「おあいこ」は英語でなんて言う?

スポーツやゲームなどで「引き分け」になったときや、お互いに不便をかけ合ってしまった際に使う「おあいこ」。さて、この言葉を英語でどのように表現するでしょうか。

「おあいこ」を英語で表現すると

「おあいこ」という表現は、さまざまな状況で使用されますが、英語では場面によって異なるフレーズが使われます。もっとも使用頻度が高いフレーズは、we’re evenです。お互いに誤りがあった場合やお互いに損害を与えたとき、状況が均等で、どちらも特別な優位性を持っていないことを示します。

we’re even

evenは「均等な」「平等な」という意味を持ちます。お互いに相手に迷惑をかけたことを認識し、どちらの得失も相殺されたことを示します。

You borrowed my headphones last week without asking, and I wore your sweater today without asking. We’re even!
あなたは先週、私のヘッドホンを無断で借りて、私は今日、無断であなたのセーター着ちゃった。おあいこだよ。

You picked up coffee yesterday, so this is my treat today. We're even.
昨日はコーヒーを買ってきてくれたから、今日はこれをごちそうするよ。おあいこだ。

I'm covering your shift this evening because you kindly covered mine yesterday. We’re even!
昨日あなたが私のシフトをカバーしてくれたので、今晩は私があなたのシフトをカバーします。おあいこです!

「おあいこ」に近いその他の表現

we’re even以外にも、英語には「おあいこ」と同じような意味を持つ他の表現があります。どのような言い方があるのか、見ていきましょう。

draw

draw(引き分け)は、主にスポーツの試合で勝負がつかないことを指す表現です。競技や試合が終了時に勝敗がつかず、同点であることを指します。

The soccer game ended in a draw, with both teams scoring the same number of goals.
サッカーの試合は、両チームが同じゴール数で引き分けに終わった。

「じゃんけん」をするときも「あいこ」のときに使います。Draw!をIt's a tie.ということもできます。

Rock! Paper! Scissors! ... Draw!
じゃんけんぽん!あいこだ!

tie

tie(引き分け)も競技や試合が同点で終わることを表現する一般的な用語です。

The chess game ended in a tie, with neither player able to claim victory.
チェスは引き分けに終わり、両者とも勝利を主張することはできなかった。

equal

equalには「平等」という意味があります。どちらも平等で優劣がつかない状況を指す言葉です。

The teams displayed equality throughout the game.
両チームは試合を通じて平等な実力を見せた。

we both had our moments

moments(瞬間)は、ここでは特定の時点や出来事を指しています。we both had our momentsは、お互いに良くない瞬間や失敗を経験したことを認める表現です。このフレーズは、お互いに完璧でないことを認め、理解し合う意味が込められています。

You forgot my birthday last year, and I missed our anniversary this time. We both had our moments, huh?
去年は私の誕生日を忘れたし、今回は私が記念日を逃した。おあいこだよね。

in a stalemate

stalemateは主にチェスで使われる表現で、どちらのプレーヤーも勝利できない状態を指します。日本語の「おあいこ」は勝ち負けのない状態を指すのに対し、in a stalemateは試合や議論が進まなくなっている状態を示すため、ほかの語句に比べると「おあいこ」の意味からは遠くなります。

The negotiations have been in a stalemate for weeks with neither side willing to concede.
交渉は何週間も膠着状態にあり、どちらも譲歩する気はない。

まとめ

「おあいこ」という日本語のニュアンスを伝える英語を、いくつか紹介しました。文脈や感謝の度合いに応じて、適切な表現を選んで使ってみましょう。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

英文校正:Margaret Stalker

トップ写真:Priscilla Du Preez 🇨🇦fromUnsplash

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