「対話ソフト」って英語でなんていう?人の問いかけに自然に返事する人工知能が話題に

海外メディアが報じたニュースから英語表現を学びましょう!今回は、「ChatGPT」に関するニュースを取り上げます。

時事英語専門のオンライン辞書サイト「RNN時事英語辞典」編集長の廣川です。昨年末、ChatGPTという対話ソフトが発表され、世界に衝撃を与えました。人間が入力した問いかけに、自然な言葉で返答します。ChatGPT、一体何者なのでしょうか。英語ニュースを題材に見ていきましょう。

You’ve likely heard about ChatGPT, a revolutionary new tool that has made headlines since it was released late last year. The AI-powered chatbot generates responses based on a prompt of user inputs. Users have utilized ChatGPT for everything from help with homework to writing poems. (*1)

昨年遅くに発表されて以来、ニュースの見出しになった革命的な新しいツール、ChatGPTについて皆さんも耳にしたことがあるだろう。AIが動かしているチャットボットは、ユーザーの入力をきっかけに返事をする。ユーザーはこのChatGPTを宿題の助けや詩の作成まで、いろいろなことに活用できる。

対話ソフトのことをchatbotと言います。人間の質問に答えてくれるだけでなく、翻訳やプログラムコードの提案も得意といいます。

  • AI 人工知能 (artificial intelligenceの略)
  • chatbot 対話ソフト

ChatGPTの正体は?一体何者なのでしょうか。

In November, OpenAI released a user-friendly bot, ChatGPT, based on its GPT-3.5 language model which was trained on Azure. Engineers, academics, entrepreneurs, non-techies, and investors were near-universal in their hype and praise as ChatGPT proved scarily intelligent (up to a point). (*2)

11月、OpenAI社は、Azure上で訓練したGPT-3.5言語モデルに基づく、ユーザーが使いやすいボット、ChatGPTをリリースした。エンジニアや学者、起業家、IT専門家でない人、投資家はほぼ皆熱狂状態で称賛しており、ChatGPTは(あるところまでは)恐ろしいほど高い知能を持つことを証明した。

Microsoftのクラウドサービス「Azure」上で、世界中のインターネットサイトなどを大量に学習して作られた言語モデルがChatGPTの中身です。

下線部の「ほぼ皆熱狂状態」の表現は面白いですね。

  • academic 学者
  • entrepreneur 起業家
  • techie IT専門家

開発元のOpenAI社はMicrosoftからの出資を受けており、Microsoftは自社の検索サイトにChatGPTを組み込む計画です。この動きにGoogleも対抗しています。

Prabhakar Raghavan, Google’s vice president for search, asked staffers in an email on Wednesday to help the company make sure its new ChatGPT competitor gets answers right. (*3)

Google検索部門の副社長Prabhakar Raghavan氏は、水曜日(=2月15日)に社員に送ったメールで、ChatGPTの対抗馬(=Bard)が正しい回答を出すことを確実にできるよう力を貸して欲しいと求めた。

Googleは独自のBardと呼ばれるチャットボットを開発中ですが、ChatGPTに比べ回答の精度が劣るようで、開発陣に発破をかけているというニュースが流れています。

help A Bで、「AがBするのに力を貸す」という意味になります。

便利な反面、様々な懸念も。

Is the end of homework near? As new powerful artificial intelligence (AI) tools like ChatGPT take the Internet by storm, teachers concerned with AI-driven cheating are questioning their teaching and assessment methods. (*4)

宿題の終わりは近づいているのか? ChatGPTのような強力な人工知能ツールがインターネット上を席巻し、AIを使った不正行為を懸念する教員たちは、教え方や評価の方法に疑問を抱くようになっている。

アメリカの教育現場では、課題のレポートをAIに書かせるといった行為を防止するため、校内からChatGPTへのアクセスを遮断する学校が出てきています。そして、ChatGPTがフェイクニュースを学習してしまった場合、嘘の情報を拡散するのに加担してしまう心配もあります。

take A by stormは、「Aを占領する、Aを席巻する」という表現です。

いかがでしたでしょうか。私も試しにChatGPTに「おすすめの英語学習法を教えてください」と聞いてみたところ、「英語学習のおすすめの方法についていくつか紹介します」と始まり、5つの学習法を提示し「これらの方法を組み合わせることで、より効果的な英語学習が可能です」と教えてくれました。自然な日本語の回答に驚きを隠せませんでした。

次回もお楽しみに。

[引用元]

(*1) https://www.forbes.com/sites/qai/2023/02/01/what-is-chatgpt-how-ai-is-transforming-multiple-industries/?sh=3d438549728e

(*2) https://www.businessinsider.com/microsoft-openai-investment-the-smartest-1-billion-ever-spent-2023-1

(*3) https://www.cnbc.com/2023/02/15/google-asks-employees-to-rewrite-bards-incorrect-responses-to-queries.html

(*4) https://www.euronews.com/next/2023/01/28/students-are-using-chatgpt-to-do-their-homework-should-schools-ban-ai-tools-or-embrace-the

EJ
廣川 亘(ひろかわ わたる)

「RNN時事英語辞典」編集長。1998年に同サイトを立ち上げる。RNNは「Rapid News Network」の頭文字。最新の英文ニュースを常にウォッチし、多用されるキーワードや現代用語、専門用語を多数収録する。 RNN時事英語辞典: https://rnnnews.jp/

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