英語コミュニケーションの基本!中学英語を爆速マスター【ブックレビュー】

世の中にはさまざまな英語学習の本やメソッドがありますが、共通するのが「中学レベルの英文法は必須」という考え方。ならば、できるだけ楽しく復習したいもの。すらすら読めて納得感のある『爆速でやりなおす中学英語』を紹介しいます。

マンガとトークで学ぶ中学英語

今回取り上げる本『爆速でやり直す中学英語』の著者は、人気YouTubeチャンネル『スタフリ』 を運営しているダイジュ先生。勢いのある関西弁で、中学英語を楽しくかつスピーディーに解説しています。

本書は、このチャンネルの楽しさと勢いをそのまま書籍化。中学レベルの英文法を次から次へと平らげます。

登場人物はこちらの2人。

ダイジュ先生は、見た目も著者そのまんま(ご本人はもうちょっとかっこいい気もしますが・・・)。英語をやり直したい気持ちはあるものの、なかなかうまくいかない愛さんは、読者の分身といえるかも。

この2人によるマンガとトークで楽しく誌上レッスンが進むので、退屈さとは無縁。するすると読み進められます。

英文法は「語順」と「品詞」だけ

英文法を学習していると、「なんだか納得いかないけど、そういうもんだ」と覚えておくしかない場面によく遭遇します。そう難しいというわけでもないけれど、日本人にとっては、なんだかノドに小骨が引っかかったような気がしますね。その代表格とも言えるのが「可算名詞・不可算名詞」ではないでしょうか?

「これは可算名詞」「こっちは不可算名詞」と覚えるのも1つの手ですが、限界があります。何よりこれでは面白くないですね。ダイジュ先生の解説では、まず「なぜ日本語では可算名詞・不可算名詞を区別しないか」から入っていきます。

確かに、日本語では可算名詞か不可算名詞かをいちいち区別しませんが、これで少しも困りませんよね。それはなぜか?日本語には単位があるから!

日本語にはこの単位があるおかげで、何でもかんでもかぞえられるねん。ほら、いろんな単位があるでー。
1脚、2本、3等、4匹、6束、7膳、8枚、9杯、10区・・・

その通り!

例えば、組織としての学校なら「1校、2校」、学校の建物の数を数えたければ「1棟、2棟」というように、単位のおかげでさまざまなものを数えられます。山だって「1座、2座」と数えますし、神様や霊魂まで「1柱、2柱」と数えちゃうんだからすごいですね。

英語にはこうした単位がないので、「数えられるもの」と「数えられないもの」を区別することになったのです。

では、その区別は何を基準にしたらいいのでしょう?

キーワードは「バッキバキ」

タイジュ先生の解説はこうです。

数えられると数えられないの大きな区別の仕方は、バッキバキにしてOKかバッキバキにしたらNGかの違いや。

例えば1冊の本があるとします。これをバッキバキに壊したら、それはもう本ではありません。紙という別のものになってしまいます。本には「決まった形」があるので、これを壊したら成り立ちません。この「バッキバキにしたらNG」で、「決まった形」があるものが可算名詞です。

紙の場合はどうでしょう。紙はバッキバキ・・・とは言わないかもしれませんが、どれだけ細かくビリビリに破いても、紙は紙です。つまり「バッキバキ~OK」で「決まった形」がない。これが不可算名詞

こう考えるとすっきりしますね!

本書では次のような例題が出されていますが、全部分かるのでは?

①cat(ネコ)
②car(車)
③happiness(幸せ)
④water(水)

①のネコはバッキバキにできません。したら犯罪です。だから可算名詞。②の車もそうですね。③の幸せはバッキバキに切り分けられない、つまり「決まった形」がないので、不可算名詞。④の水は、コップやボトルに入れればその形になりますが、水そのものには「決まった形」はないので、不可算名詞というわけです。

どうでしょう?かなりすっきりしませんか?

中学英文法はコミュニケーションの基本のキ

「可算名詞・不可算名詞」や「単数・複数」の区別、冠詞を付けるか付けないかの区別は、日本人にとってはややこしいもの。「細かいことにこだわらないで、どんどん話すべき」という主張もときどき見られます。

しかし、ネイティブスピーカーにとってはこの使い分けはとても重要なもののようです。

こちらの記事「英語の冠詞や単数・複数、間違えるとネイティブは「一瞬思考が止まる」どういうこと?」(The Asahi Shimbun GLOBE+)では、あるイギリス在住の日本人女性が、現地の知人から手厳しい指摘を受けたことが報じられています。この女性は、25年もイギリスに住んでいるので、いわゆる「英語ペラペラ」の方だと思いますが、「あなたの英語は冠詞や単数・複数の使い方がめちゃくちゃで、気持ちが悪くて思考が止まることすらある」と指摘されたそう。

ちょっときつい言い方ではありますが、これがネイティブにとっての本音。中学英語で学ぶ基本的な文法こそが、コミュニケーションのカギだと言えそうです。

冠詞の使い分けについては、本書でもダイジュ先生が明確に解説していますので、ぜひ読んでみてください!

まとめ

英語コミュニケーションのカギともいえる中学英語を、その名の通り爆速で学べる本書。英語をやり直したい社会人はもちろん、伸び悩んでいる高校生や大学生にも役立ちそうです。

そしてなにより、この春、中学を卒業した人におすすめ!この本で中学英語を総復習しておけば、高校生になってから学ぶ英語が、よりしっかり身に付きそう。

ただし、ダイジュ先生が時折差し込む小ネタには、なかなか渋いものもありますから、分からないところはお父さん、お母さんに聞いてみてください!

尾野七青子
尾野七青子

都内某所で働く初老のOL兼ライター。

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