TOEICのリーディング対策におすすめ!精読の効果とやり方を徹底解説

TOEICにはさまざまな対策方法がありますが、リーディング力を伸ばす勉強法に精読があります。「精読ってどんな勉強法なの?」「具体的にどうやって取り組むの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
そこで今回は、精読の効果と詳しいやり方について徹底的に解説していきます。最後に精読にぴったりな参考書もご紹介しているので、これから精読に取り組んでみようか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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精読とは?通読や速読との違い

精読とは、英文を丁寧に正確に読むトレーニング法です。具体的には、単語・文法・文構造を一つひとつ理解しながら読み進めます。最終的には、英文を日本語訳せず、英文のまま理解できることを目指します。

精読と似たトレーニングに通読速読がありますが、これらとの違いは以下の通りです。

| 精読 | 英文を正確に丁寧に理解するトレーニング |
| 通読 | 英文の全体像を短時間でざっくり把握するトレーニング |
| 速読 | 大量の英文を速く読むスキルを磨くトレーニング |

精読は中学レベルの基礎単語・基礎文法の知識がないと取り組みづらいため、最低でもTOEIC400点以上を取得してから取り組むのがおすすめです。精読で英文の読解に慣れたあとに、通読や速読でスピードを極めていくと、英文を正しく速く読めるようになります。

取り組む順番の理由も含めて、精読・通読・速読の違いを詳しく解説していきます。

精読と通読の違い

精読が時間をかけて正確に英文を理解していくトレーニングなのに対し、通読は全体像の把握をする読み方です。正確さを重視するなら精読、速さ重視でざっくり読むなら通読を行います。

ただし、いきなり通読トレーニングを始めてもうまく大意を把握することは難しいです。まずは精読を行うことで英文を理解するスキルを身につけましょう。精読に慣れてから通読することで、英文の全体像を速く把握できるようになります。

精読と速読の違い

精読と速読の違いも読むスピードです。速読は、通読よりもさらに速さを重視した読み方のことです。TOEICは問題量が多く、時間が足りなくなりがちなので、最終的には速読のスキルも必要になります。

TOEICで時間が足りなくなる原因は、速読力がない場合と読解力がない場合があります。英文が理解できないまま速読のトレーニングを積んでも効果は薄いです。まずは、精読で正しく英文を理解するトレーニングを行いましょう。

精読の3つの効果

精読には以下のような効果があります。

  • 正確な単語や文法が身につく
  • 文構造を理解できるようになる
  • 英文を速く読めるようになる

正確な単語や文法が身につく

英文を精読すると、読み解いていく過程で知らない単語や文法に出会います。英文を通して単語の意味を調べるため、単語帳で覚えるときよりも記憶が定着しやすいでしょう。文法においても、主語・述語といった関係を意識して読むため、理解が深まります。

文法の勉強法やおすすめアプリを知りたい人は、以下の記事もあわせて読んでみてくださいね。

文構造を理解できるようになる

精読では、文章中の主語・動詞・目的語・修飾関係などを把握しながら読むため、文構造を正しく把握できるようになります。英語は文構造によって意味が変わることもあるため、正しく理解して本質的な英語力を高めましょう。

「SVOC(主語→動詞→目的語→補語)」などの文型分けを繰り返すことにより、英語を英語の語順で把握できるようになります。

精読を続けていけば英文の構造をとらえやすくなっていくため、初めて見る文章でもスムーズに読めるようになるでしょう。

英文を速く読めるようになる

精読を繰り返し行うことにより、英文の読解スピードが向上します。文構造をとらえる力が鍛えられると、接続詞などから文章の展開を予測することも可能になるからです。

たとえば、「but」から始まる文章であれば、前の文章とは逆説的な意味の文章になることが予測できます。また、精読をすることで英語を「文のかたまり」ごとに理解しやすくなるため、速く読むための土台作りにもなるでしょう。

精読のやり方

精読はただゆっくり読むだけではなく、きちんと英文を理解しながら読み進めることが重要です。

以下のステップに沿った正しい精読のやり方を解説していきます。

  • STEP1:わからない単語と文法をチェックする
  • STEP2:文構造をチェックする
  • STEP3:意味の「かたまり」ごとにわける
  • STEP4:文頭から意味を理解しながら読む

STEP1:わからない単語と文法をチェックする

参考書などで精読する英文を用意したら、まずは読んでいてわからない単語や文法をチェックしましょう。

パッと見たときに意味がわからない単語には印をつけておきます。このとき、すぐに辞書で意味を調べないようにしましょう。前後の文章から分析して意味を予測し、そのあとでスクリプトを見て答え合わせをすると、定着しやすいです。

単語は知っているのに英文を理解できない場合は、文法の知識が足りていない可能性が高いです。解答や誰かに質問するなどして、理解を深めましょう。

とはいえ文法に関しては「解答を見てもよくわからない」「質問する人が身近にいない」という人も多いでしょう。TOEIC特化アプリ「Santaアルク」なら、英語学習に特化したAIチャット「Santa Tutor」を搭載しているため、疑問点をその場で解決できます。英語学習に関する疑問であれば、リアルタイムですぐに答えてくれるので効率のよい学習が可能です。

OpenAI社が提供する最新のGPT-4を搭載しているため、解答の精度が高いところも魅力。これまで利用した人の94%が高評価と解答しており、ユーザーの疑問に対して適切な解答を提示しています。

AIチャット機能については、こちらの記事もチェックしてみてください。

STEP2:文構造をチェックする

次に英文の構造をチェックしていきます。英文はS(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)に分解できます。

たとえば、以下の英文の文構造をチェックしてみましょう。

She makes me happy.(彼女は私を幸せにする)

S V O C

上記の英文の場合、SheがS(主語)、makesがV(動詞)、meがO(目的語)、happyがC(補語)となります。ちなみに、補語だけ少しわかりにくいですが、Oとイコール関係になっている単語が補語です。

このように文構造を振り分けて理解していくと、正しく意味をとれたり、英文をスムーズに理解できるようになりますよ。SVOCの文型がわからない場合は、中学で習う基本5文型を復習してみましょう。

「【音声DL付】Mr. Evineの 中学英文法修了 解きまくり問題集」では、1000問のドリルで5文型を復習できます。関係副詞などほかの中学英文法もまとめて総復習できるので、基礎文法力を身につけたい人もぜひチェックしてみてください。

出典:Amazon.co.jp

STEP3:意味の「かたまり」ごとにわける

英文を意味の「かたまり」でわけて、区切りとしてスラッシュ線を手書きで入れていきます。かたまりでわけることで、英文の理解を深めながら読めるようにするためです。

スラッシュを入れるのは以下のような箇所です。

  • 句読点の前
  • 接続詞の前
  • 前置詞句の前後
  • to不定詞の前
  • that節や疑問詞節の前
  • 関係代名詞と関係副詞の前
  • 主語が長い場合にはその後
  • 長い目的語や補語の前

慣れてくると、自然と頭の中で文を区切りながら読めるようになりますよ。

STEP4:文頭から意味を理解しながら読む

STEP1〜STEP3で分解した英文を、いよいよ文頭から読み進めていきます。このとき大事なのが、頭の中で日本語しながら日本語の順番に直すのではなく、英文の順番のまま理解することです。

TOEICパート7のような長文になるほど、日本語訳しながら読み進めるのは難しく、時間もかかってしまいます。単語や文法を理解し、文構造を振り分け、意味のかたまりごとになっていれば英文を英文の順番のまま読みやすくなりますよ。

以下の記事では、パート7がどんな問題なのかと、パート7の対策法について詳しく解説しています。

精読に取り組む際の注意点

精読は、以下の注意点を押さえて取り組みましょう。

  • 自分のレベルより少し上の教材を選ぶ
  • 最初は時間をかけてゆっくり読む
  • すぐに和訳や解説を使わない
  • 音読も行う

自分のレベルより少し上の教材を選ぶ

精読の教材は、少し難しいと感じるぐらいの参考書を選びましょう。英文が単純だと、簡単すぎて精読にならないからです。

具体には、ざっと目を通したときに「半分くらい理解できない英文」が目安です。自分のレベルより少し上の教材を使って、精読をしてみましょう。

最初は時間をかけてゆっくり読む

最初は英文の意味をじっくり考えながら時間をかけて精読しましょう。冒頭でも述べた通り、精読はスピードより正確さを重視したトレーニングです。

はじめから短時間でやろうとすると、正しく文法を理解できずに精読の効果を発揮しづらくなります。コツをつかんできたら、自然に精読にかかる時間も減ってくるため、最初のうちは焦らずゆっくり読みましょう。

すぐに和訳や解説を使わない

英文の意味がわからなくても、すぐに和訳や解説に頼らないようにしましょう。なぜ読めないのかをきちんと分析することで、自分の弱点がわかるようになるからです。

また、最終的には精読を通して身についた語彙力や文法力を使い、初見の文章でも正確に読めるようになることがゴールです。知らない単語や文章を推測する力をつけるためにも、できるだけ自分で考えながら取り組んでみてください。

音読も行う

精読が終わった後は、音読も行いましょう。音読によって単語の発音や音がわかるようになり、リスニング時の音声が聞き取りやすくなります。

リーディングとリスニングの両方を同時に対策できるので、ぜひ音読もやってみてくださいね。

精読におすすめの参考書3選

精読トレーニングをするうえで、おすすめの参考書は以下の3つです。

  • TOEIC© L&Rテストリーディング精読講義
  • 英文読解入門 基本はここだ!
  • 入門英文解釈の技術70

TOEICを全体的に対策できる参考書をお探しの人は、以下の記事をご覧ください。目標スコア別に16種類の参考書をご紹介しています。

TOEIC© L&Rテストリーディング精読講義

出典:Amazon.co.jp

「TOEIC© L&Rテストリーディング精読講義」は、英文解釈指導のプロである薬袋先生が、リーディングの得点アップの技法を解説している参考書です。

TOEICのリーディング模試1回分が収録されており、精読において押さえるべきポイントが紹介されています。英文精読のやり方をゼロから解説しているため、精読による学習が初めての人におすすめの一冊です。

英文読解入門 基本はここだ!

出典:Amazon.co.jp

「英文読解入 基本はここだ!」は、タイトルの通り長文を読むための基本を学べる参考書です。難易度が設定

されており、取り組んでいくごとに着実に英文読解の基礎知識を習得していけます。

問題掲載ページは150ページほどで薄く、語り口調で書かれてるので英文読解が苦手な人でも読みやすいのが特徴です。読解に必要な文法力があることを前提としているため、最低でも中学レベルの英文法を押さえている人が利用すると有効活用できるでしょう。

入門英文解釈の技術70

出典:Amazon.co.jp

「入門英文解釈の技術70」は、70問ずつ用意された例題と演習を通して、文構造や文法を学習していく参考書です。

音声CDが付属しているため、音読やシャドーイングに取り組むことも可能で、リスニングアップにも役立ちます。ただ、難しい例文が出題されるため、最低でも高校レベルの英文法力があるといいでしょう。

TOEIC対策に精読を取り入れてリーディングを得意にしよう

精読による対策をすると、以下3つの効果が期待できます。

  • 正確な単語や文法が身につく
  • 文構造を理解できるようになる
  • 英文を速く読めるようになる

語彙力や文構造の知識が身につき、読解スピードも上げていくことができます。TOEICの大量の問題もスムーズに解けるようになり、リーディングセクションのスコアアップにつながるでしょう。

精読にある程度慣れたら、通読や速読も取り入れて、英文をより速く読めるように対策するのもおすすめです。

リーディング対策をするなら、アプリで気軽に学習できる「Santaアルク」もご活用ください。AIチャットで質問できる「Santa Tutor」を使えば、精読でつまづいてもリアルタイムで不明点を解消できます。

スマホがあればいつでもどこでも取り組めるので、移動時間やスキマ時間を有効活用しながら、学習したい人はぜひご検討ください。

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