日差しが強い日に必須の「日傘」。日本やアジアの一部の国以外ではなかなか目にしない日傘ですが、英語ではなんて言うのでしょうか?傘に関する豆知識もあわせて詳しく見ていきます。
「日傘」って英語でなんて言う?
じりじりと暑い日差しから肌を守るために使われる日傘。日傘を使うと頭部の体感温度が4~9度、全身の体感温度が1、2度低下することが分かっています。
そんな日傘ですが、調べてみると日本や韓国、中国、東南アジアの一部の国以外ではあまり一般的ではないようです。筆者はカナダとフランスに留学経験があり、30カ国近く旅行をしてきましたが、アジア系の人以外で日傘を差しているのを見た記憶がありません(小雨のときも傘を使わない人が多いのにはびっくり!)。
では、「日傘」に該当する英語にはどのようなものがあるのでしょうか?調べてみると、主に下の3つが使われているようです。
- parasol
- sun umbrella
- UV (protection) umbrella
例文と合わせて詳しく見ていきましょう。
parasol
parasolは日本語にもなっていますが、「パラソル」と聞くとプールやビーチにある大きな傘を想像する人が多いのではないでしょうか。英語では大きさは関係なく、日差しよけの傘を意味します。ちなみにparasolはフランス語のpara(~を防ぐもの)とsol(太陽)が語源です。
parasolを使った、日本や世界の日傘文化に関する例文を紹介します。
Many Japanese women use parasols to keep their skin fair and prevent spots and wrinkles.
(肌を白く保ち、シミやしわを防ぐために、多くの日本人女性は日傘を使う)
People from outside of Japan may find it peculiar to see so many people walking around with parasols.
(外国から来た人は、たくさんの人が日傘を差して歩いているのを不思議に思うかもしれない)
Some schools in Japan advise students to use parasols to prevent heatstroke while walking to and from school.
(日本の一部の学校では、通学中の熱中症予防のために日傘を差すように生徒に指導している)
In 19th-century Europe, parasols were popular; nevertheless, the practice of carrying a parasol gradually waned with time.
(19世紀のヨーロッパでは人気を博していた日傘だが、差す習慣は時代とともに衰退していった)
sun umbrella
「日傘」をそのまま英語にしたsun umbrellaもよく使われます。umbrellaの語源は、「影、日陰」を意味するラテン語のumbraです。この語源から分かる通り、実は傘は元々、太陽の日差しから人を守るために作られたのです!
傘の起源は数千年も前とされており、メソポタミア、エジプト、中国、インドなどで、高貴な身分の人が日差しを遮るために従者に傘を持たせていたそう。個人用の傘は、17世紀後半から18世紀初頭にかけて、日差しと雨を防ぐためにヨーロッパで登場したとされています。
sun umbrellaを使った、普段使いできそうな例文を紹介します。
I always carry a compact sun umbrella in my bag during the summer months.
(夏の間は、折り畳み式の日傘をバッグに入れて常に持ち歩いている)
Don’t forget to take your sun umbrella with you when you go outside.
(外に行くときは、日傘を忘れずに持っていってね)
She opened her sun umbrella to shield herself from the sun’s rays while waiting for the bus.
(バスを待っている間、彼女は日差しを遮るために日傘を開いた)
UV (protection) umbrella
UVはultraviolet(紫外線)の略です。UVはお肌の大敵なので、やはり日傘は欠かせませんね。UV protection umbrellaと言うこともありますし、UV umbrellaでも十分に意味は通じます。
UV (protection) umbrellaを使った、読むだけで暑くなってしまいそうな例文を紹介します。
The sun’s rays are too strong to go outside without a UV umbrella.
(日差しが強すぎて、日傘がないと外を出歩けない)
It’s so hot today that even with a UV umbrella, it’s unbearable!
(今日は日傘を差しても暑くて、我慢できない!)
Since this summer is expected to be a particularly long one, sales of UV protection umbrellas have so far been higher than they were at this time last year.
(今年の夏は特に長引くと予想されているため、日傘の売れ行きは今のところ昨年の今頃を上回っている)
アメリカ人記者から見た「日傘」
最後に、アメリカ人記者が書いた日傘に関する記事を紹介します。記事の中にある、アメリカの日傘文化が垣間見える英文を少しだけ引用して紹介するので、続きはぜひご自身で読んでみてください。
In the U.S., even though most people own an umbrella to keep them dry when it’s raining, almost no one uses one for sun protection.
(アメリカでは、雨が降っているときに濡れないように傘を持っている人はいても、日焼け防止に傘を使っている人はほとんどいない)
Yet at one time, trendsetting American women did use umbrellas for sun protection.
(しかしかつては、流行の先端を行くアメリカの女性たちが、日除けのために傘を使っていた)
While many Asian women might use the umbrella to preserve their fair skin, increasing concerns about skin cancer might serve as an impetus to re-introduce the sun umbrella to Western cultures.
(アジアの女性の多くは、白い肌を保つために日傘を使うかもしれないが、皮膚がんに対する懸念の高まりは、西洋文化に日傘を再導入するきっかけになるかもしれない)
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