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感謝で満たされる曲、ハートがキュンとする曲・・・50~90年代の忘れられない名曲

感謝で満たされる曲、ハートがキュンとする曲・・・50~90年代の忘れられない名曲

皆さんの思い出の1曲はなんですか?そんなテーマで、前・中・後編に分けて10名の方に「この1曲」を語っていただきます。中編にご登場いただくのは、ミュージシャンの城 南海さん、英会話コーチのスティーブ・ソレイシィさん、そして大学・企業研修講師の濵﨑潤之輔さんです。

You Raise Me Up (2005)  by Celtic Woman

選者:城 南海(ミュージシャン)

出会いは2006年。トリノオリンピックで女子フィギュアスケート金メダルの荒川静香さんがエキシビションで使用し、そのスケーティングの美しさはもちろん、楽曲の壮大な音色と歌声にとても感動したのを覚えています。

当時高校生だった私は、故郷奄美大島を離れ鹿児島に移り住み、奄美の民謡「シマ唄」を歌い始めたばかり。言葉も文化も違う新たな環境にだんだん慣れてきた頃、今思えば少しホームシックになっていたのかもしれません。離れて気付いた故郷の音楽の素晴らしさに引かれ、歌うことで自分のルーツを再確認し、新たな居場所を探していました。

そんなとき、ふと耳にしたこの曲。漂うケルトの雰囲気に奄美の音楽と似た響きも感じました。そして歌詞を訳し、そのメッセージに大変勇気づけられたのです。

You raise me up, so I can stand on mountains

あなたが支えてくれるから山の頂に立つことができる

You raise me up, to more than I can be

あなたが支えてくれるから今以上の私になれる

この曲のおかげで、今支えてくれている人や物事に目を向け感謝し、新しい環境で自分らしく頑張ろうと決心しました。この年にスカウトされ歌手デビューが決まり、上京後、初めて行ったコンサートはケルティック・ウーマン。今でも私を支え続けてくれている、大切な一曲です。

Profile きずき・みなみ:鹿児島県奄美市出身。2009年にシングル「アイツムギ」でデビュー。奄美の言葉と文化を世界に届けるために音楽活動を続けている。ディズニー映画『ムーラン』日本語版主題歌を含む最新アルバム『Reflections』を今年1月に発表。

Open Arms (1982) by Journey

選者:スティーブ・ソレイシィ(英会話コーチ)

中学のときに開かれたプロムで流れた曲です。普通、高校で開かれるプロムは、女の子を誘って2人で行くものですが、私が参加したのはそれとは違い、グループで参加するものでした。私たちはまだ初々しく、会場では男子と女子がそれぞれグループで固まっている状態。最後に照明が落ち、スローナンバーがかかったとき、先生にけしかけられて私は親友の遠い親戚、レネーという子に声を掛けました。やった、承諾してくれた!手をつないで腰に腕を回し・・・。緊張し過ぎて頭は真っ白。そのときに流れていた曲もほとんど頭に入らない状態でした。

後になって、それがこの曲だとわかりました。内容がとてもintimate(親密)で、Closer, closer and closer(近く近く、もっと近く)という雰囲気です。フレーズごとに間を置くメロディーも最高で、場面を一つ一つ想起させます。

Lying beside you

あなたの隣にいる

here in the dark

暗がりの中で

Feeling your heartbeat

あなたの鼓動を感じる

with mine

私の鼓動と共に

ちなみにそのダンスの後、私は男子グループのところに飛んで戻りました。彼女ともそれっきりです。当時の自分にもう少し自信があったらいいのにと思います。今の自分が過去に行って、彼女の耳元でロマンチックな言葉をささやきたいですね。

Profile Steve Soresi:アメリカ、フロリダ州出身。ソレイシィ研究所代表。英語教材の企画開発、人材育成、セミナーなどを行う。2012年よりNHKラジオ「英会話タイムトライアル」講師。著書多数。近著は『改訂版 英会話ペラペラビジネス100』(アルク)。

Crazy for You (1985) by Madonna

選者:濵﨑潤之輔(大学・企業研修講師)

『ビジョン・クエスト/青春の賭け』(1985)という映画がありました。アマチュア・レスリングのチャンピオンを目指す18歳の少年の日々を、年上の女性への恋などを絡めながらつづった青春ドラマです。僕は大学のレスリングクラブ在籍中にこの映画を見ましたが、そのときの先生が太田章先生(オリンピックで2回もメダルを獲得)というものすごい実績のある方でした。太田先生が自分の大学にいたことが、自分もレスリングをやってみようと思ったきっかけの一つでした。この映画の主題歌はマドンナ「Crazy for You」。サビの直前からサビにかけての箇所がグッと来ます。

You’re so close

あなたはとても近くにいる

but still a world away

でもまだ別の世界にいる

What I’m dying to say, is that

伝えたくてたまらない

I’m crazy for you

あなたに夢中なの

歌詞で使われているbe dying to do(~したくてたまらない)、be crazy for ~(~に夢中だ)という表現が、当時の自分にとって「実際に使ってみたい」フレーズでした。でも、そう伝えたい相手には面と向かってはなかなか言えないフレーズ・・・。

今でもこの曲のメロディーと共に、深く脳裏に刻まれたままでいます。学生でも社会人でも、これらのフレーズで表現できる気持ちを持っていることが、日々の生活の原動力や糧になりますよね。

Profile はまさき・じゅんのすけ:大学や企業でTOEIC対策研修講師を務める。TOEIC テスト990点(満点)を70回以上取得。『改訂版 中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)など著書多数。

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ENGLISH JOURNAL 2021年5月号の特集は「名曲で学ぶ洋楽英語」。特集内で紹介されている洋楽曲をSpotifyのプレイリストにまとめています。ぜひお楽しみください。

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※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2021年5月号特集の内容を再構成したものです。

ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部

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