現役ビジネスマンでTOEIC満点講師の大里秀介さんがお届けする、3カ月でTOEICのスコア600点突破を目指す連載。これまで3カ月前、2カ月前と、それぞれのタイミングですべきことを解説していただきました。今回はいよいよ「受験1カ月前」に突入です!
目次
こんにちは、大里秀介です。
前回は受験2カ月前にすべきことをお話ししました。
さて、皆さん、学習は継続できていますか?受験まで残り1カ月を切りました。少しずつ焦りを感じている方もいらっしゃるかと思いますが、学習を継続していれば、以前よりも「分かる」「解ける」と感じることが多くなってきているはずです。
自信を持ちましょう。
それでは今回は、「1カ月前にやるべきこと」をお話しします。
学習前のルーティンワークでモチベーションを保つ
これまで、2カ月かけてTOEIC対策用の学習書とともに学習してきたと思います。
もし、その本を何度もやっていれば、掲載されている問題をすぐに解ける、もしくは少し時間をかければ解けるレベルにあると思います(もし間違えても、解答・解説を見れば、「そうだったかー!」と、すぐ思い出すはずです)。
そこで、その日の学習を始める前にやっていただきたいのが、その「確実に解ける」問題を解くことです。
これをルーティンワークとし、「解ける!」「できる!」という実感を常に持つことで、モチベーションを維持させるのです。
模試を使ってリハーサルを行い、本番を意識する
2カ月前の学習(前回の記事を参照)で、現在位置の確認として「模試に挑戦してみよう」というアドバイスをしました。
実際に模試に挑戦して、皆さんが感じたことはいろいろあったと思いますが、集約すると「TOEIC風のテストを受けた」というところではないでしょうか。
残り1カ月では、TOEICのテスト形式にさらになじむために、特に次のことを意識して模試に取り組んでみましょう。
2時間全体の進行を理解する
約45分のリスニングセクションであれば、最初に全体のDirections(問題を解くための指示)があり、その後、各パートのDirectionsが始まります。
試験形式に戸惑わないために、自分で全体の進行を説明できるくらいになじむことは重要です。そうしておくことで、本番で「自分は今どこにいるのか」そしてそのときに「何をすべきか」がわかるようになります。
たとえば次のような感じです。
「まず、リスニングセクション全体に関するDirectionsが流れる」
「次にパート1のDirectionsが流れる」
「さらに、No. 1. Look at the pitcure marked No. 1 in your test book. で問題が始まる」
「だから、写真と音声に集中する!」
本番を想定して紙で解く
テストの本番では、紙の問題冊子とマークシートを使います。普段、ダブレットPCをなどで学習をしていると、シャープペンシルを使ってマークを塗る感覚がつかめません。
ですので、 紙の模試とマークシートを使う ことを強くオススメします。時間を計り、本番となるべく近い状況で解くトレーニングをしておけば、当日に慌てることも少なくなるでしょう。
「3回チャレンジ法」で力を磨く
残り1カ月になると、少し焦って「あれもこれも」と本を買い込んでしまいがちです。
ただ、これまで2カ月で行ってきた学習で、基礎力は少しづつ付いてきています。あとは良質な問題に繰り返し取り組み、実戦に対応できる力を磨いていきましょう。
このためには、3回チャレンジ法で模試に取り組むことがオススメです。
3回チャレンジ法とは?
ヒロ前田さんが提唱する、1つの模試を念入りに解いて深く学習するプログラムです。
- 1回目は制限時間通りに模試を解く
このときは答え合わせだけする(解説は読まない)。- 2回目は制限時間なしで模試を解く
このとき、音声は何度聞き返してもいい。ただし辞書は使わない。ここでも答え合わせだけをする。- 1回目と2回目の差を比較し、以下を目安として念頭に置く
*1回目の方が正答数が多い場合:今の実力では模試を何度受けても同じ。復習で英語力を磨く。
*2回目の方が正答数が多い場合:処理能力が時間に追いついていないので、処理能力を高める。- 模試をじっくり復習する
数日から2週間くらいかける。解説・訳・語彙・文法・音声のチェックなど、納得が行くまで何度も触れること。- 3回目は制限時間通りにもう一度模試を解く
今回は200問全問正解を目指す。1問でも間違えたらやり直す。
この3回チャレンジ法で学習をすると、問題をただ闇雲に「広く浅く」解くのではなく、「問題を絞って(狭く)、何度もなぜ?なぜ?と突き詰め(深く)、そして何度もやる(濃く)」が可能になります。つまり、テスト形式により深くなじむことができるのです。
3回チャレンジ法に特におすすめなのは公式問題集です。その大きな理由は、リスニングのナレーターが本番とほぼ同じだからです。本番の音声に慣れることができます。
何度もしっかり聞いておけば、本番でも同じ声が聞こえてくるので、かなり聞きやすくなるはずです。
大切なのは、単に音を「耳に入れる」ことではなく、 文字がなくても音だけで内容を理解できる状態を目指す 気持ちで取り組むことです。もちろん、理解を深めるためにときどき音声スクリプトを見る機会をはさんでも構いません。
黄色とピンク色の表紙の2冊は私の本です。手前味噌になりますが、問題を1、2回とき終えた際にどんな復習をするかに関するガイドの特典が付いています(ウェブからPDFがダウンロードできます)。
あとは逆算思考でスケジューリング
残り1カ月を切ったら、「あと〇日!」というように本番に向けてカウントダウンをしていきましょう。
さらに、「残り3週間では〇〇する」「残り2週間の期間は△△する」のように、おおまかに予定を決めて、進み具合に応じで柔軟に対応できるようにしておきます。
今までやった学習法では、次のようなものがありました。
- 語彙習得
- 基本の本を1冊極める
- 模試を通じてリハーサル
この3点に集中して、やり切ってください。
まとめ
いかがでしたか?
残り1カ月というと、実はあまり期間がないんです。
ただ、今までやってきたことに加え、今回紹介した学習法を取り入れると、 本番での解答力が高まります 。
自分を信じて、がんばってください!
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