「しまった!」は英語でなんて言う?

何か失敗をしてしまったときに思わず口から出る「しまった!」――これと同じ状況のとき、英語ではなんと言うのでしょうか。バリエーションを紹介します。

「しまった!」はどんな意味?

「しまった」は「しまう(仕舞う・終う)」の連用形に、完了形の「た」が付いた表現。失敗したときなどに思わず声に出す感動詞として使われています。漢字から連想できますが、「終わった!」なんて言うときも同様の意味になりますね。

いずれにしても、思っていたのと違う残念な結果になったときに言う表現です。

「しまった!」を英語で言うと?

同じニュアンスを伝える英語はさまざまです。よく使われるものを列挙しておきます。「ちきしょう!」「ああ!」など、何か残念なことが起きた瞬間に思わず言ってしまう言葉です。また、「おやまあ!」のように驚きを表す場合に言うものもあります。

Oh, no!

何かがうまくいかない場合や予定外のトラブルが起こったときに、心の中で叫ぶような感じで使います。

Oh, no! I left my wallet at home.
しまった!家に財布を忘れてきた。

Darn it!

軽い失望やいらだちを表現するフレーズです。darnはdamn(くそったれ)の代替表現で、小さなトラブルやミスへの失望を表現する際に使われます。「ダーン・イット!」と言います。

Darn it! I spilled coffee on my shirt.
しまった!シャツにコーヒーをこぼした。

Oops!(ウップス!)

小さいミスや失敗などに使われるフレーズで、軽いトーンで使います。

Oops! I sent the email to the wrong person.
しまった!別の人にメールを送っちゃった。

「しまった!」を伝えるその他の表現

「しまった!」と同様のニュアンスを伝える英語は、他にもまだまだあります。「しまった!」以外にも「おやまあ!」など驚きを伝えるときに言う表現もあります。

Shoot!
Oh dear!
My goodness!
Bummer!
Aw, man!
Gosh!
Dang!
Curses!
Rats!
Jeez!
Heck!

驚きや失望、喜びを表す変わった表現

日常会話で耳にすることはほとんどないと思いますが、次のような変わった表現も見つかったので、この機会に紹介します。

Fiddlesticks!

バイオリンの弓」を意味する言葉で、元々はイギリスの地方で使われていましたが、後にアメリカでも広く知られるようになりました。軽い叫び声として使用されるそうです。

Fiddlesticks! I forgot to bring my lunch to work again.
しまった!また会社にランチを持って来るのを忘れた。

Butter my biscuit!

言葉の由来ははっきりしていませんが、南部アメリカの食べ物ビスケットに由来するという説もあります。バターを塗ったビスケットがおいしいことから、おいしいものや驚くべきことに対して使われることが多いそうです。

Well, butter my biscuit! I never expected to see you here.
おお、なんと!ここで君に会うとは思わなかった。

Jumpin’ Jehoshaphat!

「ジェホシャファット」は旧約聖書に登場するユダ王国の王の名前です。驚きや異常な出来事を表現するために、古風で遊び心のある言い回しとして使われるそうです。

Jumpin’ Jehoshaphat! Did you see the size of that fish?
うわあ!あんな大きな魚を見たことある?

Ruh-roh!

1969年からアメリカで放送されたアニメ『スクービー・ドゥー』のメインキャラクター、スクービー・ドゥーの口癖でした。スクービー・ドゥーが謎や難局に直面したときに、Uh-ohと同じ意味で使い、それが次第に人気のある表現となったそうです。

Great Scott!

これも驚きを表現する言葉として使われたそうです。Scottというのは19世紀のアメリカの軍隊指導者ウィンフィールド・スコット・ハンコックの名前に由来するという説がありますが、定かではありません。

Great Scott! That was an incredible goal!
すごい!信じられないゴールだった!

『ノッティングヒルの恋人』の「しまった!」

映画『ノッティングヒルの恋人』を覚えている方はいますか?ジュリア・ロバーツとヒュー・グラントが共演、1999年に公開されて世界中で大ヒットした映画です。

グラント演じる書店オーナーが柵によじ登って中の庭園に入ろうとしますが、柵にうまく上ることができずに、ずり落ちたときに思わずこう言います。

Whoopsie daisy!
しまった!

それも、2回失敗して2回とも声に出ます。この言葉を耳にしたロバーツ演じるハリウッド女優は、「そんな言葉50年以上使われていない。それもブロンドの小さな女の子が言うくらいだった」というようなことを言って笑います。

その後、庭園になんとか入り込んで、ロマンティックなシーンが展開されます。この映画を見た方なら、強く印象に残っている場面の一つだと思います。

ちなみに、Whoopsie daisy!にはさまざまなバリエーションがあって、Whoops-a-daisy, Oops-a-daisy, Ups-a-daisyと言うこともあるそうです。上の動画キャプションではWhoopsie daisies!と複数形になっていました。

まとめ

記事では「しまった!」の英語と関連する表現を紹介しました。ロボットではない限り、「しまった!」と言いたい瞬間は常にどこかで待ち構えています。そんなときに、そういえば英語ではなんだったっけ?などと考えて、気持ちを一旦落ち着けてみることをお勧めします。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

英文校正:Peter Branscombe

トップ写真:Sarah Kilian from Unsplash

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