映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれで すぐに 使える英語表現を毎回一つ紹介します!今回は、映画『ホリデー』から、片思いの中でも最も切ない「報われない愛」を意味する表現を紹介します。
今日のおすすめ表現
unrequited love片思いって、つらいですよね・・・!特に日本でクリスマスといえば、恋人同士が過ごすロマンティックな時期。余計に切ない思いが募ると思います。
片思いを英語で言おうとすると、「一方的な愛」という意味の“one-sided love”が真っ 先に 思い浮かぶと言う人が多いかもしれません。今回の「映画で英語」は、クリスマスムード溢(あふ)れる作品から、同じ「片思い」を表現する中でも、「報われない愛」を意味する“unrequited love”をご紹介します。
表現の出どころ
このフレーズはクリスマス休暇の出来事を題材にしたロマンティック・コメディ映画『ホリデイ』(2006、原題:The Holiday)で使われています。 ちなみに 「ロマンティック・コメディ」は日本語で「ラブコメ」とか「ロマコメ」と呼ばれますが、英語では“romantic comedy”の略で“rom-com”(ロムコム)と言います。
ところが会社のクリスマスパーティーで、彼がその女性と婚約したと発表され、アイリスはショックを受けます。
一方で、アメリカのロサンゼルスで映画予告編制作会社を営むアマンダ(キャメロン・ディアス)は、一緒に住む彼氏に浮気をされて破局。クリスマスを独りで過ごすための休暇先を探しはじめます。そこで、アイリスがネット上で募集していた「ホーム・エクスチェンジ」に目が留まり、2人は年末までの2週間、家を交換することにしました。
ちなみに 、アイリスの勤務先であるデイリー・テレグラフは、ロンドンに実在する大手新聞社です。ナンシー・マイヤーズ監督はテレグラフ紙の大ファンだそうで、当時同紙のインタビューで、キャラクター設定として「アイリスが評判の高い大手紙で働いていることが重要だったので、テレグラフを選んだ」と説明していました。
表現の使い方
映画の冒頭、アイリスのナレーションでさまざまな愛が説明されます。その一つに、今回のフレーズ“unrequited love”が出てきます。“unrequited”は「報われない」を意味します。つまり“unrequited love”といえば片思いのこと。アイリスによる定義はこうです。
And then there is another kind of love, the cruelest kind. The one that almost kills its victims. It's called ”unrequited love“.それから、別の種類の愛がある。もっとも残酷なタイプ。その犠牲者の命を奪いかねないくらいの愛。それは、「報われない愛」と呼ばれる。アイリスはさらに続けます。
Most love stories are about people who fall in love with each other . But what about the rest of us? What about our stories, those of us who fall in love alone. We are the victims of the one-sided affairs.ほとんどの恋愛物語は、両思いになる人たちを描いている。でも、そうじゃない私たちはどうなるの?独りぼっちで恋に落ちる私たちの物語は?私たちは、片思いの犠牲者だ。ジャスパーとの関係を知っている 同僚 のハンナ(サラ・パリッシュ)に切ない思いを吐露するアイリスは、こう言います。
l was head over heels, you know?彼に夢中だったの。この“head over heels”は、「真っ逆さま」という意味があります。“head over heels in love with ~”で「?に夢中」とか「?に惚れ込んでいる」という意味。“in love with ~”を省略して単に“head over heels”と言っても、誰かにすっかり恋している状態を指します。
まとめ
映画冒頭のアイリスのナレーションは、シェイクスピアを引用した深遠な愛の考察に始まり、”unrequited love”を含むジャスパーへの切ない片思いの描写へと続きます。愛についてさまざまな言葉で語られるこの約3分間も見ごたえがあるので、ぜひ楽しんでください!
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