2024年の日本への訪問客数は約3,690万人※となり、過去最多だった2019年を約15%上回りました。
今後もさらに外国人観光客は増える見込みで、接客英語が必要になる場面は確実に増えていくでしょう。
本記事では、接客英語の特徴とおすすめの教材を5つ紹介します。必要なフレーズをマスターし、外国人のお客さまにも自信をもって対応できるようになりましょう。
目次
接客英語とは?
接客英語とは、お店やホテルなどで、外国人のお客様をもてなすための英語表現やフレーズ全般を指します。
接客英語の大きな特徴は、定型フレーズを覚えるだけで自信をもって対応できるようになる点です。
たとえば、以下のような基本表現は、どんな業種でも幅広く使えます。
- Hi! / May I help you?(いらっしゃいませ。)
- Just a moment, please.(少々お待ちください。)
- Is everything okay?(いかがなさいましたか?)
接客の場面では、毎回おなじ内容のやりとりが繰り返されるため、定型フレーズを覚えてしまえば、英語が得意でなくても十分に対応可能です。
接客英語と普通の英会話との違い
接客英語と普通の英会話との違いは、以下のとおりです。
- 会話の目的が違う
- 丁寧さ・距離感が違う
- 使うフレーズが違う
会話の目的が違う
接客英語と普通の英会話の最も大きな違いは、会話の目的にあります。
普通の英会話は友人との雑談や情報交換など、対等なコミュニケーションを楽しむために使われます。一方、接客英語は、お客さまに気持ちよく利用してもらう、用件をスムーズに解決するために使われる、業務達成のためのツールです。
たとえば、レストランやカフェ、アパレルショップでは「ご注文をお伺いする」「お会計を処理する」「商品の在庫を確認する」といった明確な職務目的があります。
接客英語は会話そのものを楽しむのではなく、お客さまの問題を解決し、満足度を高めるために設計されています。
丁寧さ・距離感が違う
接客英語では、友人と話すときとは異なり、一定の距離感を保った丁寧な表現が求められます。
普通の英会話では "Can you~?" や "Do you want~?" といったカジュアルな言い方が使えますが、接客の場面では "Could you~?" "Would you~?" "Please~" などを使った表現が基本になります。
現場で使える丁寧なフレーズをいくつか確認しましょう。
- Could you wait just a moment?(少々お待ちいただけますか?)
- Would you like anything to drink?(お飲み物はいかがですか?)
- How would you like to pay?(お支払いはどの方法になさいますか?)
必要以上にフレンドリーになりすぎず、プロフェッショナルな距離感を保つ表現が大切です。
使うフレーズが違う
接客英語では、一般的な英会話教材で学ぶフレーズとは異なる表現が頻繁に使われます。
たとえば、承諾の返事ひとつとっても違いは明らかです。友人同士なら"OK"と言いますが、仕事では"Certainly"(かしこまりました)を使います。
また、レストランやカフェでは "For here or to go?"(店内でお召し上がりですか、お持ち帰りですか?)、アパレルでは "Would you like to try it on?"(試着なさいますか?)など、業種ごとに特有の表現があります。
こうした接客特有のフレーズは、日常英会話の教材ではほとんど扱われません。逆に言えば、自分の業種で使うフレーズに絞って学習すれば、短期間で実践レベルに到達しやすいのが接客英語の特徴です。
まずは職場でよく使う場面を洗い出し、必要なフレーズから優先的に覚えていきましょう。
接客英語の学習におすすめの教材5選
接客英語の学習におすすめの教材は、以下の5つです。
- みんなの接客英語
- これだけ! 接客英会話 丸覚えフレーズBOOK
- 解くだけで身につく おもてなし英会話検定
- キクタン接客英会話シリーズ
- サクッと使いこなせる英語フレーズ25選・飲食店編
みんなの接客英語
「みんなの接客英語」は、接客業で働く3000人以上へのリサーチをもとに作られた実践的な教材です。
飲食店やカフェ、アパレル、ホテル、医療など、業種別にフレーズがまとめられているため、自分の職場ですぐに使える表現を効率よく学べます。
難しい単語や文法はほとんど使われておらず、すべてのフレーズにカタカナで読み方が付いています。英語が苦手な方でも、見たままを声に出せばすぐに実践できます。ネイティブによる音声も無料で聞けるため、正しい発音も確認可能です。
テイクアウトの案内やキャッシュレス決済、免税対応など、現場で求められる最新のシーンもしっかりカバーされています。
これだけ! 接客英会話 丸覚えフレーズBOOK
「これだけ! 接客英会話 丸覚えフレーズBOOK」は、短く覚えやすいフレーズに特化した教材です。
全業種共通、飲食、販売、宿泊、レジャーの章に分かれており、自分の職場に必要な接客英語を効率よく学べます。
付属のCD-ROMには全フレーズの英語と日本語、単語の音声がMP3形式で収録されており、スマートフォンに入れておけば通勤時間や休憩中にサッと学習できます。
解くだけで身につく おもてなし英会話検定
「解くだけで身につく おもてなし英会話検定」は、問題を解きながら接客英語を習得できる実践的な教材です。
初級・中級・上級とレベル別に分かれており、基本フレーズから応用まで段階的に学べる構成です。
道案内や観光ガイド、日本文化の紹介など、飲食店やホテル、販売の現場で求められるシーンが幅広く収録されています。
問題はシンプルな選択式で、日本人と外国人のやりとりを想定した会話形式になっているため、より実用的な「生きた英会話」が身につきます。
音声ダウンロードにも対応しており、聞き取りの練習も可能です。
キクタン接客英会話シリーズ
「キクタン接客英会話シリーズ」は、業種別に以下の4冊があります。
- 飲食編
- 販売編
- 宿泊編
- 交通編
たとえば販売編では、来店から会計までの基本応対に加え、アパレルや化粧品、家電など売り場ごとのシーンがピックアップされており、実践的な接客英語が学べます。
学習は「単語」「ダイアログ」「ロールプレイ」の3ステップで進みます。音声を真似る反復練習により、英語が苦手な方でもスラスラ話せるまで徹底的に鍛えられる仕組みです。
ロールプレイのトラックでは、接客する「あなた」のフレーズだけを声に出して練習できるため、実際の職場ですぐに使える表現が自然と身につきます。
音声には日本語も収録されているため、移動中や休憩時間などのすきま時間を使った学習に最適です。
キクタン接客英会話シリーズは、アルクの専用学習アプリ「booco」でも利用できます。
booco は電子書籍と音声プレイヤーが1つになっているため、スマートフォン1台で学習が完結します。教材を持ち運ぶ手間がなく、通勤中や休憩などの隙間時間にも、迷わず学習を始められます。
有料プランでは、アルクの教材700冊以上が使い放題です。7日間の無料体験も実施しているので、ぜひお試しください。
サクッと使いこなせる英語フレーズ25選・飲食店編
「サクッと使いこなせる英語フレーズ25選・飲食店編」は、短くて覚えやすい接客英語に特化した電子書籍です。
来店からお見送りまで、実際の接客シーンで使える25のフレーズを収録しており、どれもすぐに真似できる短い表現ばかりです。
フレーズが短い分、暗記する労力も英語を話すときのプレッシャーも減らせるため、英語が苦手な方でも安心して使えます。
さらに、なぜその言い回しが良いのか、日本文化にはない考え方も解説されているため、納得しながら頭に入れられるのが特徴です。
まとめ
接客英語は日常会話に比べて学習範囲が絞りやすいため、基本の定型フレーズをマスターするだけで、自信を持って対応できるようになります。自分の業種で使うフレーズに絞って学習すれば、短期間で実践レベルに到達しやすいのが特徴です。
音声を活用して繰り返し練習すれば、実際の接客でスムーズに口から出てくるようになります。外国人のお客さまに笑顔で対応できるようになれば、職場での評価も高まり、仕事へのやりがいも大きくなるはずです。
今回紹介した教材も参考にしながら、少しずつ接客英語を身につけてください。




