TOEIC指導の専門家・ヒロ前田さんが、学習者の悩みに答える連載「TOEIC学習お悩み相談室」。今回は、「会社からTOEIC500点を取るように言われたものの、やる気が出ない」という相談を取り上げます。やる気が出ないとき、何から始めればよいのでしょうか。
目次
今回の相談
会社からTOEIC500点を取るよう言われましたが、やる気が出ません。どうすればやる気が出ますか。
――会社員(40代・男性)
まず確認したいこと
やる気がないことを認めましょう
まずは、「今はTOEICの勉強にあまり気持ちが向いていない」という状態を、そのまま認めてしまいましょう。
「やる気」は、自分の心の内側にあるものです。誰かに言われたからといって、急に湧いてくるものではありません。
会社からTOEIC500点を求められていると分かっていても、なかなかやる気が出ない。そういう状況は、珍しいことではないでしょう。
英語の勉強が好きではない人にとって、「TOEICのために勉強しよう」と思うのは簡単ではありません。ですから、まずは「やる気を出さなければ」と考えすぎないことが大切です。
あなたには、今のところ英語学習やTOEICの勉強に対するやる気があまりない。まずは、それを認めるところから始めましょう。
目的は「やる気を出すこと」ではありません
会社からTOEIC500点を求められているのであれば、まず考えるべきことは「どうすればやる気が出るか」ではなく、TOEIC500点を取るために何をするかです。
やる気があろうとなかろうと、500点を取るための行動を起こす必要があります。
小さいことから始めれば習慣化するかもしれません。それにより、小さい成果が出るかもしれません。
メラメラ燃える情熱や根性がなくても実行できるシンプルなことで結構です。
たとえば、英語を10分聞くだけでもいい。単語を3つ覚えるだけでもいい。とにかく何かやってみましょう。それからスタートすれば、何かが変わるかもしれません。
「やる気」のことを考える必要は全くありません。
毎日歯を磨くのに「やる気」は不要ですよね。それと同じことです。
Just do it.
TOEIC500点に向けた考え方
大切なのは、やる気を出すことではありません
「やる気」は、つかみどころのないフワフワしたものですし、誰にでも効果がある「やる気アップ法」は存在しません。
もし、そのような方法が存在するならば、「やる気が出ない」という悩みを持つ人はいないはずです。
ですから、「やる気の出し方」を考えるのはいったんやめましょう。
あなたにとって大切なのは、やる気を出すことではありません。TOEICで500点を取得することです。この1点に絞って構いません。
現在のスコアを知りましょう
あなたは、TOEICを受けたことがありますか。もし、受験経験がないならば、可能な限り早く受験してください。受験しなければ、現在の実力と500点というスコアの間にある差がどれくらいなのか不明です。
受験して結果を見ればゴールまでの距離が明らかになりますし、強化するべき弱点が見つかる可能性もあります。
納期を設定しましょう
仮に現在のスコアが400点だとしましょう。ゴールまで100点あります。これを埋めることが、今のあなたに求められている「業務」だと考えてみます。
次に「納期」、つまり期限を決めます。会社が期限を設定しているなら、それが最終的な期限になります。ただし、その3カ月前にも、もう一つ期限を作っておくとよいでしょう。
つまり、「ダブル納期」を設定するのです。たとえば「6月末が1回目の納期、9月末が2回目の納期」のように考えます。
こうすれば、まずは6月末を目指して500点を取ろうとする意識が生まれます。そこで達成できれば理想的ですし、達成できなかったとしても、最終期限までに軌道修正をする余裕が残ります。
宣言しましょう
次のステップとして、納期とゴールを誰かに伝えることも有効です。
たとえば、6月末までに500点を取ると宣言します。本当の期限が9月末でも、あえて6月末を目標として伝えるのです。
ここでのポイントは、あなたにとって大切な人に宣言することです。言い換えると、「約束を守れない自分を見せたくない」と思える相手です。家族や上司など、身近な人の中にも、そうした相手はいるのではないでしょうか。
学習を始めるための工夫
英語ではなく、趣味について考えましょう
やる気が低い状態では、好きでもない英語学習に時間を割くのは難しいでしょう。
そこで、まずは英語ではなく趣味について考えてみます。これまでの人生の中で、長い間、興味を持って関わっていることはありませんか。
スポーツでも料理でも音楽でも構いません。あなたが好きなことであれば何でも結構です。見つけたら、気になるトピックをインターネットで検索してみます。
例えば、イチロー選手の動向や、好きなバンドのライブ情報でもいいでしょう。YouTubeを使って検索すれば、楽しい動画が見つかるかもしれません。
そして、ついでに英語でも調べてみるのです。あなたが好きなトピックであれば、TOEICの教材を読むよりスムーズに、英語が脳内に入ってくるのではないでしょうか。
このように、普段は触れない英語を無理に「勉強」するより、もともと好きなことに触れつつ、そこに英語を入れてみる。そうすることで、だんだん英語を目にすることが楽になっていくでしょう。
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