「ブラック・ジャック展」チケットプレゼントも!アニメ『ブラック・ジャック』で英語学習を【手塚プロインタビュー】

手塚治虫先生の名作『ブラック・ジャック』は、無免許の天才外科医ブラック・ジャックが活躍する、医療漫画の金字塔。この『ブラック・ジャック』の英語吹き替え版アニメを使って「生きた英語」を学べる教材「ブラック・ジャック English」をご存じですか?教材に登場する名ゼリフやおすすめポイントを紹介します。好評開催中の「ブラック・ジャック展」チケットプレゼントもお見逃しなく!

「生きた英語にまず触れてみたい!」そんな方にオススメ!

――まず、ブラック・ジャック Englishの特長を教えてください。

「ブラック・ジャック English」は、「英語力にはまだ不安があるけれど、勉強するからにはまず生きた英語に触れてみたい」という方に是非おすすめです。英単語や構文を時間をかけて暗記していっても、日常生活の中の「生きた英語」として実際どのように使われているかを知らなければ、うまく使いこなすことがなかなかできないと思った経験はありませんか。

ブラック・ジャック Englishに使用されている本編アニメーションは英語圏で実際に放映されている『ブラック・ジャック』の英語翻訳版なので、ネイティブスピーカーが聞いても自然に鑑賞できるように普段使用の表現が満載につまった「生きた英語」のサンプルです。

またそれだけでなく、ブラック・ジャック Englishの強みは、その「生きた英語」が日本語表現に忠実に翻訳された英語表現だということです。

例えば、英語の教材として人気の海外ドラマなどが使用されることがよくありますよね?もちろんそれも「生きた英語」なのですが、文化的な背景の違いなどがハードルとなって、そもそも何の話をしているのかが分からなかったり、セリフの意図が理解しづらいという、英語の初学者や海外生活の経験がない人達にはとっつきづらいということがよくあると思うんです。

それに対して、『ブラック・ジャック』は作品そのものが日本の生活や文化を背景とした物語であるため、場面やセリフの意図が私達日本で生活をする人にはわかりやすい内容です。その私達にとってなじみ深い日本語表現が「生きた英語」で翻訳され、楽しむことができるのがブラック・ジャック Englishです。

中学卒業くらいの英単語や文法の知識があれば、見たことのある聞いたことのある単語や習ったフレーズもふんだんにでてきますよ。また、本編のアニメーションはどんな年齢の方にも楽しんでもらえるよう制作されているため、最初は英語をうまくキャッチできなくても、映像をみているだけで内容を楽しむことができます。 ブラック・ジャック Englishは、アニメーション作品を楽しみながら、生きた英語も学べてしまえるということを目指し開発された教材です。

英語に自信がなくなった人も手に取って!

――なるほど、日本語発信の生きた英語に触れられるというのは、確かに英語学習者にとって大きなメリットですね。他にはどんな人におすすめですか?

あとは、英語学習をしているうちに自信をなくしてしまった人ですかね。

英語学習を続ける中、単語やフレーズをたくさん覚えTOEIC®でもそこそこ良い点がとれるようになってきた。でも、実際の英会話になってみると「あれ?言葉が出てこない」。こんな経験をすると、「頑張って英語を勉強しても、話せるようにならないのではないか」と思ってしまうこともありますよね。

語彙力はあるし、文章も読める。だけど実際に話そうとすると言葉が出てこない。大人になった自分の日本語レベルをそのまま英語にしたいと思ったときに、それに匹敵する英単語や表現がでてこず自信を失ってしまう。

そんな自信を失ってしまっているときに、ぜひブラック・ジャック Englishを見ていただきたいです。そうすると、本編の英会話がほぼ平易な単語で構成されていることが発見できます。“be in”とか“grab lunch”など、よく見慣れた単語で構成され、かつ使える英語表現がシーンの中にたくさん出てくるんです。「こんなシンプルな言い方でいいんだ!」とか、「そんな簡単な単語の組み合わせがこんな意味を持つのか!」と発見でき、「今まで学んできた英語で言いたいことが言えるんだ!」という自信につながると思います。

だから、英語学習に行き詰ってしまっている方にこそ、ぜひ手に取っていただきたいです。作品を見てただ楽しんでいるうちに、自分の英語力に自信が出てくる。そんなお手伝いがこの教材でできればとてもうれしいです。

さらに、『ブラック・ジャック』の作者である手塚治虫は、今や世界に注目される日本の漫画やアニメ文化のパイオニアとして通用する世界的なアイコンです。日本人として話題の一つにもなるでしょう。それは手塚プロの海外セールスや製作プロデューサーとして海外の人たちと直に接してきた、私の経験 から自信を持って言えることです。お仕事を通して出会った海外の文化人や知識人だけでなく、旅行で偶然出会ったいろいろな土地の若い方々と漫画やアニメの共通話題で会話が盛り上がっただけでなく、手塚プロで働いて得た手塚作品の知識が、さらに会話を広げるきっかけとして助けてくれました。外国人とのコミュニケーションのきっかけとしても、ブラック・ジャックEnglishは役立つはずです。この教材が、皆さんの英会話力をブラッシュアップし、可能性を広げていく手助けとなることができれば、とてもうれしいです。

『ブラック・ジャック English』に登場する「名ゼリフ」ベスト5

ブラック・ジャック Englishの魅力のひとつは、なんと言ってもキャラクター達のかっこいいセリフをマネてなりきってみる「シャドーイング」。そんなブラック・ジャック Englishの世界観を感じてもらうために、手塚プロダクションの鈴木良美さんに心に残る名ゼリフベスト5を選出してもらいました!

I see, well you certainly have good manners. Thanks a lot.

そうかい… おまえ、エチケットをわきまえているんだな。いただくよ、ありがとう。

一つ目は「ブラック・ジャックEnglish」に収録されている最初のエピソード、「シャチの贈りもの」から、ブラック・ジャックのセリフです。

ブラック・ジャックが診療所を開設した当時、見た目や高額な治療費の噂で診療所にはなかなか人が寄り付きませんでした。そんな中、海沿いの入り江に打ち上げられていたシャチを見つけ、ブラック・ジャックは手当をします。診療所初の患者としてシャチにトリトンと名付け治療を続けた思い出を語るシーン。治療のお礼としてトリトンが真珠をブラック・ジャックに持って来た際に、ブラック・ジャックが言ったセリフです。

「エチケットをわきまえる」の“have good manners”は、私自身、目から鱗の体験でした。「わきまえる」という大人表現がこんなシンプルに表現できるのかとプチ発見を喜んだセリフです。トリトンの敬意にブラック・ジャックが応えることで、二人の関係が対等になり、絆が深まっていくきっかけとなった印象的なセリフです。

You know Doctor. You’re never gonna be alone again.

今はひとりぼっちじゃないわよね?

二つ目も「シャチの贈りもの」から。今度はピノコ のセリフです。ブラック・ジャックの昔話を聞き、彼の孤独を知ったピノコがブラック・ジャックにかけた言葉。トリトンとの思い出を一通り語った後に「話はそれだけだ。人にこんな話するなよ」とブラック・ジャックは締めくくります。それに対してピノコが問いかけた言葉です。

このセリフには、ブラック・ジャックに対するピノコの心配と愛情が現れています。自分が今はそばにいると訴える気持ちが切なく表現 されていて、好きなセリフの一つです。

Excuse me Mr. Detective? Please look for a tall, dark, handsome doctor.

もしもし探偵ちゃん?先生を探してほしいのよさ。

三つ目のセリフは「コレラ騒ぎ」というエピソードから。「アッチョンブリケ」「~のよさ」など、ピノコのセリフは癖のあるものが多いので、翻訳者には工夫が求められます。そんな努力がよく表れているセリフです。感染症を患ってしまったブラック・ジャックの隔離場所を突き止めようとするピノコが、探偵事務所に電話するシーンで、このセリフを言います。

ピノコの独特な口調や言い回しは、そのまま翻訳することができません。そこでセリフを足すことによってピノコのブラック・ジャックへの思いを表そうとしています。 ブラック・ジャックを日本語ではただ“先生”と表現しているところ、英語ではその“先生”を表す説明にtall, dark, handsome doctorという単語を足し、ピノコのブラック・ジャックに対する強い執着や思いを表現しています。キャラクターのトーンがうまく表現できているセリフだと思います。

Don't let his gift go to waste. You must get well soon.

あの子の好意を無駄にしてはいかんぞ。早く身体を治すんだ。

四つ目のセリフは、「縫い目皮膚の提供者」からです。子どものときにブラック・ジャックは、不発弾の爆発で全身に大やけどを負います。大手術で皮膚移植の提供を皆に拒否されるなか、黒人にルーツを持つ親友のタイラーだけが彼の皮膚の移植を申し出ます。その後、少年ブラック・ジャックがひん死の状態から復活した際に、執刀した名医・本間医師が彼にかけたセリフです。

威厳があるとともに、父親のような愛情にあふれているセリフに胸が打たれます。「好意」が“his gift”という美しい言葉で表され、Don’t let ~でそれを無駄にしないようにと強い思いを伝え、そして続くフレーズにmust get well で力強く励ます。この英語のセリフからも情緒が豊かに伝わってきます。

Now is the time that we need doctors who can revive mother earth.

今こそ地球を蘇らせる医者が必要なんだ。

最後も「縫い目皮膚の提供者」から。ブラック・ジャックが彼に皮膚を提供したタイラーを探して、大人になってようやく再会を果たした際の会話です。互いに医者になろうと語っていた二人、人を救う医者となったブラック・ジャックに対し、過激な環境運動家として追われる立場となったタイラーが言ったセリフです。

このセリフには、手塚治虫が自らの作品で一貫して伝えようとしてきたメッセージが詰まっています。科学の発展を人間の都合に合わせた便利さや人類の繁栄のみに利用し、地球を汚していったら、今に取り返しのつかないことになる。現代の地球環境問題に通じるメッセージですが、そんな危機感を手塚は、鉄腕アトム、ジャングル大帝等を描いた1950年代の頃から脈々とさまざまな作品に織り込んできました。1970年代に描かれたブラック・ジャックの原作漫画にもそのようなメッセ―ジがふんだんに盛り込まれており、そのスピリットは本作のアニメーションにも引き継がれています。

『手塚治虫 ブラック・ジャック展』のチケット5組10名様分をプレゼント

2023年は医療マンガ、手塚治虫の『ブラック・ジャック』が登場して50年。

顔に傷のある黒ずくめの天才外科医ブラック・ジャックと彼が創造した"18歳で0歳"の女の子ピノコ。強力なキャラクターたちが繰り広げる物語は、世界を舞台に人間や生き物の命とそれを救う医療、人としての生き様や、そもそも「医者は何のためにあるのだ」という根本的な問いにまで至る、数多くのテーマから紡ぎ出されます。

『手塚治虫 ブラック・ジャック展』では、マンガ『ブラック・ジャック』を通して、誕生秘話から、作品そのものが持つ手塚治虫の深いヒューマニズム、コロナを経験した私たちが今見ても斬新に感じる医療のリアルな描写など、この作品の魅力を存分に解き明かします。会場となる東京シティビューならではの東京の絶景とともに楽しめる、特別な展覧会です。

会期:2023年10月6日~11月6日
会場:六本木ヒルズ 東京シティビュー
開館時間:10:00~22:00(最終入館21:00)
公式ホームページ手塚治虫 ブラック・ジャック展

応募方法

  • ①@alc_ej をフォロー
  • ②この告知ツイートをRT!!

当選者には後日DMで連絡します!※締切は10月13日(金)23:59まで

ブラック・ジャック Englishで、総合的な英語上達

生きた英語を聞きながら英語を上達させるられる「ブラック・ジャックEnglish」。本編のアニメ映像に加え、映像内で使用されている英語の使えるポイントの解説やレッスンなど、作品や英語のさらなる発見につながるさまざまな工夫が用意されています。気になった方はぜひ手に取ってみてください!

本教材の特長

(1)英語版アニメ「ブラック・ジャック」から使える日常英会話が満載した3話をノーカットでDVDに収録。

(2)各話の後に、物語に登場した英単語、重要フレーズやシャドーイングの英語レッスン付き。英語理解やリスニング上達、発音練習で英語のリズムや発音に慣れます。

(3)DVDの内容と連動した英語学習ウェブコンテンツが付属。スマホやタブレットで閲覧可能です。ウェブ上の学習コンテンツでは、辞書を引かずに英語セリフの意味を把握できるよう、アニメに登場する英単語・熟語・英会話表現など約1000語のボキャブラリーリストが確認できます。セリフの詳細まで理解し、英語だけでアニメを楽しる工夫が満載です。

(4)Web上のコンテンツには慶応義塾大学講師の狩野みき先生の計5時間にもおよぶ英単語や英文法、英会話フレーズ表現の解説動画もついており、まるで大学の英語講座をリモートで受けていような動画内容。

(5)慶應義塾大学、聖心女子大学、ビジネス・ブレークスルー大学講師、狩野みき先生による解説動画は、本編に登場した日本語との英語の違いや学習法、また手塚治虫氏が描いたブラック・ジャックの心情までも解説。書籍では学べないリアルな解説で、ブラック・ジャックの英語版アニメを通じて英語を聴く、理解する、ブラック・ジャック英語上達と学習のモチベーションアップへ導きます。

取材・編集:渡邊雄介(ENGLISH JOURNAL編集部)/写真:山本高裕(ENGLISH JOURNAL編集部)

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