アメリカ英語もいいけど、やっぱりイギリス英語が好き!そんなイギリス好きさん必読の1冊を紹介します。その名も『映画とドラマで学ぶイギリス史入門』。イギリスの歴史や文化が分かれば、イギリス英語を学ぶのにも役立ち、英語学習がもっと楽しくなるはず。早速チェック!
ドラマや映画で、今注目のイギリスに触れよう
こんにちは!ライターの尾野です。英語学習者のなかには、アメリカ英語よりイギリス英語が好きだという方も多いと思います。何を隠そう、私もその一人。
ひとくちにイギリス英語と言っても、世代や階級、地域によってさまざまだと思いますが、単語や文字をクリアに発音するイギリス英語は、聞き取りやすく、まねもしやすい感じがします。まあ、あくまでも「感じ」ですが・・・。
それにしても、イギリスと言えば、この数年、世界的に注目される出来事が相次ぎました。EU離脱やハリー王子夫妻の王室離脱、新型コロナウィルスの流行による3度のロックダウン。
2022年は、エリザベス女王の在位70周年を祝うプラチナ・ジュビリー。そして逝去と国葬など、特にイギリスのニュースに接する機会が多かった気がします。わずか1カ月半で、首相が交代したこともありましたね。
エリザベス女王の国葬の様子は日本でも詳細に報じられましたが、女王に対する国民の敬慕の念と、端々に映る歴史と文化の重厚さには圧倒されました。
イギリスの長い歴史は、ロマンの宝庫。大筋だけでも把握できれば、イギリスのニュースやイギリス英語を理解するのに役に立ちそう。そんなとき、ぜひ手にとってほしいのが、今回紹介する本『映画とドラマで学ぶイギリス史入門』です。
著者はイギリス在住のライター、名取由恵(なとり よしえ)さん。UKロックや海外ドラマ、映画などエンタメ分野を中心に活躍する方です。英国エンタメ・英国文化研究家でもある名取さんが、イギリス史を学ぶのに役立つドラマや映画を厳選。読むほどに見たくなる、ドラマ・シネマガイドとなっています。
古代から現代まで!どれから見るか迷ってしまう
本書では、古代から現代まで、6つの章に分けて、計37本ものドラマや映画を取り上げています。また、1本ずつ、あらすじや見どころ、時代背景を丁寧に解説。どれも魅力的ですが、私が特に気になったのはこちらです。
・ アングロ・サクソンとアーサー王 『キング・アーサー』
・エドワード1 世のスコットランド侵攻 『ブレイブハート』
・ イングランドとフランスが戦った百年戦争 『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠 シーズン1』
・ヴァージンクイーン、エリザベス1 世 『エリザベス』
・イングランド内戦と共和制 『クロムウェル』
・ 貴族の没落 『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』
・. ヒトラーの台頭と第二次世界大戦 『ダンケルク』
順番に読み進めていけば、国が成り立つ過程や、テューダー朝、スチュアート朝、ハノーヴァ―朝などの王朝が入れ替わる流れ、大英帝国として繁栄するまでの道のりなど、長い歴史をすんなり把握できます。
章末のコラムでは、「数奇な運命をたどった女性」として、ジェーン・グレイやウォリス・シンプソンなどイギリス史に関わった人物を取り上げるほか、ぜひ抑えておきたいスコットランドやアイルランドとの関係についても解説しています。
また、要所ごとに王朝の系図が掲載されているのも、イギリス史を把握する助けになりそうです。
まとめ
本書は語学書ではありませんが、読めば、イギリスの歴史と文化の重厚さ、魅力的な人物の多さに圧倒され、どの作品も見てみたくなるはず。今はネットの映像配信サービスが充実しているので、気になるものをすぐに手頃な価格で見ることができます。
年末年始など時間のあるときに、映像を通してイギリス英語にたっぷり浸るのもオツなものです。英語学習のモチベーションも上がるはず!ぜひ本書で、気になる作品をピックアップしてみてください。
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