「最近はまっていることは?」「週末は何してた?」趣味について聞かれたとき、楽しく会話ができるとよいですよね。今回は、自分の「好き」なことについて、where・why・howを意識した質問の仕方や、より詳しく伝える方法を特集します。
※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2022年8月号に掲載した内容を再編集したものです。
より詳しく趣味について話そう
前回の記事では、what・when・whoの質問に答える趣味のフレーズを取り上げました。好きなことについて深く話すことは、お互いを理解する良い機会にもつながりますよね。今回も、趣味の会話が楽しくなるフレーズを「どこ(where)」「なぜ(why)」「どのくらい(how)」を軸に紹介します。
前回の記事はこちら
「Where ~?」の質問にはどう答える?
あなたの趣味をする場所について、このように聞かれるかもしれません。
Where do you do it?
どこでそれをしますか
Where do you like to do it?
どこでそれをやりたいですか?
この質問に答える表現を見てみましょう!
I go to an English school close to the train station.
駅の近くにある英会話スクールに通っています。
「駅の近くにある」はclose to a train stationと表しますが、自宅からの最寄り駅であればmy stationで構いません。ここから「一番近い出口」はnearest exit、「一番近いコンビニ」はnearest convenience storeなども覚えておくと便利です。
I put a yoga mat on my living room floor and do some stretching there.
リビングの床にヨガマットを敷いて、ストレッチします。
ストレッチは大抵、複数の体の部位を伸ばすので、some stretching / stretchesです。「背中のストレッチ」はback stretchで、I do a back stretch.のように言います。例えば「ストレッチをしましょう」と言うときも複数の部位に対して言うことが多いでしょうから、Let’s do some stretches.または Let’s do some stretching.になります。
If I can make a reservation for the city tennis court, I play there.
市のテニスコートの予約が取れたら、そこでします。
reservationで予約をする対象は、通常「物理的なスペースや物」です。ですから、ホテル、レストラン、飛行機などの予約をするときはこの語を使います。一方で美容院や病院の予約などは、英語では美容師や医師の時間を押さえる(=アポを取る)と考えるので、make an appointmentと言います。
いろいろな場所で自由にできる趣味もありますよね。
You can do it anywhere. That’s the good thing about it.
どこでもできるのがこの趣味の良いところです。
It depends on how I feel. I study to get certificates at many places.
そのときの気分によって、いろんな場所で資格の勉強をします。
I like to stroll around a shopping district to find a nice shop and eat there.
商店街で気になったお店に入るなど、ぶらぶらと食べ歩きをするのが好きです。
「Why ~?」の質問にはどう答える?
なぜその趣味が好きになったのか、きっかけも気になるところですよね。
Why do you like it?
なぜそれが好きなんですか?
Why have you continued doing it for such a long time?
なぜそれだけ長い期間それを続けてきたのですか?
このような質問には、次のような答え方があります。
Because I can immerse myself in the world of the book.
その本の世界観に没頭することができるからです。
「~に没頭する」は、immerse oneself in ~の他にも幾つか表現があります。be absorbed in ~も同様の意味でよく使われるフレーズです。この二つは勉強や仕事、読書、趣味などに対して使われ、どちらかというとポジティブな意味合いで好意的なニュアンスを含みます。lose oneself in ~も意味は同じですが、こちらは麻薬やギャンブルなどネガティブな印象を持つものに対しても使われます。
It makes me relaxed.
私の癒やしです。
「音楽を聴くと癒やされる」「君の笑顔を見ると癒やされる」といった表現は、「音楽は癒やしを与えてくれる」「君の笑顔はぼくをほっとさせる」のように、癒やしをくれるものを主語にすると英語にしやすいかもしれません。別の動詞を使ってMusic eases my mind.(音楽に癒やされる)、Your smiles heal my mind. (君の笑顔を見ると癒やされる)のようにも表せます。「無生物主語」という言葉は覚える必要などありませんが、その使い方を覚えると英語がずっとシンプルになります。
I got invited by a friend. And I’m very into it now.
友人に誘われて始めたんですが、今ではすっかりはまってしまいました。
例えば「始めたこと」が英語の勉強だとすると、A friend of mine got me to start studying English. と言うことができます。inspired by my friend(友人から刺激を受けて)や、もっと単純にbecause of my friend(友人が理由で)と言ってもいいでしょう。「~がきっかけで」はby the trigger of ~という言い方もあります。
しっかりとした理由をうまく語れないときは、次のように言うことができます。
I’m not sure if I like it or not. It’s just part of my life now.
好きかは分かりませんが、今では生活の一部です。
I just like it. There’s no reason behind it.
好きに理由なんてありません。
Just because I’ve been doing it for so long and I don’t want to quit.
これだけ長く続けてやめるのがもったいないからです。
「How ~?」の質問にはどう答える?
「How ~?」の質問には、幾つか種類があります。
How frequently do you do it?
どのくらいの頻度でそれをしますか?
How much does it cost to do it?
それをするのにどのくらいの費用がかかりますか?
How much have you spent on it?
これまでにそれに幾らお金をかけましたか?
このような、「頻度」と「費用」の質問の答え方を見てみましょう。
「頻度」の伝え方にはこのようなものがあります。
I go shopping on either Saturday or Sunday every week.
毎週土日のどちらか1日は外に出て、買い物をしています。
「AかBのどちらか」は either A or Bで表せますが、AとBは名詞でなくても使うことができます。Either text me or call me.(メールか電話して)のように動詞や、either good or bad(よくも悪くも)のように形容詞と一緒に使うことも可能です。ただし、either を「どちらか」と覚えてしまうと「どちらでも」の意味で使うときに混乱してしまうかもしれません。Either one will be fine for me.(どちらでもいいです)のようにも使います。
I jog two or three times a week. That makes me feel good. If I don’t, I feel uncomfortable.
週に2、3回走ると調子が良くて、走らないと気持ちが悪いんです。
「体調が悪い」には I’m not feeling well. / I don’t feel well.という言い方もあります。明確な原因はよく分からないけれど「体が重い、だるい」というときに使います。また、under the weatherという面白い表現もあり、I’m feeling under the weather.のように使います。悪天候のときに船に乗っている船員たちがみんな気持ち悪くなるから、というのが語源だそうです。
次に、趣味にかかる費用などを聞かれたときの答え方を見ていきましょう。
You need to buy all the equipment at first. After that, it doesn’t cost much.
最初に道具をそろえる必要がありますが、その後はそれほど費用はかかりません。
「費用がかかる、金がかかる」は cost で表します。これは他動詞なので必ず much や $100 のような目的語が必要です。興味深い表現としては It costs an arm and a leg. という言い方です。「腕と脚を引き替えにするほど費用がかかる」=「非常に高価だ」という意味で使われます。「戦争の後に多くの帰還兵が腕や脚を失って帰って来た」=「大変大きな代償を払った」ということが語源のようです。
こちらの表現も、参考にしてみてくださいね。
I need a decent PC, but I think it's one of my self-investments.
そこそこ性能の良いパソコンが必要だけど、自己投資の一つだと思っています。
I use flea market apps so as not to spend too much money on it.
フリマアプリを利用して、お金を使い過ぎないようにしています。
You can give it a try at first, and if you think you like it, you can buy the tools one by one.
まずはやってみて、面白いと思ったら少しずつ道具をそろえればいいんです。
好きなことを楽しんで語ってみよう
今回は、前編と後編に分けて、5W1Hを使った趣味についての質問に答える表現を紹介しました。ぜひ相手との会話を、リラックスして楽しんでくださいね!
前編はこちらから
編集:築地
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