《祝・ITエンジニア本大賞受賞》グローバルな職場でも困らない! 新人研修で使える英語表現【チームを動かすIT英語実践マニュアル】

ITエンジニアの方々を中心に、「仕事の役に立った」「初学者におすすめ」などの観点からみんなに読んでほしい技術書・ビジネス書を選ぶイベント「ITエンジニア本大賞」。その「ビジネス書部門」2024年大賞に、『チームを動かすIT英語実践マニュアル』が選出されました!受賞を記念し、本書の一部内容を特別にお届けします。

グローバルな職場でも困らない! 新人研修でそのまま使える英語表現

ITの現場でよくあるシチュエーションを乗り切るための「実践マニュアル」である『チームを動かすIT英語実践マニュアル 』から、今回は onboarding(新人研修)に使える英語表現と実例を紹介します。

onboarding(オンボーディング)
新人研修。新入社員や新メンバーをプロジェクトに迎えること。または、その際に行う講習会や勉強会。

想定される場面
あなたは技術責任者です。現在進行中のプロジェクトで、新たに英語を話す開発者を迎え入れることになりました。これから初めてのオンライン会議をしようとしています。

課題
オンボーディングの目的は、新しく入ったスタッフにプロジェクトの概要や役割などを説明することです。プロジェクトを円滑に進めるために注意すべき点や必要な英語表現を考えてみましょう。

プロジェクトの概要をわかりやすく説明するには?

まず、オンボーディングでは、プロジェクトの全体像を説明しましょう。よく使われる表現は

This is a birds-eye view of ~
(これが~の全体像です)

Let me give you an overview of ~
(~の概要を説明します)

などです。

プランと目標を明確にしよう

次に、国籍やバックグラウンドが異なる人たちと一緒に仕事をする場合は特に、プロジェクトのプランと達成目標を明確にする必要があります。そんなときは「予定」を表す現在進行形を使い、

We are building ~
(~を構築します)

We are working on ~
(~に取り組みます)

We are developing ~
(~を開発します)

といった表現でプランと目標を示しましょう。

予定と時間軸を説明する

プランと目標がはっきりしたら、次はスケジュールです。時間軸を説明する際によく使われる表現には、

We have XX days to ~
(あと XX 日で~します)

It should take XX months to ~
(~するのに XX カ月かかるはずです)

などがあります。

役割と責任の明確化

IT系の人はリモートで働くことが多く、プロジェクトを成功させるには、各メンバーが自分の役割・責任をしっかり理解していることがとても重要です。各自の役割を伝えるには、

You are in charge of ~
(~の担当です)

You are responsible for ~
(~の責任者です)

などを使ってみてください。

許可を与える

リモートワークを成功させるためのコツは、スタッフの要望に柔軟に対応すること。「~してよい」と許可を与えるための一般的な表現は

Feel free to ~
(気兼ねなく~してください)

です。

NGフレーズ、やりがちだけど、これはダメ!

Do you understand?
(分かりますか?)

口調にもよりますが、「あなたは私の話に付いてきていますか?」のように高圧的に響くので、あまり使わないほうがいいでしょう。例えば、Does that make sense?(分かりますか?)などを使ってください。

実際の使い方をチェックしてみよう!

Onboarding

Greeting and call quality check

Tech lead: Hi! Can you hear me OK? I’ve shared my screen. Can you see it clearly? Let’s start, then. Welcome to the team!

Project introduction

This is a bird’s-eye view of the project. Let me walk you through it.This is basically a Home screen that shows all items. There’s a Details screen that has infor-mation about each item with ADD TO CART and BUY NOW buttons. There’s also a SUBMENU with the categories.

Goals

We’re building an e-commerce website of the new products. We have 20 business days to develop two pages and a submenu for the client’s existing website.

和訳

オンボーディング

あいさつと音質の確認

技術責任者:こんにちは! 聞こえますか? 画面を共有しましたが、はっきり見えていますか? では、始めましょう。チームにようこそ!

プロジェクトの導入

これがプロジェクトの全体像です。一通りご説明します。これが基本的にすべてのアイテムを表示する「ホーム画面」です。各アイテムの情報を示す「詳細画面」には、「カートに追加」と「今すぐ購入」ボタンがあります。カテゴリーを表示する「サブメニュー」もあります。

目標

新商品のEC サイトを構築します。クライアントの既存のウェブサイトの2ページとサブメニューの開発を、20営業日で行います。

ITの現場で働く人なら必携の1冊

「少し込み入った場面になると、英語で意思疎通がうまくいかない」
「多文化・リモート環境で、思うように仕事がはかどらない」
「受験で覚えた難しい単語や表現を使ってしまい、伝わらない」

そんなあなたの悩みを解消します。本書は、よくあるビジネス表現集や語彙集ではありません。ITの現場でよくあるシチュエーションを乗り切るための「実践マニュアル」です。

・1対1のミーティング
・グループミーティング
・交渉やプレゼンテーション
・メールやSlackなど

IT現場で必ず出くわす上記のような場面を乗り切る力を、以下の3ステップで養います。

  • その場面をうまく乗り切る心構えや必須表現の使い方
  • どのように話を進めれば成功するのか分かるリアルな会話やスピーチ
  • 登場した重要表現を使っての瞬間英作トレーニング

いずれも、著者が日々用いている、シンプルでリアルな英語で構成されています。IT現場において英語で苦労している方々に必須の一冊です。

ラファエル・ヴィアナ(Rafael Viana)
ラファエル・ヴィアナ

1987年生まれ。ソフトウエアエンジニア。ブラジルのリオデジャネイロ出身。大学在学中にオーストラリア、日本へ語学留学。日本語・英語・ポルトガル語を生かして日系企業でヘッドハンターや、ドコモグループのドコモ・サポート株式会社で通訳として勤務。問題解決能力とコミュニケーションスキルの高さから、優秀コミュニケーター賞などを受賞。

●更新:2024年2月26日

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