細かい作業が苦手なことや、物事の処理が下手なことを「不器用」や「ぶきっちょ」と言いますが、英語ではなんと言うのでしょう?その対義語の「器用」は?ニュアンスの違いや例文と合わせて紹介します。
目次
「不器用」を英語で表現する方法
「不器用」を表す英語表現は幾つかあり、さまざまな状況や文脈で使われます。それぞれの表現の意味や使い方、具体的な例文を紹介します。
clumsy
手先の不器用さを強調し、人の動作がぎこちないことに使います。また、使いにくい物や不格好な物に対しても使われます。
He’s quite clumsy with his hands, always dropping things.
彼は手先が不器用で、いつも物を落としてしまう。
Despite its sleek design, the smart home system turned out to be a clumsy contraption with confusing controls.
そのスマートホームシステムは洗練されたデザインとは裏腹に、操作が分かりにくい不格好な装置であることが判明しました。
awkward
社交的な不器用さやぎこちなさを指し、コミュニケーションや行動において不自然さを示します。
She’s socially awkward and finds it difficult to start conversations.
彼女は人付き合いが苦手で、会話を始めることが難しい。
Remembering my awkward high-school romances brings a mix of nostalgia and cringe-worthy moments.
高校時代の不器用な恋愛を思い出すと、懐かしさと胸が痛む瞬間が入り混じった感情が湧き上がってきます。
inept at ~
ineptは「能力に欠ける」「無能な」などと日本語に訳され、特定の活動や技術において不器用であることを指し、能力の欠如を示します。後ろにatを付けると「~するのが不器用な」「~するのが苦手な」という意味になります。
He’s completely inept at fixing things around the house.
彼は家周りの修理に全く不器用だ。
I’m completely inept at playing the piano, no matter how much I practice.
ピアノを弾くのが全く苦手で、いくら練習しても上手くなりません。
all thumbs
thumbは「親指」の意味。「全ての指が動きの鈍い親指」から転じて、「手先が不器用な」という意味になります。
I’m all thumbs.
私は手先が不器用です。
Whenever I try to sew, I’m all thumbs and end up making a mess of it.
縫い物をしようとすると毎回、不器用でひどい失敗をしてしまいます。
not good with ~
「不器用」は「得意ではない」と言い換えられるので、not good with ~で表現することも可能です。
I’m not good with relationships.
私は恋愛に不器用です。
I’m not good with people, and I often make them angry.
私は人付き合いが不器用なので、よく誰かを怒らせてしまいます。
対義語の「器用」は?
「器用」を表す英語も複数あります。日本語と同様に、それぞれ「手先の器用さ」や「処理能力の高さ」「社交性の高さ」などのニュアンスを含む表現があります。
good with one’s hands
good with one’s handsは「手先の器用さ」を最も簡単に表せる表現方法でしょう。
She’s really good with her hands and can fix almost anything around the house.
彼女は本当に手先が器用で、家の中のほとんどの物を修理できます。
My grandfather was incredibly good with his hands and could build intricate model ships.
私の祖父は手先が非常に器用で、複雑な模型の船を作ることができました。
skillful
能力や技術に優れていることを表すskillful(熟練した、腕のいい)を使って、「器用さ」を表すことができます。また、後ろにwithを付けると、「~が器用な」「~が上手な」という意味で使えます。
She is a skillful painter and creates beautiful artwork.
彼女は器用な画家で、美しい作品を作ります。
My son is skillful with his fingers.
私の息子は手先が器用です。
dexterous
手先の器用さや技術的な巧みさを強調する、「器用な」「利口な」という意味の形容詞です。名詞の前に付けてdexterous movement(器用な動き)、dexterous fingers(器用な指)のように使います。また、skillfulと同様に、後ろにwithを付けて「~が器用な」「~が上手な」という意味で使えます。
The dexterous pianist played the intricate piece flawlessly.
器用なピアニストはその複雑な曲を完璧に演奏しました。
He is dexterous with his hands and can create intricate wood carvings.
彼は手先が器用で、複雑な木彫りを作ることができます。
Oh, you are so dexterous!
あら、あなたはとても器用ですね!
adroit
技巧や器用さを持っていることを指し、特に複雑な活動に対して使われます。
The adroit negotiator skillfully navigated through the complex discussions to reach a mutually beneficial agreement.
その器用な交渉人は複雑な議論を巧みに進め、相互に有益な合意に至りました。
With adroit use of language, he was able to defuse the tense situation and bring about a peaceful resolution.
彼は器用に言葉を操り、緊張した状況を和らげて平和的な解決策をもたらすことができました。
まとめ
この記事では、「器用」と「不器用」に関連する英語表現を紹介しました。これらの表現はそれぞれ特定のニュアンスや文脈で使われますが、基本的には「器用」と「不器用」の意味をカバーしています。具体的な例文を通じてそれぞれの使い方を理解することで、より正確な表現が可能になるでしょう。
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