
英会話では、どんなに流暢に話しても「相づち」がぎこちないと会話全体が不自然に聞こえてしまいます。逆に、相づちが適切に打てれば、会話がスムーズに流れ、相手に「話を楽しんでいる」印象を与えられます。本記事では、定番の相づちからカジュアルなスラング表現まで、今すぐ使えるフレーズをまとめました。これだけ覚えれば、英会話で満足感のあるやり取りができるようになります。
英会話がはずむ「相づち」の力
映画監督として日本を代表し、俳優やエッセイストとしても活躍した伊丹十三氏は、著書『ヨーロッパ退屈日記』の中で、次のようなエピソードを紹介しています。
BBCのテレビに即興劇の番組があって、俳優が即興のセリフを やりとりしてゆくうちに意外なドラマができあがるのであるが、ドラマがゆっくり進行している間はともかく、とんでもない方向に急速に発展し始めると、ついには俳優の頭の廻転が追いつかなくなり、 相手のいうことを単に繰り返すだけになってしまう。たとえば、こんなぐあいなのだ。
「きみは一体イギリスの人口問題をどう思っているんだ」
「ぼくが、イギリスの人口問題をどう思ってるかって?」
「そうさ、イギリスの人口の半分は犬と猫なんだぞ」
「まさか! イギリスの人口の半分が犬と猫だなんて」
「本当だとも。統計局へ行って調べて見給え」
「統計局へ行って調べる?」
出典:『ヨーロッパ退屈日記』(伊丹十三 著、新潮文庫)
伊丹氏は、これを「どうでもいい会話」に応用できると考えました。相手の言うことを繰り返したり、適切な相づちを打ったりするだけで、どんなつまらない話でも興味津々で耳を傾けているように見え、会話が満足に進行するのだそうです。
相づち表現の整理
ということでこの記事では、著書で伊丹氏が紹介しているもの(昭和40年発行のため古風な表現はアレンジ)から現代的なスラングまで、相づち表現を各種取りそろえて紹介します。
これらをマスターして使い分ければ、英語の会話がよりスムーズになり、会話を楽しんだ手応えを十分に味わえるはずです。
定番表現
Really?
「本当に?」(驚きや確認の相づち)
Not really.
「そうでもないよ」(質問に対する軽い否定)
Exactly.
「まさにその通り」
Of course.
「もちろん」
Sure.
「もちろん」「いいよ」
Right.
「そうそう」(軽い同意の定番)
Absolutely.
「その通り!」
That’s true.
「確かにね」
Makes sense.
「なるほど」(相手の説明に納得するときの相づち)
That must be true. / You must be right.
「そうに違いない」「きっとそうだよ」
I can’t believe it!
「信じられない!」
No way!
「まさか!」
Isn’t it? / Did you? / Have you?
「〜でしょ?」「〜したの?」「〜したことある?」(相手の言葉を繰り返す形で相づちにできる)
カジュアル(スラング)表現
Yeah, right.
「はいはい、そうだろうね」(皮肉っぽい相づち)
Totally.
「マジでそう!」(強い同意)
For real?
「マジで?」(驚きや確認)
No way!
「うそでしょ!」(驚きや否定。定番ともスラングともいえる)
I know, right?
「だよね〜!」(共感のカジュアル表現)
Seriously?
「本当に?」(驚きや疑い)
Whatever.
「どうでもいい」(投げやりな相づち。砕けた口頭会話で)
相づちで英会話をもっと弾ませよう!
相づちは「ただの合いの手」ではなく、会話をスムーズに、心地よく進めるための潤滑油です。
- 定番表現で安心感を出す
- スラング表現で距離を縮める
この2種類を覚えておけば、英会話に満足感が生まれ、相手とのコミュニケーションがぐっと楽しくなります。今日からぜひ試してみてください。
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