believeとtrust: 英語で「信じる」と言いたいときの正しい使い方

「信じる」と言いたい時、英語では「believe」や「trust」のどちらを使えば良いのでしょうか。さらに、「believe in」と「believe」にはどんな違いがあるのでしょう。この記事では、これらの表現の違いや使い方を明確に説明します。英語の表現の微妙な違いを一緒に探ってみましょう。

「信じる」を英語で言うと?

「信じる」という日本語の表現を英語に置き換えるとき、通常、「trust」と「believe」のどちらかを使用します。この2つの単語は似たような意味を持っているように見える一方で、それぞれ異なるニュアンスを持っています。

自動詞?他動詞?

trustとbelieveは、どちらも他動詞です。つまり、どちらの単語も目的語が必要で、単独で使用することはできません。

例えば、I trust.やI believe.と単独で使うと、何を信じているのかが不明確になります。したがって、「何を信じているのか」または「誰を信頼しているのか」を明示する必要があります。

また、believeは前置詞inを伴う自動詞の使い方もあります。そのニュアンスは次の項で説明します。

「あなたを信じる」でどちらを使う?

「あなたを信じる」という表現をするとき、I trust you.とI believe you.のどちらを使うべきでしょうか?

I trust you.

相手の誠実さや信頼性を認めるときに使います。例えば、秘密を共有するときや、重要なタスクを委託するときなどです。ここでの「信じる」は、相手が約束を守る、正直である、または期待に応えてくれるという確信を表しています。

I believe you.

相手の発言や主張を信じるということを表現します。つまり、相手が述べた事実や状況を疑わずに受け入れることを示しています。例えば、相手が自分の体験を話しているとき、その体験が本当だと信じるという気持ちを表すために、I believe you.と言うことができます。

また、前述しましたが、believeはbelieve inの形で使うこともあります。その場合の意味は次の通りです。

I believe in you.

相手の能力やポテンシャルを信じることを表現します。つまり、その人が何かを成し遂げることができると確信しているということを示しています。例えば、子供が困難な試験に向けて学習しているとき、あなたがその成功を信じていると示すためにI believe in you.と言うことができます。

believe inはその他、「何かの存在を信じる」という意味でも使われます。

えば、

I believe in God.(私は神を信じています)
I believe in freedom.(私は自由を信じています)

などのように使われます。このような内容はtrustやbelieveでは表現できません。

trustとbelieveを使った英語例文集

それぞれの単語がどのように使われるかを理解するために、以下にいくつかの例文を挙げてみましょう。

trustの例文

I trust him with my life.
彼のことを命をかけて信頼している。

You can trust me. I won’t tell anyone your secret.
私を信頼して。あなたの秘密は誰にも話さない。

I don’t trust the weather forecast. It’s often wrong.
天気予報は信頼していないんだ。よく外れる。

believeの例文

I believe her when she says she’s innocent.
彼女が自分は無罪だと言うなら、私は彼女を信じる。

Scientists believe that this discovery could change our understanding of the universe.
科学者たちは、この発見が私たちの宇宙に対する理解を変えたかもしれないと考えている。

Do you believe in ghosts?
あなたは幽霊を信じますか?

まとめ

「信じる」という日本語の概念が、英語ではtrustとbelieveで分けて表現されるのは、言語の違いとして面白いですね。この使い分けを理解することで、自分の思っていることをより正確に伝えることができ、さらに、他者からのメッセージをより正確に理解することができます。英語の学習は、そのような微妙なニュアンスを理解する旅でもあります。これからも楽しみながら学んでいきましょう!

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

英文校正:Peter Branscombe

トップ写真:Marek Piwnicki from Unsplash

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