【英語ニュースを聞く No-53】インドとパキスタン、カシミールを巡り軍事衝突

注目を集めた前月の海外ニュースを紹介する、英語音声付きの連載。今回は、インドとパキスタンの間で再燃したカシミールを巡る軍事衝突について取り上げます。

カシミール紛争の再燃

2025年4月22日にインド領カシミールのパハルガムで発生した観光客襲撃事件に対し、5月7日、インドは空爆を行いました。この衝突により、多数の民間人が犠牲となっています。

India and Pakistan Clash Over Kashmir After Deadly Attack

Anchor: Tensions between India and Pakistan have surged following a deadly attack on April 22, in the Indian-administered region of Kashmir, which left 26 tourists dead. India and Pakistan maintain divided control of Kashmir, a territory they have both claimed and fought two wars over since 1947.

India has condemned the act as Pakistani-government-supported terrorism, but Pakistan has denied any involvement. The attack, which occurred in the scenic town of Pahalgam, has drawn widespread condemnation in India and raised concerns about a potential escalation of regional tensions.

India says it launched Operation Sindoor in response on May 7, conducting a series of airstrikes on nine strategic targets in Pakistan and Pakistan-administered Kashmir. Indian officials claim the targets were used by terrorist groups linked to the attack. The strikes reportedly killed at least 31 people and injured dozens more.

Pakistan condemned the strikes as an “act of war,” and claimed to have downed five Indian fighter jets. Cross-border shelling was reported along the Line of Control, causing additional civilian casualties on both sides.

The international community has urged restraint and renewed diplomatic dialogue to prevent further escalation in the volatile region.

死者多数の襲撃を機に、インドとパキスタンがカシミールで衝突

キャスター:インドとパキスタンの間で緊張が高まっています。これは、インド支配地域のカシミールで多数の犠牲者を出した4月22日の襲撃事件を受けたものです。この攻撃により、26人の観光客が死亡しました。インドとパキスタンは1947年からカシミールを分割支配していますが、双方がこの地域の領有権を主張し、2度の戦いを繰り広げてきました。

インドは今回の事件を、パキスタン政府の支援を受けたテロ行為として強く非難していますが、パキスタン側は関与を否定しています。事件は、風光明媚な町パハルガムで発生し、インド国内では広く非難の声が上がるとともに、地域の緊張がさらに高まることへの懸念が広がっています。

インドはこの襲撃への対抗措置として5月7日「シンドール作戦」を開始し、パキスタンおよびパキスタン支配下のカシミールにある9つの戦略拠点に対し、一連の空爆を行ったと発表しています。インド当局によると、これらの施設は襲撃事件と関係するテロ組織に利用されていたとされています。この空爆により、少なくとも31人が死亡し、数十人が負傷したと報じられています。

パキスタンは空爆を「戦争行為」として非難し、インドの戦闘機5機を撃墜したと述べました。また、両国を隔てる「管理ライン」付近では越境砲撃が報じられており、双方の民間人にさらなる犠牲者が出ました。

国際社会は、その不安定な地域における更なる情勢悪化を防ぐため、双方に対し自制と外交的対話の再開を強く呼びかけています。

語注

語句意味
Kashmirカシミール地方
(インドとパキスタン、中国が領有権を争う地域)
deadly致命的な、命に関わる
divided分割された
territory領土、地域
condemn~を非難する
scenic景色の良い
condemnation非難
concern懸念
escalation激化、拡大
airstrike空爆
cross-border国境を越えた
shelling砲撃
Line of Control管理ライン
(ここでは「インドとパキスタンとの
 支配地域を分ける軍事境界線」のこと)
casualty死傷者
restraint自制
diplomatic外交の
dialogue対話
volatile不安定な、緊張をはらんだ
ENGLISH JOURNAL編集部
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