マララさん、故郷へ帰る 女学生たちに届けたメッセージ【英語ニュースを聞く No-50】
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注目を集めた海外ニュースを紹介する、英語音声付きの連載。2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんが、故郷の町を13年ぶりに訪れました。

女子教育の重要性を訴える

15歳でタリバンに銃撃されたマララさんが、故郷で女学生を前にスピーチを行いました。

Malala visits Pakistani hometown, 13 years after Taliban shooting

Reporter: Malala Yousafzai advocated for girls’ education during an emotional return to her home village of Barkana in Pakistan’s northwestern Khyber Pakhtunkhwa province. In 2012, this scenic area, known as the Switzerland of Pakistan, was under Taliban control. At 15, Malala was shot in the head by a Taliban gunman, but she managed to survive. Thirteen years later, the Nobel Peace Prize laureate walks the fields of her childhood, nostalgic and happy.

Interpreter (interpreting Malala Yousafzai’s words): Well, I want to say that today is a very happy day for me. I had dreams about this day – the mountains, the stream, the plants and trees, and most importantly, the girls of Shangla(*1) were on the mind(*2). This day is a reality, but I still feel like this is a dream. God willing, this dream will be with me for the rest of my life. I will keep it very close to my heart.

Reporter: While here visiting her hometown, Malala is meeting relatives and neighbors and still advocating for female students, including at the girls’ school she founded the Shangla Girls School.

Interpreter (for Malala): The girls of this place are very competent and you are the reflection of it. When I look at the skills and talent you demonstrate, it is astonishing to me. I have seen many schools in many places and countries but can say with a guarantee that you are one of the top schools. We know that girls are aware of the importance of education and they are forthcoming and ready for sacrifices. Let’s stand behind them.

(後略)

VOA News, March 06, 2025

  • 【編集部注】
    (*1) Shangla:パキスタン北西部のカイバル・パクトゥンクワ州にある地区の名称。
    (*2) on the mind:正しくは「on my mind」とすべき。

マララ、タリバンの襲撃から13年後、パキスタンの故郷を訪問

レポーター:マララ・ユスフザイはパキスタン北西部、カイバル・パクトゥンクワ州にある故郷のバー・カナ村への感動的な帰郷の間、女子教育の重要性を訴えました。2012年、パキスタンのスイスとして知られるこの風光明媚な地区は、タリバンの支配下にありました。15歳の時、マララはタリバンの狙撃手に頭を撃たれましたが、どうにか一命を取り留めました。13年後、ノーベル平和賞受賞者となった彼女は、懐かしさとうれしさを感じながら、幼少期を過ごした畑を歩いています。

通訳(マララ・ユスフザイの言葉の通訳):私は、今日が自分にとってとても幸せな日だと言いたいのです。私はこの日を夢見ていました。山々、小川、植物、木々が、そして何よりも重要なことに、シャングラの女の子たちが心の中にありました。この日は現実ですが、今でもこれは夢のような気がしています。神の思し召しで、この夢は、私の残りの人生でも共にあることでしょう。私はそれを胸に大切にしまっておこうと思います。

レポーター:故郷を訪れている間、マララは親戚や近隣の人たちと会い、今でも彼女が創設した女学校、シャングラ女子学校を含む女学生たちへの支持を表しています。

通訳(マララの通訳):この土地の女の子たちはとても優秀で、あなたたちはその証です。あなたたちが見せる技能や才能を目の当たりにすると、私は驚かされます。私は多くの場所や国で学校を見てきましたが、間違いなくあなたたちは最上の学校のひとつだと言えます。私たちは女の子が教育の重要性を認識していて、前向きに努力をし、犠牲もいとわないことを知っています。彼女たちを支えてあげましょう。

(後略)


語注

語句意味
advocate for~を支持する
emotional感情に訴える
province
scenic景色のよい
Talibanタリバン
※イスラム主義者による武装勢力。
manage toどうにか~する
laureate受賞者
nostalgic感傷的な
God willing神の御心で
relative親戚
competent有能な
reflection表れ、反映
astonishing驚くべき
guarantee保証、確約
forthcoming協力的な、積極的な
ready for~の覚悟ができて
sacrifice犠牲
ENGLISH JOURNAL編集部
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