「揚げ足を取る」という日本語の慣用句は、他人の発言や行動の小さな過ちや誤りを見つけ出して、からかったり非難したりすることを指します。この表現を英語でどう伝えればよいのでしょうか。いくつかの表現とその例文を紹介します。
目次
「揚げ足を取る」は英語で?
「揚げ足を取る」とは、他人の言動に対して、細かな誤りや非難の材料を探し出し、非難する行為を指します。この言葉を直訳すると、pick up one's feetとなりますが、この表現は「揚げ足を取る」の実際の意味を伝えるのに適さないことがあります。英語では、nitpickやfind fault with ~などのフレーズが、「揚げ足を取る」と同様の意味を持っています。
nitpick
nitpickは、細かいことにうるさく言う、あら探しをする、いちいちけちをつける、重箱の隅をつつくなど、何かに対して小さな誤りや問題を探し出し、非難する行為を指します。語源的には「nit(シラミ)」を「pick(拾う)」というところから来ています。
He always nitpicks about my poor grammar when we have a conversation.
私たちが話すとき、彼はいつも私が苦手とする文法について揚げ足を取る。
find fault with ~
find fault with ~は、「find(見つける)」に「fault(欠点、誤り)」なので、「誤りを見つける」、つまり「〜のあら探しをする」という意味になります。
She tends to find fault with everything I make.
彼女は私のすること全てにあら探しをする傾向がある。
「揚げ足を取る」に近いその他の英語表現
「揚げ足を取る」に近い意味を持つ英語表現は他にもあります。
be hypercritical
hypercriticalは、細かな問題について過度に批判的になることを指します。
He can be so hypercritical about other people’s work.
彼は他人の仕事を酷評することがある。
overly criticalを使っても同じ意味になります。
She is overly critical of others and rarely offers praise.
彼女は他人に対して過度に批判的であり、ほとんど褒め言葉を言わない。
split hairs
split hairsは、直訳では「髪をかきむしる」ですが、「細かいことをくどくど言う」「つまらないことにこだわる」といった意味もあります。
Instead of discussing the main issue, he always likes to split hairs and focus on problems with minor details.
彼は主要な問題を議論せず、いつも些細な詳細にこだわり、それに焦点を当てます。
fault-finding
fault-findingは、欠点を探し出して非難する行為を指します。 先に紹介したfind fault with ~と似ていますが、こちらは名詞として使用できます。
His constant fault-finding makes him difficult to work with.
彼は絶え間なくあら探しをするので、一緒に仕事がしづらい。
まとめ
この記事で紹介したように、「揚げ足を取る」を英語で表現する方法はたくさんあります。こういう表現を覚えておくと、いざというときの英語の表現の幅が広がりますね。英語の練習では、人に揚げ足を取られることを恐れずに、どんどん積極的に発信していってくださいね。
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