英語で話すとき、「最初のひと言」が出てこなくて止まってしまう……。そんな悩みを解消するのが「しゃべり出しパターン」。スピーキングの“魔法の型”とも言えるこのこの「しゃべり出しパターン」の中から、ネイティブもよく使う「I have + 名詞」と「Can I + 動詞の原形 ?」の2つを特別に紹介します。前回に続き、『英会話は3週間だけ続けなさい』(共著:名郷根 修、リノ)著者で英会話講師のリノさんに教えていただきます。
目次
しゃべり出しパターン①「I have + 名詞」を使ってみよう!
前回は、英会話がぐんとラクになる魔法の型「しゃべり出しパターン」について、その効果や学び方を詳しくお話ししました。
第2回目となる今回は、2つのしゃべり出しパターンをご紹介します。
まずは1つ目となる、「I have + 名詞」について見ていきましょう。「私は<名詞>を持っている」という意味ですが、意外といろんな使い道がありますよ。
例えば、以下の文章を英語に訳してみてください。
① アイデアがあります。
② 風邪を引いています。
③ 私は予約をしています。
いずれも、すべて have を使って言うことができるんです。とても便利ですよね。英語のネイティブスピーカーたちは、日常的に have をたくさん使います。
では、答えを見てみましょう。それぞれ、次のように訳すことができます。
① I have an idea.
② I have a cold.
③ I have a reservation.
とてもシンプルに言い換えることができましたね。「I have + 名詞」は、自分の持っている情報や時間など、いろいろなものに使える汎用性が高いフレーズです。
では、これを踏まえて次の3つの文章も、「I have + 名詞」を使って言い換えてみましょう!
④ 良いニュースがあるよ。
⑤ お腹が痛いです。
⑥ 時間がたくさんあります。
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うまく英語にできましたか?
もし間違えちゃっても大丈夫。まずは、「I have + 名詞」というしゃべり出しパターンを使い回す練習をすることが大事です。それに、最初のフレーズとなる「I have + 名詞」部分さえ出すことができれば、後ろを少し間違えてもネイティブの人は意味を汲み取ってくれます。
解答例として、次のように英語にすることができます。
④ I have good news.
⑤ I have a stomachache.
⑥ I have plenty of time.
少し難易度が上がりましたね。
stomachache とは腹痛のことです。acheが痛みのことなので、toothache(歯の痛み)、backache(背中の痛み)などいろんな部位と組み合わせて使えます。これも合わせて覚えておきましょう。
ここで、例えば ⑥ を間違えて I have many time. などと言ったとしても大丈夫。まずは間違いを恐れず、口に出す練習をすることが大事なんです。
しゃべり出しパターン②「Can I + 動詞の原形 ?」を使ってみよう!
続いて2つ目のしゃべり出しパターン、「Can I + 動詞の原形 ?」について見ていきます。これも、間違いを恐れずにアウトプットの練習をしてみましょう。
「Can I + 動詞の原形 ?」は「<動詞>してもいい?」という意味で、相手に許可を求めるときに使います。
前回の記事で、「Can you + 動詞の原形?(<動詞>してくれる?)」という文章を学びましたよね。今回はその主語が変わったバージョンです。
- 「Can you + 動詞の原形 ?」:(あなたが)<動詞>してくれる?
- 「Can I + 動詞の原形 ?」:(私が)<動詞>してもいい?」
このように主語が変わるので、混同しないように注意しましょう!
それでは、以下の文章を英語に訳してみましょう。
① これを試着してもいい?
② これを食べてもいい?
③ トイレを使ってもいい?
アウトプットできましたか?それぞれ回答を見ていきましょう。
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① Can I try this on?
② Can I eat this?
③ Can I use the bathroom?
このように、「Can I + 動詞の原形 ?」というフレーズを使って、多くの文章を作ることができます。
そして、今回のフレーズは発音がとても大事です。「キャンアイ」ではなく、「キャナイ」と読みましょう。Can の n と I の音がつながるため、こうした発音になるんですね。
このように、ネイティブは音をつなげて発音します。それを意識しながら、「キャナイ」と口に出して練習するようにしてくださいね。
『英会話は3週間だけ続けなさい』の効果的な使い方
今回は、スピーキングに必要なしゃべり出しパターン「I have + 名詞」と「Can I + 動詞の原形 ?」の2つについて見てきました。この2つを含めた「しゃべり出しパターン」については、私の著書『英会話は3週間だけ続けなさい』でも詳しく取り上げています。
ここで本書の学習ページについて、使い方を紹介しようと思います。
① 声に出す
② 自分でも文章を作る
まず、フレーズを勉強するときは声に出すことが必須です。水泳でも、泳ぐ練習をしないといつまで経っても泳げるようにはならないですよね。それと同じで、英語も話す練習をしなければネイティブ相手にいきなり英語が出てくることはありません。
1人で何回も声に出す練習を必ずしましょう。その際、「キャンアイ」ではなく「キャナイ」のように音をつなげることが重要です。『英会話は3週間だけ続けなさい』には、ネイティブがはっきり発音した音声とナチュラルに発音した音声が収録されていますので、参考にしてまねてみてください。
声に出す練習ができたら、自分でも文章を作ってみましょう。今回見てきた「I have + 名詞」や「Can I + 動詞の原形 ?」などのフレーズを使って、アウトプットしてみてくださいね。
英語は使えば使うほど覚えるようになります。間違えたとしても大丈夫。朝起きた後、寝る前など時間を決めて文章を作るようにすれば、習慣化されるでしょう。
『英会話は3週間だけ続けなさい』では、3週間で英語を話す習慣を身につけることができます。こちらも活用し、ぜひアウトプットの習慣を続けていってくださいね。
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著:名郷根 修 (著), リノ (著) / アルク刊
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