「三振に打ち取る」って英語でなんて言う?WBCで日本が優勝!英語の野球用語も紹介

海外メディアが報じたニュースから、英語表現を学びましょう!今回は、日本の「侍ジャパン」が14年ぶり3度目の優勝を果たした、WBCに関するニュースを取り上げます。

「侍ジャパン」が14年ぶり3度目の優勝

時事英語専門のオンライン辞書サイト「RNN時事英語辞典」編集長の廣川です。WBCの日本優勝、皆さんご覧になったでしょうか?スーパースターたちが一堂に会し、素晴らしい真剣勝負を繰り広げてくれました。今回はWBCに関するニュースを英語で見ていきます。

Shohei Ohtani emerged from the bullpen and fanned Los Angeles Angels teammate Mike Trout for the final out in a matchup the whole baseball world wanted to see, leading Japan over the defending champion United States 3-2 Tuesday night for its first World Baseball Classic title since 2009.

火曜日(3月21日)の夜、大谷翔平選手がブルペンから現れ、ロサンゼルス・エンゼルスのチームメートであるマイク・トラウト選手を三振に仕留め、野球界全体が見たかった対決で最後のアウトを取り、日本は前回王者のアメリカに3-2で勝利、2009年以来となるワールド・ベースボール・クラシックのタイトルを獲得した。

記事引用元:NBC Sports

野球特有の用語や表現があり、知らないとやや難しく感じるかもしれません。bullpen(ブルペン)は投手の投球練習場のことで、交代で投げる投手がウォーミングアップする場所です。fanはうちわであおぐことなどを意味しますが、野球の文脈だと「三振させた」という意味になります。

keyword

  • bullpen 投球練習場

決勝戦9回の最後、「大谷vsトラウト」の対戦は野球ファンを沸かせました。

That Ohtani came with a slider. Trout saw four consecutive 100-plus mile-and-hour fastballs in his epic ninth-inning showdown against his two-way teammate. The count had run full, Japan led by a single run. Everyone in the building probably thought Ohtani would challenge Trout with another fastball. Instead, he flipped a slider, his third-most utilized pitch in 2022, and Trout swung way early.

その大谷がスライダーを投げてきた。二刀流チームメートとの9回での対決で、トラウトは4球連続時速100マイル超えの速球を受けた。フルカウントとなり、日本は1点差でリード。球場にいる誰もが、大谷はもう1球トラウトに速球を投げると思っただろう。しかし、彼は2022年に3番目に多く使ったスライダーを投げ、トラウトは早めのタイミングで振ってしまった。

記事引用元:ESPN

最後の勝負球は、直球ではなくスライダー。優勝が決定し、大谷選手はグローブと帽子を投げ捨てて喜びました。時速100マイルは時速161キロ。メジャーリーグでは、球速はマイル表示なので、100:161の関係を覚えておくと今後の観戦で役に立つでしょう。また、野球の文脈ではrun(名詞)は「得点」という意味になります。

keywords

  • slider スライダー(変化球の一種)
  • inning (野球の)回
  • two-way 二刀流
  • run (野球の)得点
  • flip ~を投げる

大谷選手は、優勝後のインタビューで次のように語っています。

“I happened to be able to get the MVP,” Ohtani said. ”But this really proves that Japanese baseball can beat any team in the world.”

大谷は「たまたまMVPを取ることができた」と語る。「だけど、このことは日本の野球が世界のどのチームにも勝つことができることを証明した」

記事引用元:MLB

“I believe,” Ohtani said, “this is the best moment in my life.”

「自分の人生で最高の瞬間だったと思う」と大谷は語った。

記事引用元:USA TODAY

happen to doで、「偶然~する」「たまたま~する」という意味になります(彼がMVPを取ったのは偶然ではないように思いますが)。

keyword

  • MVP(most valuable player) 最優秀選手

序盤は不調に苦しんだ村上宗隆選手は、準決勝でサヨナラ二塁打、決勝でも本塁打の活躍。

“The tournament has made me set the bar higher,” said Murakami, who hit 56 home runs for the Yakult Swallows while winning the 2022 “Triple Crown” in Japan’s Central League. “I want to play in the next tournament in three years’ time, batting cleanup in every game.”

2022年、日本のセントラルリーグ三冠王で56本塁打を打ったヤクルトスワローズの村上選手は、「このトーナメントで目標を高く設定させられた。3年後の次のトーナメントでもプレーし、毎試合クリーンナップを打ちたい」と語った。

記事引用元:KYODO NEWS

ここでいうbarは走り高跳びの「バー」のようなイメージで、「目標」と訳すとしっくりきます。cleanupは、走者を一気に本塁へ返す働きを期待される打順3番から5番の打者のことを指します。

keywords

  • Triple Crown 三冠王(本塁打数、打率、打点がリーグ1位)
  • cleanup クリーンナップ(打順3番から5番の打者)

いかがでしたでしょうか。昨年のサッカーW杯に続き、日本中が大いに盛り上がるスポーツイベントとなりました。今から3年後のWBCが楽しみですね。

廣川さんが解説する英語ニュース一覧

EJ
廣川 亘(ひろかわ わたる)

RNN時事英語辞典」編集長。1998年に同サイトを立ち上げる。RNNは「Rapid News Network」の頭文字。最新の英文ニュースを常にウォッチし、多用されるキーワードや現代用語、専門用語を多数収録する。

SERIES連載

2024 11
NEW BOOK
おすすめ新刊
名作に学ぶ人生を切り拓く教訓50
詳しく見る