英語のリスニングクイズに挑戦してみましょう!今回お届けするのは「動物編」3問。どんな動物が話しているのか、音声を聞いて正解を導き出してください。ちなみにトップ画像はライオンですが、ライオンは出てきません!
リスニングのアドバイス
ある動物の話し手たちが登場します。ここで問われるのは「要点をつかんで聞き取るリスニング力」。放送通訳者・映像翻訳者で神田外語大学専任講師の柴原智幸先生に、リスニングに関するアドバイスを頂きました。
柴原先生からの聞き取りアドバイス
何かを説明する際には、「ざっくりとした情報」から「詳細な情報」という順番で述べるのが原則です。風景画で言えば、いきなり特定の木の特定の枝を描写するのではなく、ざっくりとした下絵から描き始める感じです。
今回取り上げる3つの問題も、そのような順番でヒントが次々と出てきます。映像を思い浮かべ、情報を整理しながら聞いてみましょう。聞き取った特徴をちょっと誇張したイメージで思い浮かべると、いろんな選択肢を考えることができ、その先を聞きながら選択肢を絞り込みやすくなります。
リスニング問題に挑戦~私は誰でしょう?
音声を再生して、どんな動物が話しているか考えてみましょう。
第1問
第2問
第3問
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答えを確認しよう~解答&解説
第1問
I’m not the fastest, but sometimes I’ll find a way to win the race. Some of my brothers and sisters live for many years. When I get scared, I have a place to hide on my back.
いちばん速いってわけじゃないんだけれどね、時にはレースに勝つ方法も知ってるよ。何年も生きている兄弟姉妹もいるんだ。怖くなったら隠れる場所を背負っているよ。
find a way to do ~する方法を見つける
get scared 怖がる、おびえる
have ~ on one’s back ~を背負っている
解説
not the fastestということは「チーター」とかではないなあ。でもwin the raceすることもある?しかもlive for many yearsということは、ゾウ・・・ではないでしょうね。首をひねりながら聞き進めると、have a place to hide on my backで一気にわかりました。
この問題は少し難しかったですね。brothers and sistersは、「自分たちの仲間」といった意味合いで使われていました。なお、turtleはカメ全体を指す言葉ですが、厳密にはウミガメを指します。リクガメは、tortoiseと呼びます。前者は手足を甲羅の中に完全に引っ込めることができませんが、後者はできるそうですよ。
正解
A turtle(亀)
第2問
Lots of kids win me at festivals. Sometimes I grow to be pretty big. I’m not expensive, but I’m named after something very precious.
お祭りではたくさんの子どもの賞品になるの。とっても大きくなったりするのよ。高くはないけど、とても高価なものから名前をもらったの。
win ~(賞品)を獲得する
name A after B B にちなんでAに名前を付ける
解説
win me at festivalsというので、「ヒヨコかな」とも思ったのですがpretty bigにはなりません。しかもnot expensiveだそうで、そうかと思えばnamed after something very preciousだそうです。お祭りにいる、高いものの名前が付いた動物・・・とちょっと考えて、ようやくわかりました。
日本語でも英語でも名前に「金」が使われるこのお魚ですが、赤いのに「金魚」と呼ばれるのは、元々は大変高価だったからのようです。そもそも中国からの舶来品ですからね。なお、魚でいうと、日本では「こい(carp)」というと「こいのぼり」など、元気がいいプラスのイメージですが、英語では「泥の中に住む魚」で「不潔」というイメージが強いのだそうです。
正解
A goldfish(金魚)
第3問
When I stand up straight, I can see the top of everyone’s heads. I have to bend my neck to eat leaves from the trees.
真っすぐ立つと、皆の頭のてっぺんがよく見えるよ。木の葉を食べるには首を曲げなきゃならないけどね。
stand up straight 真っすぐに立つ
bend ~を曲げる
解説
stand up straightでsee the top of everyone’s headsと聞いて、さて、何でしょうか。直立歩行する類人猿なら、チンパンジー以外は大体、当てはまるなと思いながら聞いていると、eat leavesでピンときました。背が高いのではなく、首が長いから見下ろせるのでした。
giraffeは「キリン」と訳されますが、中国における「麒麟(きりん)」とは、聖人が生まれると、1日に千里を駆けてそれを触れて回る、とされた伝説上の生き物であり、あの首が長い動物ではないそうです。なぜそれがgiraffeの訳語になったのかは、諸説あるようです。
正解
A giraffe(キリン)
トップ&本文写真(上から2番目以外): Randy Rodriguez , Андрей Корман , Hans , Herbert Aust from Pixabay、 Emily Morter from Unsplash
※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2018年11月号に掲載した記事を再編集したものです。
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