頭の中で英語を考える暇もなく、瞬時の反応が求められる英会話。今回は、体調の良し悪しや気分、食べ物のアレルギーなど確実に伝えたいときに便利な「お助け表現」を、コミュニケーション・アナリストの上野陽子さんにご紹介していただきます。
体調・アレルギーを伝える
今回は体調の良し悪しや気分、食べ物のアレルギーや好みを伝える表現です。確実に相手に伝える必要があるのでしっかりと覚えておきましょう。
体調や気分を伝えるときの表現
毎日の会話で挨拶程度に伝えるちょっとした気分。親しい人や同僚とは、日常的にこんな会話も自然と出てきます。
I’m in a great / good mood today.
今日は気分がいいです。
I feel up to it.
調子がいいです。
※feel up to~で「~についてやる気がある、~に気乗りする」の意。否定形で使われることも多い。
I don’t feel good today.
今日はあまり体調が良くないです。
I am not quite awake.
I don’t feel quite awake.
何となくぼんやりしています。
I have jet lag.
時差ボケです。
I’m exhausted.
疲労困憊(こんぱい)です。
※exhaustedは「消耗した、疲れ果てた」の意。
症状を伝えるときの表現
具体的に症状があるときの表現です。例えば、Sorry, I had a cold and my voice is hoarse.(すみません、風邪をひいて声がかれています)など、あらかじめ体調を伝えておくと、会話を進めやすくなったり、早く切り上げやすくなったりすることもあります。
I was laid up with a fever for a few days.
I was low with a fever for a few days.
2、3日、高熱で寝込んでいました。
※be laid up with ~ / be low with~は「~(病気など)で寝込む」の意。
My ears are ringing.
耳鳴りがします。
I have a stuffy nose.
I have a stuffed up nose.
鼻が詰まっています。
※stuffyは「鼻が詰まった」、(be)stuffed upは「ふさがった、詰まった」の意。「鼻水が出る」は、have a runny nose.
I have a slight fever.
微熱があります。
I have a sore throat.
喉が痛いです。
I got a vaccination shot and had a high fever.
予防接種を受けて、高熱が出ました。
I’ve got a splitting headache.
頭がガンガンします。
軽い症状を伝えるときの表現
肩が凝った、首を寝違えた・・・など、日常的に聞かれる体の部位の症状です。短いフレーズなので、自分が持つ症状をこのまま覚えてしまえば、英語でちょっとした愚痴をこぼすことだってできますよ。
I slept wrong on my neck.
首を寝違えました。
I have stiff shoulders.
肩が凝っています。
※stiffは「(筋肉などが)こわばった」の意、「首が凝っている」はhave a stiff neck。
I have a backache.
腰が痛いです。
I twisted my leg.
足をひねりました。
My eyesight’s getting worse these days.
最近、視力が落ちています。
アレルギーや食の好みを伝えるときの表現
あらかじめ伝えておきたいアレルギーや食の好み。be allergic to~(~に対してアレルギーがあります)などの基本表現を押さえて、単語を入れ替えて応用すれば、あらゆる場面で生かせます。
I’m allergic to shellfish.
貝類のアレルギーなんです。
※be allergic to~は「~に対するアレルギーがある」、shellfishは「貝、甲殻類」の意。dust(埃)、 pollen(花粉)、cat(猫)など、入れ替えて使えます。
I’ll skip the wasabi, thanks.
ワサビは抜いてください。
※他に、No wasabi for me, thank you.でもいい。「ワサビ」は英語でいうとthe green horseradishだが、最近ではそのままwasabiで通じることが多い。
I’d like some nuts.
ナッツ類を食べたいです。
I can’t drink much.
お酒が弱いんです。
※「お酒が強いです」は、I can drink a lot./I can drink as much as I want.
I feel tipsy.
ちょっと酔っています。
I have a hangover.
二日酔いです。
※hangoverは「二日酔い」の意。
I’ll start with beer.
まずはビール!
I’ll have another beer.
ビールのおかわりをください。
I’ll go for something else.
何か違うものをもらいます。
まとめ
いかがでしたか?ある時、アメリカ人の友人がちょっとカリカリした雰囲気で、It’s one of those days.(うまくいかない日だな)と言うので顔を見ると、私が何かを言う前にOh, don’t take it personally. (個人的にとらないでね ≒ 気にしないでね)なんて言ってくれました。
今日はだるいな~、なんていうちょっとした体調や、これだけは食べられないという嗜好(しこう)や事情など、あらかじめ相手に伝えた方が、むしろ理解を得られていいこともあります。身構えた会話だけでなく、日本語で何気なく話していることが英語でも伝えられるようになると、会話もどんどん自然になっていきますよ。
次回は食べ物や生き物、体にまつわるイディオムです。 There’s more to come!
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