
ここ最近の自動翻訳の進化によって、「英語を勉強する必要はあるのか?」と感じている方もいるのではないでしょうか?今回は、自動翻訳の現状とこれからの英語学習について考えてみたいと思います!
そもそも 自動翻訳とは?"> そもそも 自動翻訳とは?
自動翻訳とは、コンピューターを使って、ある言語を別の言語に置き換える方法のことです。例えば英語を入力すると、コンピューターが自動で日本語に翻訳してくれるような 仕組み を指します。「機械翻訳」と呼ばれることもあります。
自動翻訳サービスとしては、『Google翻訳』が有名です。使ったことがある人も多いと思いますが、試しにGoogle翻訳で日本語から英語に翻訳してみましょう。
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左の枠の中に日本語を入力すると、瞬時に英訳があらわれます。翻訳結果は、文法などの規則やこれまでの翻訳結果のデータにもとづいて組み立てられています。
自動翻訳の 仕組み については、こちらのTED動画でわかりやすく説明されています。くわしく知りたい方は、チェックしてみてください。
Google翻訳、自動翻訳はどこまで進化する?
自動翻訳の精度はどんどん上がっており、例えばGoogle翻訳は、これまで以上の精度を実現するための 「ディープラーニング」 を2016年9月に導入。
この技術を用いた自動翻訳は、まず中国語と英語の翻訳に活用され、2016年11月には日本語と英語の翻訳にも導入されました。
※参考: Research Blog: A Neural Network for Machine Translation, at Production Scale ? Google Japan Blog:Google翻訳が進化しました。
この技術の導入により、ある言語間の翻訳においては、 エラーが55~85%も減少した とGoogle側は発表しています。
とは言え、すべての文章パターンにおいて、精度の高い翻訳結果がつくれるわけではありません。Google翻訳を利用して、英語の文を何パターンか日本語に翻訳してみればわかりますが、若干の言葉の間違いなどは見受けられます。たしかに以前よりはかなり読みやすくなっているものの、現段階ですべての文章を自動翻訳に頼って正しく理解するのは難しいでしょう。
別の例をあげますと、 無料通話アプリのSkypeも翻訳機能を搭載 しています。音声通話の場合、現段階では9か国語に対応しているようです。ただ日本語は、まだ翻訳機能に対応していません。
翻訳通話の様子を見てみると、若干の時差はあるものの、異なる言語間での会話をサポートしてくれていることがわかります。気になる方は、Skypeが公式に配信しているSkype翻訳の説明動画で、実際の会話をチェックしてみてください。
今もマイクロソフトやGoogle、Facebookなどの大手IT企業が、コンピューターによる文章や音声などの「自然言語 処理 」に注目し、精度向上を目指して動いていますGoogle翻訳が「ディープラーニング」という新しい技術を導入したように、 自動翻訳は現在まさに進化している最中の技術 なのです。
現段階の精度から考えると、 すぐに 私たちの英語コミュニケーションを100%サポートしてくれるようなことはなさそうです。しかし 今後の AIと脳科学研究の進歩により、自動翻訳の精度がどんどん上がっていくだろうと 予測 されます。
もう、英語の勉強は必要ない?
「自動翻訳の精度が上がれば、私たちが英語を勉強する必要はなくなるんじゃないか?」
自分で訳すよりも自動翻訳の方が早く正確なこともあったりして、このように感じる場面も増えてきたと思います。
たしかに 今後 自動翻訳がもっと進化を遂げていくことで、これまでは英語の壁に阻まれて意思疎通できなかった人々も、気軽にやりとりができるようになることでしょう。
しかし、 「英語学習は不要か」と聞かれれば、その答えは 今のところ “ No ”です。
自動翻訳の進化によって すぐに 恩恵を受ける分野は、 契約 書やビジネスメールの翻訳など、 定型文が多く使われる分野 だと思われます。こういった事務的な文章の翻訳においては、近い将来に高い精度の自動翻訳が活用できるようになっていることでしょう。
しかし自動翻訳を利用することによって、新たに「翻訳結果をチェックする」という仕事が発生します。自動翻訳が常に100%正しい かどうか はわかりません。翻訳の結果が正しい文章になっているか、伝えたいことが伝わる文章になっているか、人の手でチェックする必要があるのです。
「でも、それって一握りの人だけで良いのでは?自分は英語を勉強する必要があるだろうか?」と思った方は、ぜひ次のことについて考えてみてください。
英語を学ぶ目的はなんですか?

自動翻訳が進化すれば、今まで以上に言語の垣根が低くなっていくと思います。英語に精通していなくても、海外の人とコミュニケーションをとることができるかもしれません。
そんな時代が近づいている今、私たちは何のために英語を学ぶのでしょうか?
そもそも 今まで、私たちはなぜ英語を勉強してきたのでしょうか?
言語を学ぶ動機は 「相手のことを理解したい、自分の気持ちを伝えたい」という目的を達成する ところにあると思います。
英語はコミュニケーションの1つの手段であり、その手段を使って海外の人と感情や情報を共有するために勉強しているのです。
自動翻訳を利用することで英語の情報を理解しやすくなりますし、日本語で書いた情報を世界に発信しやすくなると思います。
しかしコンピューターでは、感情を100%伝えることは難しいでしょう。音声翻訳においても、どうしても会話に時差が生じますし、感情の鮮度が落ちてしまいます。
英語を通じて海外の人とコミュニケーションを取りたい、相手の気持ちを理解したい、自分の気持ちを伝えたい。このために英語を勉強するのであり、より深いコミュニケーションをするためには、やはり人と人で会話することが一番だと思います。
もちろんそのコミュニケーションを円滑に進める上で、自動翻訳も上手く活用していくべきでしょう。 自動翻訳はコミュニケーションをサポートする1つの手段 なのです。
まとめ
タイトルである「自動翻訳の進化で英語学習は不要になる?」に回答する形で、これまでの話をまとめます。
- すべての英語学習が不要になるわけではない。
- 翻訳結果のチェックなど、高いレベルの英語力が求められるようになる。
- 感情を共有するためには、自動翻訳を介さないコミュニケーションも必要。
- 自動翻訳の進化に伴って、英語学習の本来の目的を強く意識する必要がある。

取材・文:GOTCHA!編集部
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