トランプ氏が国際舞台に復帰 ノートルダム大聖堂が一般公開を再開【英語ニュースを聞く No-45】
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注目を集めた海外ニュースを紹介する、英語音声付きの連載。2019年に大規模な火災が起きたパリのノートルダム大聖堂が約5年の修復期間を経て、一般公開を再開しました。

公開再開の記念式典に各国首脳が出席

12月7日に行われた記念式典には各国の首脳が出席し、アメリカの次期大統領となるトランプ氏にとっては、選挙後初の海外訪問となりました。

Notre Dame reopens with music, prayers, heads of state

Anchor: Stormy weather forced organizers to hold Saturday’s reopening ceremony indoors, but that didn’t dampen spirits. Paris Archbishop Laurent Ulrich opened Notre Dame’s door Saturday evening through the ritual knocking of his staff.

President-elect Donald Trump counted among more than 1500 guests attending the evening ceremony, marking his first overseas trip since his reelection. Pope Francis sent a message rejoicing in Notre Dame’s restoration.

French president Emmanuel Macron thanked all those who had helped to save and rebuild Notre Dame. Great nations, he said, can realize the impossible. Earlier Saturday, Macron and Trump held talks privately and with Ukrainian president Volodymyr Zelensky.

(中略)

Notre Dame opens to the public Sunday, but crowds still gathered beforehand.

Gaspard De Franssu (French businessman): As a Catholic, for me, it’s super important. It’s important for France history. It’s also important for my religion, and it’s also important to show what we are capable of.

Palak Arora (American tourist): Uh, I’m a Hindu, but as a person of faith, I really like that, um, you know, people all around the world, they come visit these religious places.

Anchor: The 2019 fire that almost destroyed Notre Dame shocked the world. Hundreds of millions of dollars and the work of hundreds of artisans went into its reconstruction, making good on President Macron’s promise to rebuild it in five years, even more beautiful than before. Notre Dame celebrations cap a difficult year for France, which is struggling with a high debt and deficit, worker discontent and the recent fall of Macron’s conservative government. For now, at least the country has something to celebrate.

VOA News, December 7, 2024

ノートルダム大聖堂の再開 音楽と祈り、各国首脳とともに

キャスター:荒天のため、主催者は土曜日の再開式典を屋内で開催せざるを得なくなりましたが、それでも人々の士気をくじくことはありませんでした。パリ大司教ローラン・ウルリッヒが、儀式として自身の杖で扉を叩き、土曜日の夕刻にノートルダム大聖堂の扉を開きました。

再選後初の海外訪問として、ドナルド・トランプ次期大統領も式典に出席し、1500人以上の招待客の一人となりました。ローマ教皇フランシスコはノートルダムの復興を祝うメッセージを寄せました。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、ノートルダムの救済と再建に尽力した全ての人々に感謝の意を表しました。「偉大な国家は、不可能を成し遂げることができる」と彼は述べました。土曜日の早い時間には、マクロン大統領とトランプ次期大統領が、ウクライナのゼレンスキー大統領と共に非公開の会談を行いました。

(中略)

ノートルダム大聖堂は日曜日に一般公開されますが、すでに多くの人々がその前に集まっていました。

ガスパール・ド・フランス(フランス人実業家):カトリック信者として、私にとってこれはとても重要なことです。フランスの歴史にとっても重要ですし、私の信仰にとっても、そして私たちが何を成し遂げられるかを示すためにも重要です。

パラク・アローラ(アメリカ人観光客):ええと、私はヒンドゥー教徒ですが、信仰を持つ人間として、世界中の人々がこうした宗教的な場所を訪れるのを見るのは本当に素晴らしいことだと感じます。

キャスター:2019年にノートルダム大聖堂をほぼ破壊した火災は、世界中に衝撃を与えました。その再建には数億ドルと何百人もの職人の労力が費やされ、マクロン大統領が掲げた「5年以内に、以前よりも美しく再建する」という約束が果たされました。ノートルダム大聖堂の祝賀行事は、フランスにとって厳しい1年を締めくくるものです。フランスは高い債務と財政赤字、労働者の不満、さらにはマクロンの保守政権の崩壊にも直面しています。しかし今のところ、少なくともその国には祝うべきものがあるのです。

語注

語句意味
(見出し)
Notre Dame
ノートルダム大聖堂
※パリにあるカトリック教会の大聖堂。観光
名所としても名高い。2019年に大規模火災が
発生し、再建工事が行われていた。
stormy嵐の
organizer主催者
dampen~をくじく、〜を弱める
Archbishop大司教
※カトリック教会の聖職者。
Laurent Ulrich ローラン・ウルリッヒ
※2022年よりパリ大司教。
ritual儀式的な
knock叩く
staff司教杖
president-elect次期大統領
Donald Trumpドナルド・トランプ
※第45代アメリカ大統領。2024年に再選を
果たし、アメリカの次期大統領に復帰する
ことが決まっている。
reelection再選
Popeローマ教皇
※カトリック教会の最高位聖職者。
Francisフランシスコ
※2013年より第266代ローマ教皇。
rejoicing喜び祝うこと
restoration修復、復元
Emmanuel Macronエマニュエル・マクロン
※フランスの第25代大統領。
Volodymyr Zelenskyウォロディミル・ゼレンスキー
※ウクライナの第6代大統領。2022年、
ロシアのウクライナ侵攻に際して
国際的な知名度が高まった。
Catholicカトリック教徒
religion宗教
be capable of~ができる
faith信仰
religious宗教の
artisan職人
reconstruction再建
make good on~を実行する
cap~を締めくくる
debt債務、借金
deficit赤字、不足
discontent不満
conservative保守的な
ENGLISH JOURNAL編集部
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