「休肝日」って英語でなんて言う?日本酒を楽しく味わうためのDrink Responsibly

連載「日本酒オタクのおもてなし英語」では、国際唎酒師や日本酒学講師の資格を持つあゆみせんせいが、日本酒の知識や日本酒にまつわる英語表現を紹介します。第8回では、日頃から日本酒を楽しく味わうために大切な「飲み過ぎない」をテーマにお話しします。

日本酒を楽しく飲み続けるために

「日本酒オタクのあゆみせんせい」こと、日本酒サービス研究会・酒匠研究連合会(SSI)公認の国際唎酒師および日本酒学講師の藤代あゆみです。

世界中の酒飲みに日本酒を飲ませようと日々画策している私ですが、今日は「お酒を飲まない、飲み過ぎない」ことについてお話ししたいと思います。

休肝日って英語でなんて言う?

休肝日・・・私が最も口にしない日本語の一つ(笑)ですが、皆さんには休肝日はありますか?

実はこの「休肝日」という言葉、ズバリな英単語がないんです! あえて言うなら、“alcohol free day”でしょうか?外国人のお友達がいる方は、「アルコールを飲まない日ってなんて言う?」なんて聞くとコミュニケーションにつながるかもしれませんね!

休肝日の考え方

「休肝日」って、つまり、「普段は飲んでいるけど、(肝臓を休ませるために)飲まない日」ということですよね。肝臓の強さはその人の体質によるものですから、飲める人にとってはわざわざ飲まない日を作るという発想がないですし、逆にあまり飲めない人や、付き合いで飲む程度の人にとっては、普段は肝臓を休ませているので、いずれにしても「休肝日」という発想には至らないようです。

なので、飲みたいときに飲み、気分じゃないときは飲まない、飲めないから飲まない、というようにすごくシンプルな考え方をされていることが多いと思います!

「休肝日」に関連した英語フレーズ

これらを踏まえると、わざわざ「休肝日ある?」なんて聞くのは野暮(やぼ)なのですが、お酒の話題で盛り上がるネタでもありますよね。もちろん、そのまま訳して“I rest my liver twice a week.”(週2日は肝臓を休ませます)なんて言えば、日本的な表現なので外国の人も「どういうこと?!」と食い付いてきてくれると思うのですが、こんな表現でコミュニケーションを取るとスムーズですよ!

  • Do you drink every day?
    毎日飲むの?

毎日飲まないのであれば、休肝日があるということなので、遠回しに休肝日について聞いています。

  • No, I am a social drinker.
    いいえ、付き合いでしか飲みません。

こちらは、1つ目のフレーズに答える形で使います。ちなみに、私のように好きで飲むのではなく、お付き合いでしか飲まない人を“social drinker”といいます。

  • I drink on weekends only.
    週末しか飲みません。

平日は休肝日なんですね。

  • I don’t drink.
    私は下戸です。

「休肝日」同様、「下戸」もズバリな英語表現がありませんので、「私は(お酒を)飲みません」という言い方で下戸と表現できます。

  • It's a dry day today!
    今日はお酒を飲めない日なんだ!

聞き慣れないかもしれませんが、“dry day”(ドライデー)とはインドでアルコールを口にしてはいけない日のこと。

“dry day”は、欧米ではあまりなじみのない英語かもしれませんが、英語が公用語のインドでは知っておかないと大変なことになる言葉の一つ。インドは何度も訪れていますが、うっかり“dry day”の日に行ってしまったときは、ホテルのレストランはおろか、なんと部屋の冷蔵庫からもビールを没収されてしまったんです・・!

現地の知り合いでシーク教徒の優しいインド人のおじさんが家からビールを持ってきてくれて、生き延びることができたのでした(笑)。ナマステ〜!

Drink Responsibly

Responsible for others

飲めない人からしたら、なぜ汗水流して稼いだお金を湯水のごとくお酒につぎ込むのか不思議でしかないでしょう(笑)。日本酒に限らず、やっぱりお酒っておいしいですよね。

日々、新しいお酒との出合いに感動している私には「あの頃はよかった」というより、「あの頃もよかったけど、今がいちばん楽しい!」という幸せな現世を過ごしているのですが、飲み過ぎてしまうことも多々。

大人としてお酒を飲む以上、節度を持って楽しみたいですよね。自分は楽しくても、一緒に飲んでいる人のアルコールの許容量はその人にしかわからないので、無理やり飲ませたりしないように気を付けましょう!

当たり前なことですが、珍しく真面目なことを書けた!(笑)

Responsible for yourself

お酒は楽しく飲めるのがいちばんですが、飲めば飲むほどいい気分になり、酔っぱらうと歯止めがきかなくなってしまうことも。

周りに塩対応されてしまわないように、飲んだお酒と同じ分のお水を飲む、いわゆる「和(やわ)らぎ水」を飲んで悪酔い対策をすることもおすすめです。

ところで、「酔っぱらいの度合い」は英語でなんて言うのでしょうか?

  • I’m sober.
    シラフです。

酔っぱらっていないときだけでなく、酔いが覚めたときにも使います。

  • I’m tipsy.
    ほろ酔いです。

第2回でも、「ほろ酔い」について紹介しましたね!

  • I have a hangover.
    二日酔いです。

使いたくない英語ナンバーワンですね。

“I’m totally sober.”(全然シラフです)が、酔っぱらって呂律(ろれつ)が回らず、“I’m sotally tober.”になっていたら、完全に危険です(笑)。

ちなみに、最近私が二日酔いになってしまったとき、友人にすすめられた経口補水液を試したら、効果抜群でした!

しかし、何よりも二日酔いにならないことが大事ですので、お酒と同じ分のお水を飲むことをどうかお忘れなく!(大事なことなので2回言いました)

日本酒オタクは水もこだわる!

日本酒造りに使われる「仕込み水」は、水道水などに比べて基準が厳しいため、とても品質がいいんです。なかなかできることではありませんが、この「仕込み水」を和(やわ)らぎ水として飲むと、体にスッと染みわたり、なんとも豊かな時間を過ごせます。そして、日本酒がさらに進みます・・・あ、また飲んじゃった!(笑)

「#日本酒オタクに聞きたい」にお答えします!

二日酔い防止のためにも、お酒を飲むときにお水を飲みましょう、というお話をしたので、回の「#日本酒オタクに聞きたい」ではこんなご質問にお答えします!

質問者:M・Yさん
利き水や水の種類についても、英語で知りたい!

あゆみせんせい
世界中のどこにでもある水。日本を含む水道の水をそのまま飲める国は、世界に9カ国(引用:国土交通省資料)しかないそうです。
 
水の種類の定義は国によって違ったりするのですが、よく使うのは“hardness”(硬さ)という単語です。ミネラルが多ければ多いほど“hard water”(硬水)と呼ばれ、少ないものは“soft water”(軟水)と言います。
 
日本の水は世界と比較しても“soft water”(軟水)なのですが、軟水の中でもさらに硬いか軟らかいかを判断しているんです!
 
京都・伏見の軟らかい水「御香水」(ごこうすい)は甘口の日本酒、兵庫・灘の硬い水「宮水」(みやみず)は辛口の日本酒として有名です。水の種類について説明したことを簡単に英語でまとめるとこのようになりますので、ご参考になれば幸いです。

The hardness of water is the content of minerals inside. Japan’s water tends to be soft compared to other water across the world. Even though it is generally soft water, we still determine the hardness such as Gokosui from Fushimi, Kyoto is famous as soft water for producing sweet taste Sake and Miyamizu from Nada, Hyogo is well-known as hard water for producing dry taste Sake.

おわりに

第6回でもお話しましたが、日本酒はワインやビールに比べてアルコール度数が高く、酔いやすいお酒です。

味がおいしいので、ついうっかり飲み過ぎてしまうと、酔いが回るのもあっという間・・・。外国の方と日本酒を飲むときも、このことを頭に入れておくと、気分が悪くなったり、二日酔いにならないような配慮ができますよね。

飲むときだけでなく、飲んだ後のことも考えるのが本当のおもてなし!二日酔い防止策もわかったことだし、今夜は日本酒を飲み明かしましょう!(笑)

藤代さんの書籍

藤代さんの連載「日本酒オタクのおもてなし英語」がEJ新書(電子新書)になりました!追加原稿も加わりさらにパワーアップした内容になっています。お酒が好き、英語を使った仕事に興味がある、英語を学習中など、すべての方におすすめの一冊です!

藤代あゆみ
藤代あゆみ

平成元年、東京生まれ。世界に10人しかいない、国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠・焼酎唎酒師。海外勤務の経験を生かし、世界20カ国以上の人に向けて日本酒の素晴らしさを広めつつ、平尾アウリ先生の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(徳間書店)と百合マンガの魅力を伝える筋金入りのオタクとしても活躍中。著書に『推し英語入門』(アルク)、『日本酒オタクのほろ酔い英語』(アルクEJ新書【電子書籍】)がある。

Official Website:https://www.ayumi-and-sake.tokyo/
X:@ayumi_and_sake
Instagram:@ayumi_and_sake

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