【必見】TOEIC vs IELTS、あなたに合うのはどっち?換算の意味はある?違いを徹底解説!

「IELTSとTOEICって何が違うの?どっちを受けるべき?」「TOEICは受けたことあるけど、IELTSに換算すると何点になるの?」英語を勉強しているあなたならこう思ったことがあるのではないでしょうか。今回は、TOEICとIELTSのテストの基準やスコアの換算方法を解説します。すでにどちらか受験された方もこれから受験される方も本文を読んで、目的によってどちらを受けるか選ぶ参考にしてみてください。

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TOEICとIELTSの違いとは?

国内での使用を目的とするのであればTOEIC、海外への留学を考えているのであればIELTSの受験がおすすめです。その理由を以下の2つのポイントからご紹介します。

  • 試験の目的と活用シーンの違い
  • 試験内容の違い

試験の目的と活用シーンの違い

TOEICは日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する世界共通のテストであり、企業の採用基準や就職活動等で使われることが多い試験です。キャリアアップとして、昇進・昇格や海外出張・海外赴任、希望部署への配属の一定の基準に達しているかどうかの判断材料としているところもあります。そのほか、就職活動やキャリアチェンジ、一部公務員試験や教員採用試験の他、大学の単位認定・入試に使用 できるところもあります。

IELTSは国際通用性が高く、海外留学の英語力証明で求められる他、イギリス、カナダ、オーストラリアなど英語圏の国への海外移住申請に必要なことが多い試験です。

海外の大学・大学院への入学できるレベルかを判断する場合はアカデミック・モジュールというタイプ、学業以外の研修やオーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請をする予定のある方はジェネラル・トレーニング・モジュールを受験することが多いです。

参考:IELTS公式サイト:IELTSとは

試験内容の違い

まず、TOEICには2つのテストがあり、4技能のスキルを測定します。

一般的にTOEICといえば聞く・読む力を測る TOEIC Listening & Reading Test(L&R) のことを指し、もうひとつは話す・書く力を測る TOEIC Speaking & Writing Tests (S&W)です。

TOEIC(L&R)はリスニング約45分間とリーディング75分間のマーク方式のテスト。

TOEIC(S&W)はスピーキング約20分間とライティング約60分間のテストでパソコンとヘッドセットを使用します。

一方、IELTSはアカデミック・モジュールという大学や大学院受験向けの学術的な内容のものと、ジェネラル・トレーニングという移住希望者向けの実生活に近い内容のテストと2種類ありますが、どちらもライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの4つのテストを受験する必要があります。これらの試験の合計所要時間は約2時間45分です。ライティング、リーディング、リスニングはすべて同日に行われますが、スピーキングはこの3つの試験とは別の日に行われます。

TOEICとIELTS、どっちを受けるべき?

TOEICはビジネスで利用したい方向け、IELTSは海外留学希望者向けです。

テストの内容も目的も異なる試験ですので、どちらが自分に必要か一緒に確認していきましょう。

  • ビジネスならTOEIC
  • 海外留学ならIELTS

ビジネスならTOEIC

国内の日系企業・外資系企業へ就職、転職をしたいと考えているならTOEICを受験するのがおすすめです。

多くの企業が採用や昇進に一定スコアの基準を設けているためです。特にグローバル企業では英語力を重視する傾向があります。

一例ではありますが、企業で発表している新卒採用や転職で求められるスコアをご紹介します。

スコア基準企業・採用条件
700点~730点以上資生堂(障害者採用総合職:730点以上)
住友林業(3年目)
トヨタ自動車(プロダクトライン システムアーキテクト・730点以上)
武田薬品(新卒採用)
750点以上ソフトバンク(キャリア採用)
800点以上楽天(入社条件)
三井物産(入社前までに推奨)
900点以上日本ユニセフ協会(海外インターン)

他にも、点数は採用ページで明示していなくても入社後必須であったり、社内研修としてTOEIC受験が設定されていたりと多くの企業がTOEICを重視しています。

また、国家公務員採用総合職試験ではTOEIC(L&R)の場合600点以上で15点、730点以上で25点が加算されます。

自治体職員採用試験は自治体によって加点が異なりますが、加点措置の対象となっています。

このように、多くの企業や公機関でTOEICスコアが評価されているということがよくわかるのではないでしょうか。

ご自身の就職活動などでどれくらいの点数が必要かどうか、企業サイト等でも確認してみてください。

参考:IIBC
ユニセフ
楽天
三井物産
ソフトバンク
武田薬品
資生堂
住友林業

TOEICスコアの就職活動での活用について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

海外留学ならIELTS

外留学を目指す方は、アカデミック・モジュールを受験する必要があります。

学部や大学によって求められるスコアが異なりますが、一般的に大学院進学の場合は大学よりも高いスコアを求められることが多いです。

大学によっては留学時点でスコアが間に合わない場合でも約1年間の進学準備期間であるファウンデーション・コースを設けていることがあり、コース修了後に学部への入学できる可能性があります。

実際には要件としてのスコアより、実際に推奨されているスコアは高いことが多いため、必ず志願先のホームページを参照しましょう。

大学大学で求められるスコア大学院で求められるスコア
イギリスUniversity of Oxford7.07.5
University of Cambridge7.07.0
Imperial College London7.07.0

現在イギリスではすべての大学・大学院がIELTSを採用しています。他の国と比べると、IELTS入学基準に設定されているスコアが高い傾向にあります。

参考:IELTS公式サイト

大学大学で求められるスコア大学院で求められるスコア
アメリカStanford University7.0Contact institution
Massachusetts Institute of Technology7.07.0
Harvard University7.07.0

最近ではアメリカでもIELTSのスコアを認めている大学が増えてきており、現在では3,000以上の大学がIELTSを採用しています。

参考:IELTS公式サイト

大学大学で求められるスコア大学院で求められるスコア
カナダUniversity of Toronto6.57.0
University of British Columbia6.56.5
McGill University6.56.5

カナダの場合、カレッジ(専門学校)と大学(すべて公立)とあります。イギリス・アメリカと比べると低めに設定されています。

参考:IELTS公式サイト

大学大学で求められるスコア大学院で求められるスコア
オーストラリアUniversity of Melbourne7.07.0
Australian National University6.57.0
University of Sydney6.56.5

オーストラリアでも現在ほとんどの大学・大学院がIELTSを採用しています。

参考:IELTS公式サイト

TOEICとIELTSのスコア換算の信憑性は?

TOEICをIELTSスコアに換算する場合にはS&WとL&Rの両方を受ける必要があるため、互換性はあまりありません。あくまで目安とはなりますがCFERに換算するとどのくらいなのか、比較に意味があるのか、以下2つのポイントから説明します。

  • 評価基準の違い
  • 比較する意味ってある?

評価基準の違い

それぞれのテストの評価基準とその違いについて解説します。

TOEIC

TOEIC(S&W)テスト結果は合格・不合格ではなく、各スコアが0点から200点で10点刻みで表示されます。スコアをもとにした評価がScore Range Descriptors(スコアレンジ別評価)として、Speakingでは8段階、Writingでは9段階で表示されます。

さらに、Speakingにおいては、「発音」、「イントネーション」と「アクセント」についてもそれぞれ3段階で評価されます。

Question採点スケール
Question 1から10採点には0~3のスケール
Question 11採点には0~5のスケール

Writingは3つの問題形式があり、解答はすべてETSに送られ、下記のように採点されます。

WritingもSpeakingも各項目のスケールの合計に統計的処理を施し、0点~200点のスコアに変換します。

Question採点スケール
Question 1から5採点には0~3のスケール
Question 6から7採点には0~4のスケール
Question 8採点には0~5のスケール

TOEIC(L&R)はリスニング・リーディング5~495点、トータル10~990点のスコアで5点刻みで表示されます。 このスコアは正答数そのままの点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化処理によって算出された換算点(Scaled Score)です。

TOEIC(L&R)の採点は正解数に基づいて行われますので誤った解答は減点されません。Score Descriptor Tableによって自分のレベルが明確にわかるほか、オンライン上で「あなたへのアドバイス」を知ることで弱点の克服につなげることができます。

TOEICの点数ごとのレベルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

IELTS

IELTSの成績は4つのスキル(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)ごとに、1(最低)から9(最高)まで0.5刻みで示され、各スキルごとの平均値が総合評価のバンドスコアとなります。

Writing test:評価基準は、「課題の達成度」、「一貫性とまとまり」、「語彙力」、「文法知識と正確さ」の4分野です。

Speaking test:日常生活で行っている会話のようなもので、試験官と個室で会話します。スキルは、「流暢さと一貫性」、「語彙力」、「発音」、「文法力」、「正確さ」など、多くの基準に従って採点されます。

Reading / Listening test:40の正誤問題に回答します。正解するごとに1点加算され、合計点でバンドスコアが決まります。

参考:IELTS公式サイト

比較する意味ってある?

TOEICとIELTSは目的も試験形式も異なるため、スコアを比較・換算する意味はないといえるでしょう。

IELTSは4技能を測る試験ですが、TOEICで4技能を測る場合はTOEIC(L&R) とTOEIC(S&W)の両方を受験する必要があります。試験の内容も学習方法も異なりますので、TOEICとIELTSの単純な比較換算はできないといえます。

一般的にCEFRを基準とした際にTOEICで4技能とも最高スコアを取得した場合、C1レベル相当となります。一方、IELTSの場合では最高バンドスコア8.5-9.0を取得するとC2レベルとなるため、満点レベルではTOEICよりIELTSの方が高いレベルの英語力を評価できることが分かります。しかし、これらは目的も評価方法も異なるテストであるため、あくまでも参考程度としてください。

TOEICは就職活動など主にビジネスの場面で重要視されるのに対し、IELTSは海外への留学を前提とした試験であることから、求められるスキルや活用シーンも異なります。

TOEICとIELTSのスコアを比較換算するよりも、それぞれにあった勉強をし、自分にあった試験を受験することで英語力を正しく把握してみてください。

参照:文部科学省

まとめ

就職や転職、部署異動などビジネスを目的とするのであればTOEICの受験を、海外の大学・大学院への留学することを目標とするのであればIELTSを受験されることをおすすめします。
TOEICとIELTSは目的や活用シーンが異なるため、自分に必要な試験を選びやすいと思います。

それぞれの試験の違いを理解し自分に合った学習方法を取り入れることで、より効率的に英語力を伸ばすことができます。
自分が求める英語力・条件から受験を考えて、それぞれの目的に合った勉強をしてみてくださいね。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

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