TOEICリスニング対策のおすすめ参考書9選!効果的な学習法も紹介

「参考書を使ってTOEICのリスニングを勉強したいけど何を選んだらいいかわからない」
「そもそもリスニング対策ができる参考書はあるの?」
という悩みを抱えていませんか。
多くの参考書の中から、自分に合ったものを選ぶのは難しいですよね。しかし、適切なリスニング教材を選ぶことは、効率的にスコアを伸ばすために非常に重要です。
参考書を使ってTOEICリスニングのスコアをあげたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

TOEICリスニングセクションの概要

対策を始める前に、リスニングセクションがどのような問題形式や構成なのかを十分に理解しておくのが大切です。

ここでは以下の内容についてご紹介します。

  • TOEICリスニングセクションの基本情報

  • TOEICリスニングセクションの特徴

しっかりセクション内容を把握して、適切な対策をしていきましょう。

TOEICリスニングセクションの基本情報

TOEICのリスニングセクションは、45分で100問出題されます。満点は495点のマークシート方式です。
パートは4つに分かれており、パートごとに音声の特徴や設問の印刷の有無など出題形式が異なります。

Part1は写真描写問題が6問です。印刷された1枚の写真を最も的確に描写しているものを、放送される4つの短い説明文から選びます。ちなみに、選択肢は印刷されていません。

Part2は応答問題が25問です。1つの文章や質問に最もふさわしい答えを、放送される3つの選択肢から選びます。なお、設問も選択肢も印刷されていません。

Part3は会話問題が39問です。複数人による会話を聞いて、印刷された設問と4つの選択肢を読み、適切なものを選びます。各会話につき設問は3問です。

Part4は説明文問題が30問です。アナウンスやナレーションのような音声を聞いて、印刷された設問と4つの選択肢を読み、適切なものを選びます。各音声につき設問は3問です。

どのパートも音声は一度しか放送されないため、聞き逃さないように集中して取り組む必要があります。

TOEICリスニングセクションの特徴

TOEICリスニングセクションの最大の特徴は、音声が一度しか流れず、問題用紙に書き込みができない点です。

もし問題用紙へのメモが可能になってしまったら、問題用紙に書き込んだ情報を誰かがカンニングしたり、試験後回収される問題が漏洩してしまったりするかもしれません。問題を防ぐために禁止されているようです。

また普段の会話でメモを取りながら聞くことは少ないという理由もあります。書き込みを禁止することで、実際のビジネスシーンや日常生活における聞き取り能力の正確な測定が可能です。

そのため、英文のまま内容を理解する能力が求められます。

TOEICリスニングの参考書を選ぶ際のポイント

TOEICリスニングの得点を最大限アップさせるためには、どれだけ力をつけられる参考書を選べるかにかかっています。

選ぶ基準として参考書のレベルや見やすさ・使いやすさなどもありますが、一番重要なのは学習できる内容です。自分にたりないスキルをきちんと身につけられるものでなければ、せっかく取り組んでもスコアは上がりません。

TOEICリスニングの参考書を選ぶときは、以下の3つのポイントをチェックしましょう。

  • TOEICリスニングに特化しているか

  • 音声つきで実践的な問題が解けるか

  • 最新の出題傾向に対応しているか

TOEICリスニングに特化しているか

TOEICリスニングのスコアを上げるためには、TOEICの出題形式に合わせた問題をこなして慣れていく必要があります。

リスニングセクションは会話文や説明文、アナウンスなど音声の種類が多く、文量もパートごとにさまざまです。TOEICの参考書でなければこれらすべてを対策するのは難しいでしょう。

また、人によってはセクション全てが苦手なのではなく、あるパートだけ得点率が良くないというケースもあるかもしれません。そのような方は苦手なパートだけを対策できる教材で集中して取り組むと、より効率的にスコアを上げられます。

ピンポイントで狙った力をつけるためにも、単なるリスニングの参考書ではなくTOEICリスニングや苦手なパートの対策ができるものを選びましょう。

音声つきで実践的な問題が解けるか

リスニングに強くなるためには本番と同じように音声を聞いて問題を解く、実践的な練習をしておくべきです。参考書にリスニング用の音声がついているかはきちんと確認しましょう。

音声はできるだけCDではなく、アプリに対応しているものやダウンロード可能なものを選ぶのがおすすめです。

TOEICレベルの英語に耳を慣らすには、毎日継続して英語を聞く必要があります。しかしCDしかついていないと家でしか音声が聞けず、まとまった時間がとりにくい方には不便です。

通勤中や休憩時間などスマートフォンで音声が聞けるものであれば、忙しくても空き時間で気軽に勉強できます。

最新の出題傾向に対応しているか

TOEICは2016年5月29日の試験から新形式に変わっています。古い参考書だと現在の出題傾向に対応していない可能性があるため、いつ出版されたものなのかを確認しましょう。

ちなみに旧形式から新形式になったことで、各パートの問題数の配分が変わったり、画像を見て解答する問題が新たに追加されたりしました。

情報が最新ではないものを使い続けていると、解答の時間配分を間違えたり初めて見るパターンの問題にうまく答えられなかったりするリスクがあります。

現在の出題形式に対応するために、とくに模試形式の問題集を使う場合は新形式のものを選ぶようにしましょう。

新形式に対応しているか不明な場合は、TOEIC公式問題集を選ぶと確実です。2024年10月時点では「公式TOEIC Listening&Reading問題集11」が販売されています。

TOEICリスニング対策におすすめの参考書9選

模試形式からパートに特化したものまで、リスニング力を上げる参考書や問題集を紹介します。

なお、難易度の基準は以下の通りです。

  • 初級:初めての受験~700点未満
  • 中級:700点以上
  • 上級:800点以上

ぜひ参考にして自分に合う参考書を選んでみてください。

受験前に一度は解いておきたい「公式TOEIC® Listening & Reading 問題集11」

発売日2024年7月
著者(監修者)ETS
出版社一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
価格3,300円(税込)
難易度初級~上級

最初にご紹介するのは、TOEICの公式問題集の最新版「公式®TOEIC Listening & Reading 問題集11」です。

TOEIC試験を作る機関が本番と同じプロセスで作成した模擬テストが2回分収録されています。問題用紙のサイズや付属のマークシートも本番と同じになるように作られており、これさえ解いておけば試験のイメージトレーニングができるのが特徴です。

模擬テストの音声2回分はスマートフォンやパソコンでダウンロードできます。いつでもどこでもTOEICリスニングに特化した音声が聞けて便利です。

本番を想定した模試4回分を収録する「TOEIC® L&R テスト 究極の模試600問+」

発売日2020年3月12日
著者(監修者)ヒロ前田
出版社アルク
価格3,300円(税込)
難易度初級~上級

とにかく模擬試験をたくさん受けたいという人には「TOEIC® L&R テスト究極の模試600問+」をおすすめします。

最大の特徴は、1冊のなかに公式教材や公開テストを研究しつくして作成した問題が600問詰め込まれていることです。3回の模擬テストと復習用テスト1回のあわせて4回分のテストに取り組めば、確実に本番に備えられます。

模擬テスト600問には、著者本人が解説する動画があり、間違ったところをすぐ解決できるのもうれしいポイントです。

リスニング音声は、スマートフォンでダウンロードできます。

受験票が届いてからが勝負!最後まで追い込める「TOEIC® L&R テスト直前の技術」

発売日2018年2月1日
著者(監修者)ロバート・ヒルキ/ヒロ前田/相澤俊幸
出版社アルク
価格2,420円(税込)
難易度中級~上級

本番直前まで集中して対策したいときは「TOEIC® L&R テスト直前の技術」がおすすめです。

これは11日間で試験の仕上げ・直前のスコアアップが叶えられるつくりの参考書で、受験票が届いてから対策を始めても、本番までに十分間に合います。

期間で点数を上げられるのは、長年TOEICの受験指導してきた著者の経験とノウハウから導かれた、スコアが上がりやすい順番で学ぶスケジュールに基づいたものだからです。

MP3形のCD-ROMでリスニング音声が聞けて、特典でダウンロードもついています。

受験日が近いけどなかなか勉強時間が取れなかった」という人が一発逆転を狙うのにぴったりの教材です。

本気で満点を取りたい人はやるべき「TOEIC® L&R テスト990点攻略 改訂版」

発売日2017年7月18日
著者(監修者)濱崎潤之輔
出版社旺文社
価格2,530円(税込)
難易度上級

現在のスコアが900点台で満点に届かず悔しい思いをしているなら「TOEIC® L&R テスト990点攻略 改訂版」をおすすめします。

本書は前半にパートごとの高難度問題集と解説やテクニック、後半に模擬テストが収録されていて、TOEIC高得点者でも間違いやすい超難問づくしの参考書です。

TOEICでたまに出る難問すら解けるようになる効果が期待でき、これまで苦戦していた数十点が取れる力がつきます。

リスニング音声としてアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアのナレーターCDが2枚ついていて、旺文社のリスニングアプリでダウンロードも可能です。

1問5分で聞き取れない悩みを解決「TOEIC® L&R TEST 5分間特急 超集中リスニング」

発売日2021年10月7日
著者(監修者)八島晶
出版社朝日新聞出版
価格858円(税込)
難易度中級~上級

リスニングスコアを上げて700点以上を目指したいなら「TOEIC® L&R TEST 5分間特急 超集中リスニング」を使うとよいでしょう。

これは、リスニングでありがちな「スクリプトを見たらわかるのに音声で聞き取れない」悩みにアプローチし、短時間でリスニング向上を目指す問題集です。

1回5分で取り組めるため、リスニングの苦手意識からなかなか対策のやる気が出ない人でも気軽に解けます。

音声はスマートフォンに対応しており、無料ダウンロードが可能です。

TOEIC900点台を狙える高難易度問題集「TOEIC® L&R TESTパート1・2特急 難化対策ドリル」

発売日2017年4月14日
著者(監修者)森田鉄也
出版社朝日新聞出版
価格924円(税込)
難易度上級

Part1・2を重点に対策したいときは「TOEIC® L&R TESTパート1・2特急 難化対策ドリル」に取り組んでみましょう。

こちらはPart1・2の難易度の高い問題だけを集めた問題集で、とてもハイレベルです。多くの人が間違えやすい問題がたくさん載っているため、すでに高得点を取っているけどもう少し正答率を上げたいという人はぜひ解いてみてください。

音声は、スマートフォンアプリまたはパソコンにダウンロードして聞けます。

目指すは満点!本番以上にハイレベルな教材「TOEIC® L&R TESTパート3・4特急 実力養成ドリル」

発売日2017年4月14日
著者(監修者)ダニエルワーリナ/神崎正哉
出版社朝日新聞出版
価格924円(税込)
難易度上級

長文のリスニング力を上げて満点を目指したいなら「TOEIC® L&R TESTパート3・4特急 実力養成ドリル」がおすすめです。

こちらはPart3・4のスコアアップに特化しており、音声の速さや会話の長さなどが本番以上で難易度の高い問題が多く収録されています。

長文の問題が多く、シャドーイングやディクテーションの教材としても使用可能です。使い倒すことで確実にリスニングスキルが向上します。

音声は、スマートフォンアプリまたはパソコンにダウンロード可能です。

700点以上取りたいなら実践的な演習ができる「TOEIC® L&Rテスト でる模試 リスニング700問」

発売日2017年1月21日
著者(監修者)ハッカーズ語学研究所
出版社アスク
価格2,640円(税込)
難易度中級~上級

リスニングセクションの実践問題をできるだけたくさん解いておきたいなら「TOEIC® L&Rテスト でる模試 リスニング700問」をやってみましょう。

こちらは韓国のTOEIC学習者に人気の出版社から出ている、700点以上向けのリスニング専用模擬テスト問題集です。1冊に模試7回分のリスニング問題が入っており、紹介したなかでは最も多くの問題が解けます。

音声はスマートフォンまたはパソコンでダウンロード可能です。

自分のリスニングレベルがわかる「TOEIC® テスト 新形式精選模試リスニング」

発売日2017年2月25日
著者(監修者)加藤優/ポールマッコーネル/野村知也
出版社ジャパンタイムズ
価格2,090円(税込)
難易度中級~上級

本番に近い問題でリスニング演習をするなら「TOEIC® テスト 新形式精選模試リスニング」をおすすめします。

この問題集は問題ごとに正答率の記載があるため、自分がどのくらいのレベルにいるのかを把握できるのが特徴です。

現在は「TOEIC® L&Rテスト 精選模試リスニング3」まで発売されています。どれも難易度は同じくらいです。

「TOEIC® テスト 新形式精選模試リスニング」にはMP3形式のCD-ROMがついていて「TOEIC® テスト 新形式精選模試リスニング2」以降は音声をダウンロードして聞けます。

スコアを効率的に伸ばす勉強法

TOEICのリスニング対策で気をつけてほしいこととして、以下のようなものがあります。

  • アプリとの併用がおすすめ
  • リスニング参考書の使い方
  • リスニングと他の勉強のバランス

教材や勉強時間を工して、効率よくスコアを伸ばしましょう。

アプリとの併用がおすすめ

TOEICの対策を効的におこないたい場合は、参考書以外にもTOEIC対策専用のアプリを活用するとよいでしょう。

アプリの良さは、どこでも手軽にTOEICの勉強ができることです。参考書は分厚くて重いものが多く、持ち運びには向いていません。しかしアプリであれば、スマートフォンやタブレットひとつでどこででも学習ができます。

最近はAIが苦手を分析して問題をカスタマイズしてくれるものもあり、より効率よく勉強できるのもメリットです。

「通勤時間などの空き時間はアプリ、家でまとまった時間が取れるときは参考書」のように上手に使い分けてスコアアップを目指しましょう。

「Santaアルク」はTOEICに必要な知識をバランスよく学べる万能アプリです。TOEICのスコアを底上げしたいという方は、ぜひ使ってみてください。

リスニング参考書の使い方

ただ問題を解くだけでも一定の英語力はつきますが、丸つけ後に以下の3つの方法で振り返りをすると、さらに効果がアップします。

  • オーバーラッピング
  • ディクテーション
  • シャドーイング

参考書をうまく活用することで、得点の伸びも変わってきます。ぜひ試してリスニングセクションの大幅なスコアアップを目指しましょう。

オーバーラッピング

オーバーラッピングは、流れる音声と同時にスクリプトを読んでいく学習法です。

手本の音声に重ねて同じスピード・発話で読むことで手本と自分の発音の違いに気づけるため、ネイティブスピーカーさながらのリスニング力やスピーキング力が身につきます。

3つの方法の中では唯一スクリプトを見ながら取り組めて、最も負担が少なくリスニングが苦手でも挑戦しやすいです。

ディクテーション

ディクテーションは、音声を1文ずつ聞き取って一言一句書きとる学習法です。

聞き取った英文を文字に起こすことで、1文単位で自分が聞き取れない音や単語がどれなのかが瞬時にわかります。書けなかった部分を集中的に復習しましょう。

とくに「スクリプトを見たらすぐ理解できるのにリスニングになると聞き取るのが難しい」という人におすすめです。

シャドーイング

シャドーイングは、耳で聞いた音声をそのまま声に出して発音する学習法です。

流れる音声のイントネーションや発音、スピードを再現するように声を出すため、音声変化や音の強弱を理解できるようになり、リスニング力が向上します。

手本の発音をまねすることで発音できる音が増え、聞き取れる音の幅が広がるのもメリットのひとつです。

リスニングと他の勉強のバランス

TOEICで高得点を取るためには、リーディングや単語、文法などリスニング以外の分野もバランスよく勉強するのが大切です。

配分が難しいと感じる人もいるかもしれませんが、以下をベースにスケジュールをたててみましょう。

ここではスコア700点以上を目指す、リスニングセクションが苦手な社会人を想定して考えます。

リスニングとリーディングの勉強量は6対4くらいを目指すとよいでしょう。リスニングが苦手だからといって、極端にリーディングの勉強量を減らすと読解スピードが遅くなってしまったり、出題形式に不慣れなまま本番を迎えてしまったりするリスクがあります。

単語や文法は空き時間に取り組みましょう。700点以上を狙うレベルであれば基本的な知識はある程度身についているはずです。通勤時間や昼休憩、就寝前などで時間を見つけて、10〜15分を目安にアプリや単語帳などを使って復習するのをおすすめします。

休日は、模試形式の参考書を本番同様のスケジュールで解いて振り返りまですると全分野が羅できてよいでしょう。

まとめ

この記事では、TOEICリスニングの苦手を克服したい人に向けて以下の内容についてご紹介しました。

  • TOEICリスニングの参考書の選び方
  • おすすめの参考書
  • スコアを伸ばす勉強法

自分のレベルや苦手なパートに合った参考書を選ぶことが、スコアを最大限アップさせるコツです。リスニングに特化した勉強を続けて、目標点数を達成しましょう。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

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