「私情を挟まないで」って英語でなんて言う?【映画で英語】

「映画で英語」ドリームガールズ

映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれですぐに使える英語表現を毎回一つ紹介します!映画『ドリームガールズ』から、「私情を挟まないでほしい」「個人的な話にしないでほしい」という言うときの表現です。

今日のおすすめ表現

don’t make it personal

今回は、「私情を挟まないでほしい」「個人的な話にしないでほしい」というときに使う表現です。よく似たフレーズで「don’t take it personally」がありますが、 少し意味が違うので、そのあたりも解説していきます!

表現の出どころ

前回同様、もともとはブロードウェイ・ミュージカル作品だったものを映画化した『ドリームガールズ』(原題:Dreamgirls)からご紹介します。

ドリームガールズ (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

ミュージカル自体は1981年から公演が始まったもので、トニー賞も受賞しています。2006年に映画化された際には、ビヨンセ・ノウルズやジェニファー・ハドソン(この作品でアカデミー賞助演女優賞を受賞しました)などの出演で話題になりました。

またおしゃれが好きな人は、ビヨンセたちが着こなす1960年代のファッションにも注目してみてくださいね。

この作品のポイントはもちろん、そういった豪華な出演アーティストやステージのシーン、演出だけではありません。いまや大御所スターになったダイアナ・ロスが、ボーカル・グループ「ザ・スプリームス」のメンバーとして活動していた頃を描いているというのも見どころです。

ちなみに、グループ名の英語表記は「The Supremes」ですが、日本語では「スプリームス」と書かれている場合もあれば、「シュープリームス」と表記されている場合もあります。

映画は、すべて史実に合ったストーリーというわけではなく、基本的にフィクションです。とはいえ、例えば「レインボー・レコーズ」というレーベルを運営している設定のカーティス(ジェイミー・フォックス)は、モータウン・レコードを創設したベリー・ゴーディ・ジュニアをモデルにしているなど、当時のアメリカ音楽業界や黒人音楽を取り巻く状況がリアルに描かれています。ジャクソン・ファイブと思われるグループも登場しますよ。

なお、Amazon Musicにはこの映画のオリジナル・サウンドトラックが入っています。映画の中で歌われる数々の名曲が楽しめますので、アマゾンプライムに入っている人はぜひ聞いてみてください。

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入っていない人はCDサントラをどうぞ!

表現の使い方

今回のフレーズが出てくるのは、前回ご紹介したシーンの続きです。

カーティスが、3人を「ドリーメッツ」から「ザ・ドリームガールズ」に改名し、これまでとはまったく異なるステージにすると言いました。カーティスはさらに、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)をセンターにすると言い出します。最近の若い子たちはテレビを見るから、外見で目を引くディーナがリード・ボーカルがいいとの判断でした。

エフィ(ジェニファー・ハドソン)は自分の歌唱力に絶対の自信を持っており、しかもカーティスとは付き合っている仲。そのため、カーティスの判断にかなりのショックを受けて反発します。

Am I ugly to you, Curtis?
あなたにとって私はブスなの、カーティス?

悲しそうな顔で、エフィはカーティスに聞きます。「テレビがあるからディーナをリード・ボーカルに」と言われれば、こう受け取ってしまいますよね。

これに対しカーティスは、「Baby, come on. You know how I feel about you. Come on.」(ベイビー、頼むよ。俺の気持ちわかってるだろ。なぁ)と言うと、こう続けます。

Don’t make it personal.
自分事(じぶんごと)にしないでくれよ。

なかなかしっくりくる日本語は見つかりませんが、「自分個人の問題にしないでくれ」「私情を挟まないでくれ」という感じでしょうか。カーティスはマネージャーとして、どうしたら売れるかを考えて判断したのだから、自分の個人的な問題にしないでほしい、と言っているのです。

よく似た表現で、「don’t take it personally」という言い方もあります。「don’t make it personal」の場合は、言われている相手が物事を「personal」にしてしまっている状態です。一方で「don’t take it personally」の場合は、言われている相手が「personal」に受け取りかねないので、「個人的に受け取らないでくれ」とか「個人攻撃だと思わないでほしい」と話し手が相手に言っている状況です。

まとめ

日本語ではあまり「個人の問題にしないで」という言い方はしませんが、英語では「don’t make it personal」もしくは「don’t take it personally」のような言い方をよくします。何か物事が起きたときに、その出来事(事象)と個人とを切り離して考えることが一般的もしくは求められる社会である、ということかもしれません。

言語を学ぶことから、その言語の文化やマインドセットも学べるのが、語学学習の醍醐味ですね!

 

松丸さとみ

松丸さとみフリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に翻訳・ライティング (・ときどき通訳)を行っている。
Blog:https://sat-mat.blogspot.jp/
Twitter: https://twitter.com/sugarbeat_jp