TOEICは、時間がギリギリになるように設計されている試験です。そのため、ペース配分を意識して試験に取り組まなければ、せっかく身につけた英語力を十分に発揮できません。
そこで本記事では、TOEICのペース配分について各パートごとに詳しく解説しています。また、問題を早く解くコツや、ペース配分を身につける勉強法も解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
本記事を読めばTOEICのペース配分を理解でき、時間不足の悩みを解消できるでしょう。
時間不足を解決するには、解答速度を意識した学習が重要です。アルクが運営するTOEIC対策アプリ「Santa アルク」では、毎回タイムが計測されるため、どのくらい時間が経過したのか一目でわかります。参考書とタイマーを使った学習よりも効率的にペース配分を身につけられるでしょう。
また、Santa アルクでは、AIによる精度95%のスコア診断や苦手分野の分析、最適な学習ルートの提案などで効率的にスコアアップを狙えます。
学習効率を最大化し、最短での目標達成を目指す方は、Santa アルクの活用を検討してみてください。
目次
TOEICはペース配分が最重要!
TOEICでは、リスニングとリーディングの合計200問を120分で解答する試験であり、ペース配分がスコアアップの鍵を握ります。各問題にかける時間が長すぎると、解答時間が不足し、最後の問題までたどりつけないこともあります。
適切なペース配分を実現するには、試験の各パートにおける問題の傾向を事前に把握し、準備しておくことが大切です。
次の章では、各パート別にペース配分のコツを紹介していきます。
TOEICのパート別ペース配分とコツ【リスニング】
TOEICのリスニング試験は、音声ガイドにしたがって進行するため、受験者がペース配分を意識する必要はありません。
リスニングセクションでは、以下の時間配分で問題に取り組みます。
パート | 問題内容 | 所要時間 |
---|---|---|
パート1 | 写真描写問題 6問 | 約3分 |
パート2 | 応答問題 25問 | 約9分 |
パート3 | 会話問題 39問 | 約17分 |
パート4 | 説明文問題 30問 | 約16分 |
計45分のリスニング問題を解き終えたら、すぐにリーディングセクションに取り掛かりましょう。次に、リーディングセクションのそれぞれのパートにおける時間配分を解説します。
TOEICのパート別ペース配分とコツ【リーディング】
TOEICのリーディングパートは、以下の3つのパートから構成されています。
- パート5
- パート6
- パート7
リーディングセクションではリスニングセクションと異なり、問題を解くためのペース配分を管理する必要があります。
そのため、全100問を75分で効率よく回答するには、各パートでどの程度の時間を使うべきかを事前に計画しておかなければなりません。
各パートごとの問題内容と、1問あたりの時間の目安は以下のとおりです。
パート | 問題内容 | 1問あたりの時間の目安 |
---|---|---|
パート5 | 短文穴埋め問題 30問 | 20秒(計10分) |
パート6 | 長文穴埋め問題 16問 | 30秒(計8分) |
パート7 | 読解問題 54問 | 60秒(計57分) |
パート5とパート6は比較的簡単な穴埋め問題であるため、これらのパートは迅速に処理して、パート7に多くの時間を割けるように意識しましょう。
リーディングセクションでは、パートごとに特有のコツがあります。コツを押さえておくだけでも解答速度はアップするため、以下を参考にしてみてください。
それでは、各パートごとの時間配分について解説します。
パート5
パート5では各問題に約20秒を割り当て、全30問を10分以内で解き終えるペースが理想的です。余裕がある方は1問10〜15秒以内に解答を完了させ、パート7の時間を確保しましょう。
とくにパート5では、コツをつかめば5秒以内に解ける問題があります。たとえば、以下のような品詞問題です。
After choosing Michael as team leader, the manager gave him a ------- overview of the project.
(A) comprehend
(B) comprehending
(C) comprehension
(D) comprehensive
品詞問題を解くコツは、空欄の前後を確認することです。今回は、冠詞aと名詞overview(概要)に挟まれているため、空欄には形容詞である(D)comprehensiveが入ります。
このように、品詞問題は単語の意味がわからなくても、空欄の前後だけ確認して解ける問題があります。
パート5やパート6では、上記のようなコツを押さえておくだけでも解答速度が上がるのです。パート5に特化した時間配分について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
パート6
パート6の理想的な時間配分は10分以内であるため、1問当たり30秒を目安に解答しましょう。
パート6は、長文穴埋め問題です。4つの空欄のある文章が4セット出題され、合計16箇所の空欄を埋める必要があります。パート5よりも文章量が多くなりますが、問題の解き方自体に大きな違いはありません。
そのため、パート5と同様のコツを押さえておくと解答スピードがアップします。パート6で解答スピードをアップさせるコツについては、以下の記事を参考にしてみてください。
パート7
パート7では、全54問を1問あたり約1分で解答するペースが目安です。パート7で出題される問題は長文読解であるため、パート5やパート6よりも時間がかかるうえ、難易度も高くなります。
パート7で解答速度を上げるためには、読解力を身につける他に、設問を最初に確認しておくというテクニックが有効です。どのような設問があるか把握しておくことで、長文を効率よく読めるようになります。
たとえば、パート7では長文に対して、以下のような設問が出題されます。
What is suggested about Mr. Benavidez?(ベナビデス氏については何が示唆されていますか?)
上記の場合「Mr. Benavidez」というキーワードに関わる部分を文中から探せば、回答につながる文章を見つけられる可能性が高いです。このように、設問に関わる部分だけを読んでも解答できる問題では長文をすべて読む必要ないため、時間を短縮できます。
1問1分で解答できるスキルを身につけるために、読解力や解答のコツを身につけましょう。パート7は文章量が多く難易度が高いため、時間配分がもっとも難しいパートです。TOEICパート7の時間配分を重点的に学習したい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
TOEICのペース配分で意識したいポイント
TOEICのペース配分では、以下のポイントを意識しましょう。
- 問題を取捨選択する
- 前日からコンディションを整える
それぞれのポイントについて、解説していきます。
問題を取捨選択する
TOEICの問題を適切なペース配分で解くには「わからない問題は諦める」という決断も必要です。時間が限られるTOEICでは、わからない問題に時間を費やすより、わかる問題を集中して解いた方がスコアアップにつながりやすいためです。
たとえば文章全体を読まなければ解答できない設問では、初見で解決しようとせず、一度スキップして後回しにする方が、スコアアップにつながる可能性があります。とくに、目標スコアが600〜700点の場合、パート7後半の高難易度の問題を解けなくても、目標を達成できる可能性は十分あります。
時間内に全設問の解答が難しいTOEICでは、自分のレベルで解ける問題を確実に正解するような立ち回りを意識してみましょう。
前日からコンディションを整える
TOEICの試験は2時間の長丁場であるため、集中力を持続させるためには前日からコンディションを整える必要があります。
試験の前日は十分な睡眠を取り、栄養バランスの良い食事を心がけ、最高のパフォーマンスを発揮できるように準備しましょう。そして試験当日の余計なストレスを減らすために、試験の流れや持ち物など、当日の準備も前日に行っておくとよいでしょう。
また、リラックスできる趣味や軽い運動を取り入れることも、試験前の緊張を和らげ、良いコンディションを保つのに役立ちます。心身ともに最適な状態で試験に臨むために、前日の準備を怠らないようにしましょう。
【時間切れ回避】TOEICの解答速度をアップさせるための勉強法
TOEICの解答速度をアップさせるためには、以下の勉強法がおすすめです。
- 時間配分を意識して学習する
- 過去問を解く
- 単語力・文法力を身につける
- スキマ時間を活用する
試験での時間切れを回避するために、参考にして学習に取り組んでみてください。
時間配分を意識して学習する
TOEICでの時間切れを避けるには、日頃から時間配分を意識して学習する必要があります。
時間配分を頭で理解していても、いきなり本番で計画通りに試験を進めることは難しいためです。
公式問題集やTOEICに特化した問題集を使い、ストップウォッチで時間を計りながら学習を行いましょう。スマホで時間管理を行えるTOEIC対策アプリを活用することも有効です。
解答速度を意識しながら日々学習を行うとペース配分が身につきやすく、本番でも計画どおり問題を解き進められるでしょう。
過去問を解く
TOEICでは、出題される問題の形式が決まっています。過去問を解いてテスト形式に慣れておくと、本番で焦ることなくテストに取り組めるようになります。
前述したように、TOEICには各パートごとに時間配分を意識する必要がありますが、いきなり本番で試そうとしても困難です。過去問を繰り返し解いて、時間配分の感覚を身につけましょう。
過去問は、TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が出版しています。日々の勉強に単語帳やアプリを使いつつ、定期的に過去問を解いてみて、本番の環境を意識した学習も行ってみましょう。
単語力・文法力を身につける
TOEICでは、単語力や文法力がスコアに直結します。リスニングとリーディングのどちらでも、単語と文法の知識は基礎となるためです。
単語力や文法力を伸ばす方法としては、単語帳やアプリの活用がおすすめです。TOEICは問題形式が決まっていたり、頻出する単語が存在したりするため、単語帳やアプリを選ぶ際はTOEICに特化した教材を選びましょう。
まずは単語力・文法力を鍛えて、英語力の基礎を身につけましょう。
スキマ時間を活用する
忙しい日常生活の中でも、通勤時間や休憩時間、待ち時間などのスキマを見つけて学習すれば、効率的なスコアアップが可能です。スキマ時間でもペース配分を意識した学習を行うことで、学習効率は大きく上がります。
英語活用実態調査2019によれば、800点以上のスコアをもつ人は、その他の点数帯の人と比べてスキマ時間の学習時間が長いと報告されています。
出典:英語活用実態調査2019
スキマ時間の活用は、スマホアプリの活用が効果的です。アルクのスマホアプリ「Santa アルク」では、AIを活用した精度95%のスコア診断や苦手分野の分析、目標達成までの最短ルートの提案などの機能が使用できます。
また、スマホアプリであるため、場所や時間を選ばず学習できる点が強みです。TOEIC公式が発表しているデータのとおり、スキマ時間の活用はスコアに影響します。
さらにSanta アルクでは、時間測定もアプリ内で実行できるため、ストップウォッチ片手にペース配分のトレーニングをする必要がありません。ペース配分を効率よく身につけるためにも、Santa アルクの活用を検討してみてください。
TOEICのペース配分でよくある質問
TOEICのペース配分でよくある質問を2つ用意しました。
- TOEICは1ヶ月でどのくらいスコアが上がりますか?
- 800点以上取るにはどのような時間配分にすればいいですか?
気になる質問があれば、回答を参考にしてみてください。
TOEICは1ヶ月でどのくらいスコアが上がりますか?
1ヶ月で上がるスコアは、現在の英語力や目標スコアによって異なります。
オックスフォード大学大学出版の資料では、現在のスコアから目標スコアまでの学習時間が示されています。
※表内数字の単位は時間(h)
参考:A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success
たとえば、現在550点の人が650点を目指す場合、225時間程度の勉強時間が必要です。試験日まで150日あるとして、225時間の勉強時間を確保する場合、225時間÷150日で1日あたり1時間半の勉強時間が必要です。
自分の目標スコアと現状のスコアから、1ヶ月でどのくらいスコアが上がるのか確認してみてください。
800点以上取るにはどのような時間配分にすればいいですか?
TOEICで800点を取得する場合も、本記事で紹介したペース配分を目安にしましょう。
ただしTOEICで800点以上を取るためには、パート7をすべて解き切る意識をもちましょう。目標スコアによってはパート7の後半を捨てる選択肢が有効になりますが、800点以上が目標であれば捨てられる問題はほぼありません。
そのため、800点以上を取得するためには高い単語力や読解力が必要です。また、前述したTOEICのコツも身につけて、リーディング全100問を時間内に解き終えられるスキルを身につけましょう。
TOEICのペース配分をマスターしてスコアアップにつなげよう!
TOEICでは、パートごとのペース配分を理解しておくと、効率的にスコアアップが狙えます。
そのため、日頃からペース配分を意識したうえで学習に取り組み、本番で使えるように体と頭に覚えさせる必要があります。
TOEICのスコアアップのために、本記事で解説したペース配分を意識しながら、学習を行ってみてください。
TOEICのペース配分を効率的に身につけるためには、アルクが運営する「Santa アルク」の活用がおすすめです。Santa アルクではアプリ内で時間を計測できるため、自分で解答速度を測る必要がありません。そのため、参考書を使った学習よりも効率的にペース配分を身につけられるのです。
またSanta アルクでは、AIによる精度95%のスコア診断や、個人にあった最適な学習ルートの提案、苦手分野の分析が可能です。解答速度を自動で計測してくれるうえ、AIの力を借りて学習効率を最大限に高めてくれます。
「時間が足りない」を解消したいと考えている方は、Santa アルクの活用を検討してみてください。
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