U-NEXTで英語力アップ:活用法と英語レベル別おすすめ作品ガイド2023

初めての英語学習から上級者まで、U-NEXTの動画配信サービスは多くの人々にとって魅力的な学習ツールとなっています。この記事では、U-NEXTを利用した英語学習方法の他、英語力に合わせたU-NEXTのおすすめ作品を紹介します。

U-NEXTってどんなサービス?

見放題は1万5700作品

U-NEXTの動画配信サービスには、海外映画、海外ドラマの他、ドキュメンタリーや国内映画、国内ドラマ、オリジナル作品、さらにはNHKオンデマンド、TBSとテレビ東京の番組を配信しているParavi(パラビ)、サッカーや野球の試合が楽しめるSPOTV NOW、アメリカのテレビ局HBOといった、他のプラットフォームの作品など幅広いジャンルが用意されています。コンテンツ数は、洋画・邦画は見放題が1万5700作品、レンタルが1200作品、海外テレビドラマは見放題が990作品、レンタルが20作品となっています。

なお、ファミリーアカウントとして、無料で子アカウントを3つまで追加できます。子供がアニメを見ている同じ時間に、自分は海外ドラマで英語の勉強・・・という使い方もできるのがありがたいですね。

料金は月額2189円

料金は、月2189円(税込み)です。これには29万本以上の見放題作品の視聴と190誌以上の雑誌読み放題が含まれる上に、毎月1200ポイントがもらえます。このポイントは、1ポイント=1円として、「ポイント」と表示されたレンタル作品の視聴やブックの購入、映画チケットへの交換に利用できます。

動画をレンタルする場合はどのくらいのポイントが必要かというと、例えば新作の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は2750円、ハリーポッター・シリーズの映画は1本199円、映画『ダークナイト』のスピンオフドラマ「GOTHAM/ゴッサム」は1エピソード275円~といった具合に、作品によってかなり異なります。(コンテンツ数やレンタル料は全て2023年8月時点

U-NEXT を無料で試してみる

U-NEXT は動画配信だけじゃない!

「ブック」カテゴリーも充実

U-NEXTが他のVODと違う一番大きな点は、動画の他に、雑誌、マンガ、ラノベ(若者向けの娯楽小説)、書籍を電子版で楽しめるところです(これらはまとめて「ブック」のカテゴリーにあります)。

ただし、ブックのサービスは「無料マンガ」として提供されている一部のマンガを除き課金制で、読みたいタイトルごとに購入する点は注意が必要です。大手プラットフォームで売られている電子書籍とだいたい同じくらいの金額のようです。雑誌に関しては190誌以上が読み放題になります。

雑誌、マンガ、ラノベ、書籍に関しては、どうやら洋書や英語の作品はありませんが、語学・参考書のカテゴリーがあり、英語力アップに役立ちそうな本がありますよ。

音楽配信サービス

U-NEXTは動画配信とは別に、「SMART USEN」という音楽配信サービスも提供しており、動画配信サービスとポイントの互換性があります。音楽配信サービスは月539円(税込)なので、音楽も一緒に楽しみたいという人は検討してみるといいかもしれません。

無料お試しが31日間

それから、31日間、無料で試せる「お試し期間」もあります。お試し期間でもポイントをもらえるので(普段の1200ポイントの半分、600ポイント)、レンタル作品や雑誌を含め、自分が好きな作品があるのか、使いこなせるのか、などを試してから本サービスの申し込みを決められます。安心ですね!

U-NEXTのコンテンツの特長

独占配信作品が多い!

さて、U-NEXTはここが違う!という点はどこでしょうか?

まずは前述の通り、雑誌の読み放題が含まれていたり、書籍の購入もできたりするところ。雑誌のラインアップの中にいつも読むものがあれば、動画と併せてお得に利用できそうです。

そして、U-NEXTだけの独占配信となっている作品がとても多いこと。名作映画と言われるような『ラストエンペラー』やコメディの『恋人たちの予感』など、定番作品ではあるものの、他の動画配信サービスのラインナップにはなっていないものも、U-NEXTなら追加料金なしで楽しめます。また、アメリカでも話題になっていた、ドラマ「フレンズ」のキャストが17年ぶりに集まった『フレンズ:ザ・リユニオン』や、ハリー・ポッターの同窓会『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』も独占配信中です。

ライブ配信も楽しめる

さらにうれしいのが、 音楽やミュージカル、スポーツなどのライブ配信があること。海外ドラマや映画以外にも、サッカーや野球に興味がある人にはありがたいですね!

なお、U-NEXT はブラウザー(Chrome、Firefox、Edge、Safari で視聴可)やスマホアプリ(Android、iPhone)、ゲーム機(PlayStation4、4Pro、5)、テレビ(Amazon やChromecast などのセットトップボックスや特定のテレビ)で楽しめます。

U-NEXT で英語を勉強するメリット

再生速度を調整できる

機能面におけるU-NEXTの最大の特徴は、再生速度が変えられることです。英語学習者にとっては、これはかなりありがたい機能ですよ!

パソコンでもスマホのアプリでも、再生中に画面の左下に表示される「再生速度」のアイコンをタップしてみてください。

「x0.6」「x0.8」「x1.0」「x1.2」「x1.4」「x1.6」「x1.8」「x2.0」という数字が表示されますので、希望の数字をタップします。ご存じの通り、「x」は「倍」という意味。例えば0.6倍なら、通常(x1.0)より4割減のスピードで動画を見ることができます。x1.0より大きな数字を選ぶと、通常より速く再生されます。つまり、x2.0は、通常の倍の速さという意味。

再生速度を下げると、俳優がセリフを早口で言うシーンなどで聞き取りやすくなります。一方で、再生速度を上げる機能の使い道としては、高速で再生して速いスピードに耳が慣れたあとに、普通の速度に戻すと聞き取りやすくなります。

リスニングの練習にぜひ活用してみてください!

聞き取りやすいドキュメンタリー番組が豊富

U-NEXTでもう1つ特徴的なのは、ドキュメンタリーを含め映画やドラマ以外のコンテンツのバラエティーが豊かなこと。英語圏のドキュメンタリー作品は歴史や宇宙、科学、未解決事件などさまざまなテーマを深掘りするものが多く面白いのですが、U-NEXTにはそういった作品がたくさんあります。

ドキュメンタリーで英語を勉強するメリットは、ドラマと異なり、プロのナレーターがスクリプトをはっきりと発音してくれるので音が聞き取りやすく、分かりやすいということ。つまり、まだリスニングに自信がないという人でも楽しめる可能性があります。ドラマでは会話が速過ぎてついていけない・・・と悩んでいる人は、ぜひドキュメンタリーを試してみてください。

難点は、ファンが書き起こしたトランスクリプトやスクリプトなどがインターネット上にたくさんある人気ドラマと違い、こうしたドキュメンタリー番組のスクリプトが公開されていることはほとんどないこと。そのため分からない単語が出てきても自力で聞き取り、調べる必要があります。でもその代わり、そうすることでリスニングがだいぶ鍛えられるはずです。トランスクリプトがないからといって諦めずに、再生速度を遅くする機能を駆使してチャレンジしてみてください!

U-NEXT のラインナップを見てみる

U-NEXT で英語を勉強するデメリット

日本語字幕は常時表示

一方で、U-NEXTを英語力アップに活用する上でのデメリットは何でしょうか。最大はやはり、日本語の字幕が消せないところです。

どれだけ英語が聞き取れても、日本語字幕が出ているとつい目はそちらに行ってしまうもの。英語力アップを図るためにも、日本語字幕は見ずに自力で聞き取って作品を楽しみたいところです。なので、画面の字幕部分に紙をテープ(はがすことを前提に作られた、跡が付きにくい養生用のテープがおすすめ)などで軽く貼って隠すなどして、字幕に頼らない環境をつくってください。

英語字幕が表示できない

そして英語字幕を使えないという点もデメリット。英語圏発の動画配信サービスなら、聴覚に障害がある視聴者向けに英語で字幕を表示できるサービスを本国でも提供していることが多いのですが、日本発のサービスで英語字幕というのはなかなか難しいようです。

また、吹き替え版しかない(つまり英語で音声が聞ける字幕版がない)作品がたまにあるのも残念なところ。せっかく番組としては面白くても、英語の音声を聞けなければ英語の勉強にはなりません。字幕作品を表す「字」と吹き替え作品を表す「吹」のアイコンに注意して視聴作品を選びましょう。

実際にU-NEXTを使って英語力を付けよう!

それでは早速、実際にU-NEXTを使って英語アップを目指してみましょう!

前述の通り、U-NEXTにはドキュメンタリーも多いので、ぜひそこからも選んでみましょう。

*本ページの作品情報は2023年8月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

英語が初級レベルの人におすすめの作品

グリンチ(The Grinch)

英語にまだ自信がない人におすすめなのは、子供向けの作品を見ることです。子供向けの作品なら、複雑なストーリー展開はなく、話題も子供に理解できる話に限られるため、政治や経済に関連するような難しい語彙は絶対に出てきません。子供向けだからといって見ないのはもったいないくらい、映像が奇麗で話がハートフルで面白いものもたくさんあります。

そこで今回は、そんな作品『グリンチ』を選んでみました。1957年に発表されたアメリカの児童向け絵本『いじわるグリンチのクリスマス』(ドクター・スース作)がベースになっています。この絵本は過去に何度か映画化されましたが、今回ご紹介するのは、2018年に公開された3Dのコンピューターグラフィックス・アニメの作品です。

緑色の怪物「グリンチ」が主人公。クリスマスが大嫌いなグリンチは、村の人たちが楽しみにしているクリスマスを台なしにしてやろうとたくらみます。グリンチの声はイギリス人俳優のベネディクト・カンバーバッチが、そして語りの部分はアメリカのミュージシャン、ファレル・ウィリアムスが担当しているのも見どころです。

英語が中級レベルの人におすすめの作品

Love, LIZZO

これまでグラミー賞を4回受賞(2023年の最優秀レコード賞、2020年の最優秀ポップ・ソロ歌唱賞など)してきた、歌手でありラッパーでありフルート奏者でもあるリゾの半生を描いたドキュメンタリー番組です。

ミュージシャンの話し方は一般的に、スラングを多用して日本人の英語学習者には理解が難しいケースが多いのですが、リゾの話し方はとてもハキハキしていて分かりやすいので、ぜひ字幕なしで理解できるよう挑戦してみてください。

リゾは、2023年7月にフジロック・フェスティバルで初来日を果たし、その圧巻のステージで話題を集めました。ところがその直後、元ダンサーたちから人種差別や宗教差別、さらには性的嫌がらせなどで訴えられ、再び話題になりました。リゾは元ダンサーたちの主張を完全否定しており、全面対決の構えを見せていますが、そんな事件があったと考えると、少し複雑な気分になってしまうかもしれません。

とはいえ、この番組を通じて彼女が発しているポジティブなメッセージは一見の価値があると思います。

ブレネー・ブラウン 心の地図(Atlas of the Heart)

ブレネー・ブラウンは、ヒューストン大学で勇気やもろさ、恥、共感などの研究を行う教授で、『本当の勇気は「弱さ」を認めること』(サンマーク出版)などの大ヒット著作や、TEDトーク「傷つく心の力」などでも知られています。

本作品は、2021年10月に5話のシリーズとして大学構内で撮影された番組で、映画やドラマのシーンなどを活用したり、ゲストスピーカーを招いたりしながら、87種類ある人間の感情のうち30種類について講義形式で掘り下げます

彼女のTEDトークを見たことがある人なら分かると思いますが、人気教授らしい非常に分かりやすい話し方なので、英語にそこまで自信がない、という中級の人にも取っ付きやすいはずです。講義形式という点もまた、将来的に海外留学を考えている人にとっては、予行練習になっていいかもしれません。

さらに、心理学や感情を取り扱うため、ところどころ難しい単語も出てくるかもしれませんが、同タイトルの書籍(Atlas of the Heart)が出ているため(和訳書は現時点でなし)、聞き取れない単語についても、後で本を読んでおさらいすることができるでしょう。

英語が上級レベルの人におすすめの作品

ニュースルーム(The Newsroom)

2012~2014年に放送されたアメリカのドラマです。報道専門チャンネル「ACN」のアンカー、ウィル・マカヴォイが主人公。SNSが台頭してくるなかで、スピードと正確性が求められる報道のあり方とは何か、オールドメディア(新聞やテレビなど古くから存在するマスメディア)が果たす役割は何なのか、深く考えさせられる番組です。ACNは架空の報道機関ですが、実際に起きた出来事を題材に取り入れており、日本の福島第一原子力発電所の事故を扱うエピソードもあります。

脚本は、テンポの速い会話のやり取りで定評のあるアーロン・ソーキンの上、時事問題を扱っているため、英語が上級レベルの人でも、エピソードを1度見ただけでは全て理解するのは難しいかもしれません。そこは、見放題の強みを生かして、何度も繰り返し見て理解を深めましょう

セックス・アンド・ザ・シティ新章(And Just Like that...)

1998~2004年にアメリカで放送され、その後、映画も2本制作されるなど一世を風靡(ふうび)したドラマシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ」(SATC)が、新たなドラマとして帰ってきました。主人公キャリー・ブラッドショー(サラ・ジェシカ・パーカー)などのその後を描いています。現在進行形で進んでいるドラマであり、本国でもU-NEXTでも、シーズン2まで配信済み。シーズン3の制作が決定しています。

SATCではファッションやニューヨーカーの生きざま、そして名セリフなどが生まれました。「新章」でも、社会を鋭く切り取るようなやり取りがありますので、ぜひ英語力にプラスして、アメリカの「今」を感じ取ってみてください。

なお、もともとSATCはアメリカのケーブルテレビ局HBOで放映されており、「新章」もアメリカではHBO Maxでストリーミングされています。U-NEXTはHBOとHBOMaxの作品を日本で独占配信していることから、SATCも「新章」も、日本でレンタルせずに楽しめる動画配信サービスは、U-NEXTのみとなっています。

まとめ

U-NEXT が英語学習におすすめのポイントをまとめます。

  • 動画配信サービスだけでなく、雑誌の読み放題もできる。普段雑誌をたくさん読む人にはありがたいサービス。
  • 毎月もらえるポイントは、動画レンタルに使用できます(対象外の作品もあり)。
  • ドキュメンタリーが充実。海外ドラマが速くてついていけないと悩んでいる人は、ぜひドキュメンタリーを試してみてください。
  • 独占配信作品が豊富。U-NEXTでしか見られない作品がたくさんあるので、海外ドラマ、洋画好きにはたまりません。
  • 再生速度の変更が可能。遅くも速くもできるので、この機能を駆使してリスニング力アップに励めます。

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松丸さとみ
松丸さとみ

フリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて書籍翻訳やライティングを行っている。 訳書に『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』(日経BP)、『限界を乗り超える最強の心身』(CCCメディアハウス)、『FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』(サンマーク出版)などがある。
ブログ:https://sat-mat.blogspot.jp/
Twitter:@sugarbeat_jp

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