現役ビジネスマンにしてTOEIC満点講師の大里秀介さんがお届けする、3カ月でTOEICのスコア600点突破を目指す連載。3カ月前、2カ月前、1カ月前…と、どのタイミングでどんなことをしたらよいのでしょう。今回は「2カ月前」にすべきことを教えていただきます。
目次
こんにちは、大里秀介です。前回は受験3カ月前にすべきことをお話ししました。
さて、皆さん、学習は継続できていますか?
正直、今まで英語学習が継続できていなかった方には苦痛だったかもしれません。ひょっとしたら2、3日スキップしてしまった、という方もいらっしゃるかもしれません。
ただ続けていれば必ず効果は出てきますから、あきらめず、くじけずに頑張りましょう。
それでは今回は、「2カ月前にやるべきこと」をお話ししていきます。
これまでの学習の積み上げを可視化する
さて、皆さんは1日にどれくらい学習をしてきましたか?
1日30分、1時間と時間を決めてしっかりやってきた方もいれば、土日に少し多めに学習した方、この曜日は会議や習い事があるから少な目にするなどメリハリをつけた方もいらっしゃると思います。
そんな学習の積み重ねを「可視化」してみましょう。そうすることで、学習へのモチベーションを維持することができます。
毎日の学習をグラフ化する
毎日行ってきた学習時間をグラフにしてみましょう。
エクセルで自作してもいいですし、学習時間を管理できるアプリを使っても構いません。日単位、累計などで、学習時間を「見える化」してみてください。
そうすることで、「これだけ学習したんだ!」という高揚感を味わうことができます。
学習時間が管理できるアプリ例
自分の価値において金額換算してみる
例えば年収360万円の人は、月にすると月収30万円。1日約1万円ですね。そうすると1時間あたり416円の金額を、寝ても起きても稼いでいることになります。
これを学習時間に投資したと考えてみましょう。 1日1時間学習すると、1カ月で約30時間、つまり、12,500円ほどの投資を行ったことになります。そしてさらに3カ月間学習を継続したら、自分に37,500円を投資したことになります。
これを続けていくと1年で150,000円。1日1時間以上学習すればこの投資額は上がっていきます。
実際には存在しないお金ですが、それくらいの投資をしたと思えば、 積み上げた時間も決してムダではないと思える はずです。それだけ時間を捧げたなら、自然と「少しはできるようになったかな」と前向きに考えられるかもしれません。
ちなみに私は学習時間の累計が100時間を過ぎたときに、「もう後戻りできないな」と思い、相当モチベーションを上げて学習していました。
現在位置の確認:模試に挑戦してみよう
前回、こんなことを言いました。まずは、
- 「英単語・英文法」に取り組む。
- 余裕が出てきたら、パート1、2、6、7に取り組む。
基本はこの繰り返しですが、残り2カ月となった時点で、本番と同じ2時間の制限時間で模試を1セット解いてみましょう。
この目的は、次の3点を知ることです。
- どこで集中力が切れるかを把握する。
- 「ここはできそう」「ここはダメ」という箇所を直感で感じる。
- 現段階での正答数を把握する。
「今の段階でいい点なんて取れるわけない!」と思った方、その通りです。
最初の1カ月では、基礎的な学習しかしていませんし、ここではそれほどの成果を求めていません。
この段階で主眼とするのは、模試を通して「実際の試験形式に触れる」「現在の立ち位置を知る」ことです。とにかく「2時間で1セットの模試が解ける」時間と場所を用意しておいてください。
おすすめの模試
やはり、上記の公式問題集のような、本番のクオリティーに近い模試を解くとよいでしょう。
また、掲載されている換算表を使えば、正答数をもとにおおよそのスコアを出すことができます。目標スコアに届くには、 リスニングであと〇問、リーディングであと〇問くらい正解したらよさそうだ、という感覚 を持っておいてください。
1冊の本に繰り返し取り組み、TOEICの問題に慣れる
模試で現状の把握をしたら、再び元の教材に戻ります。そして、その本を完璧に仕上げていきましょう。
下の2冊は、前回の記事で「おすすめ本」として取り上げたものです。
例えば次のようなことに取り組みます。
単語は、文法(Part 5)は継続して覚えていく
基礎的な単語や文法は絶対ムダになりません。
Part 1、2、6、7に繰り返し取り組む
「3カ月前にやるべきこと」の記事で触れましたが、2カ月前の段階で、すでに1、2、6、7には取り掛かっていると思います。まずはその部分を優先して終わらせ、繰り返して問題を解いてみましょう。
同じ問題を解く退屈さを感じるようになったら、 誰かに解法を説明するような気持ちで 解いてみてください。そうすることで、同様の問題を自力で解答するための回路が脳内に備わるでしょう。
加えてパート3、4にも挑戦してみる
まとまった分量の会話やトークの問題に関しては、ややもするとマシンガンのように音声が終了して、何も聴き取れなかった、という経験をする場合があると思います。
私もそうでした。
しかし、1冊の本にある同じ題材に何度も触れることで、少しずつ「どんな場面か(レストラン、空港、会議の席など)がわかるようになり、また、「〇時に移動する」といった細かい情報も耳に入ってくるようになると思います。
「1冊やり切る!」をキーワードに取り組む
そして何より、まずは「1冊やり切る!」をキーワードにやってみましょう。
今まで1冊の問題集を「やり切った!」という経験はありますか?いろいろな問題集を買ったものの、1冊をやり切った経験をお持ちの方はそれほど多くないのでは?
一度全部やってみると、大体どこに何が書いてあるかが何となく把握できるようになり、継続して学習することで、 書かれていること(=頻出問題や表現、テストポイント)をさらに定着 させることができます。
まとめ
残り2カ月は「TOEICの問題に慣れていく!」「1冊やり切る!」
これらをキーワードに引き続きがんばっていきましょう。
それでは次回は「1カ月前に何をするか」をお届けします。お楽しみに!
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