い方やそのフレーズへの返答例なども合わせて紹介していきたいと思います。少しずつこういった鉄板フレーズを増やして、会話することを恐れずに、自信を持ってコミュニケーションを取っていただけたらと思います。

Where can I ~?で場所を聞く

Where can I ~ ? は「どこで〜できますか?」という意味で、自分のやりたいことがどこでできるかを尋ねるフレーズになります。特に、Where can I get ~ ?は「どこで〜を買えますか?/どこで〜をもらえますか?」という意味で、とてもよく使います。他にもgetの代わりに buy(買う)、see(見る)など、海外旅行でもさまざまに使い回すことができます。

Where can I get tickets?
(チケットはどこで手に入りますか?)

回答例)
You can get them at the ticket counter in the station.
(駅構内の切符売り場で買えます)
You can buy them over there.
(あそこで買えますよ)

この文ではgetの代わりに、buyやpurchaseなどを使ってもOKです。

Where can I ~ ?のWhereをWhenにすれば、「いつ〜できますか?」という意味になり、When can I meet you?(いつ会えますか?)のように使えます。

Are you all right with ~?で相手を気遣う

all right は「大丈夫で」「元気な」という意味なので、Are you all right?は「大丈夫ですか?」と相手の体調を尋ねる言い方になります。またAre you all right with ~ ?は、「〜は大丈夫ですか?」と相手のアレルギーや苦手なものを尋ねるときに使います。

Are you all right?
(大丈夫?)

回答例)
Yeah, I’m okay.
(ええ、大丈夫よ)

Are you all right with nuts?
(ナッツは大丈夫?)

回答例)
Sure, I love them.
(ええ、大好きよ)
Oh, I have a peanut allergy.
(おっと、ピーナッツアレルギーなんだ)

また、予定や計画を詰めているときに、Are you all right with that?と聞けば、「それで問題ない?」のように最終確認するときにも使えます。

Do you want me to ~ ?で押しつけがましくない申し出に

Do you want me to ~ ?は直訳だと、「私に〜してほしい?」ですが、困っている様子の相手に対して「〜しましょうか?」と気軽にヘルプを申し出る表現になります。相手に判断をゆだねる、控えめな申し出フレーズです。

Do you want me to wake you up tomorrow?
(明日、起こそうか?)

回答例)
Oh, could you?
(わあ、お願いできる?)
I think I’m good.
(多分大丈夫だと思う)
Thanks, but no thanks.
(ありがとう、でも大丈夫)

さらに丁寧に言いたいときは、Would you like me to ~ ?という表現があります。目上の人や、初対面の人に対して使えます。

ロールプレイで使い方を確認!

最後に、これまでに紹介した鉄板フレーズを使った会話例をご紹介します。会話の中でどう使われているかを見て、フレーズの使い方やニュアンスをつかみましょう!

A: Do you need any help?(お困りですか?)
B: Yeah. Where can I find a party dress?(はい、パーティー用のワンピースはどこにありますか?)
A: Dresses are in this area.(ワンピースはこの辺りにあります)
B: Oh, thanks.(ああ、ありがとうございます)
A: Do you want me to get some for you?(何着かお持ちしましょうか?)
B: Yes, please.(お願いします)
A: Are you all right with sleeveless?(袖なしタイプのものでもいいですか?)
B: Oh, actually, I prefer long sleeves.(ああ、できたら、長袖がいいです)
A: Okay. How about this one?(分かりました。こちらはどうでしょうか?)
B: Wow. This is perfect for my friend’s wedding party!(わあ!友達の結婚式にぴったりな感じです!)

アメリカのモール内などの洋服屋さんでは、上のような会話がよくされています。店員さんはとてもフレンドリーなので、希望はどんどん伝えるといいでしょう。もちろん、気に入らなければ、Thanks, I’ll come back again.(ありがとう、また来ますね)と言えば、OKです。

海外旅行も英語力アップのとても大きなチャンスです!鉄板フレーズを覚えて、会話も旅行も楽しみましょう!

3ステップで鉄板フレーズを習得できる

デイビッド・セインさんの新刊『10年ぶりの英語なのに話せた!あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』では、①フレーズを覚える ②ドリルで練習 ③ロールプレイで実践 の3ステップで、スムーズに会話を始められる英語表現を習得できます。「初対面での会話」「お願いする」「ものを尋ねる」などの場面ごとに、ニュアンスの違いも含めてしっかり解説します。

目次
pp.44-45

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デイビッド・セイン David Thayne
デイビッド・セイン David Thayne

英会話教室「A to Z English」代表。アメリカ出身。日本人に合う、日本人のための英語学習法を考え続けて約40年。これまで累計400万部の著作を刊行してきたベストセラー著者。現在も自ら英会話を教えている。「日米バイリンガル」として、日常会話からビジネス英語、TOEICに至るまで、幅広く教えている。NHK英語番組雑誌監修、日経・朝日・毎日新聞での連載などメディア出演多数。著書に『爆笑!英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語』『10年ぶりの英語なのに話せた!あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』(どちらもアスコム)などがある。Youtubeチャンネル:【公式】AtoZ English

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